作業効率を大幅に上げるデュアルモニター

ユニーク
PROMETHEUS DUAL UQ-PM11W

PCの作業効率アップに貢献するデバイスの一つに、モニターがある。日々の業務で効率アップを実感するのは、モニターの広さや多さだ。そう実感しているPCユーザーの増加を反映するように、ノートPCでモニターを活用するケースが増えている。今月のガジェットは、そんなモニターの進化系となる11.6インチデュアルモニター「PROMETHEUS DUAL UQ-PM11W」(以下、UQ-PM11W)だ。2画面のモバイルモニターで、ノートPCに取り付けられるため、コックピットにいるような優越感が味わえる。
text by 森村恵一

ケーブル1本で3画面を活用可能

 UQ-PM11Wは、折りたたみ式のデュアルモバイルモニターだ。Windows 10以降とMac OS X v10.6.8以降のOSに対応する。Windowsはケーブルを接続するだけで使用可能だが、macOSは使用に当たって専用のドライバーのインストールが必要だ。

 三つ折り財布のような構造で、中央部分にはUSBハブ機能を備えたポート、ホルダー、折りたたみ式のスタンドがある。二つのモニターを開くと、ノートPCへ固定する際に使う爪が現れる。ノートPCのモニター上部にホルダーを乗せ、爪で左右から挟み込めば、ノートPCにUQ-PM11Wを固定できるのだ。ノートPCがUSB Type-Cでの電源供給とディスプレイ出力に対応していれば、ケーブル1本で接続が行える。

 本体重量は約1.2kgのため、持ち運びも容易だ。モニターは最大180度まで角度が調節できるので、利用場所に合わせて柔軟に形を変えられる。本体を折りたたんだ際のサイズは、幅約32.6×奥行き約17.3×高さ約4.3cmとコンパクトだ。通勤用のかばんにすんなりと入るため、さまざまな場所へ持っていける。ノートPCでの作業効率をアップさせたいユーザーにとっては、かなり魅力的なデュアルモニターになる。

映像制作もオフィスワークも支援

 UQ-PM11Wは、クラウドファンディングサイトでの商品企画のテストマーケティングを経て、販売が開始された製品だ。2023年7月28日〜9月24日に実施したクラウドファンディングでは、108人もの支援者が集まった。

 ユニークが利用者の傾向を分析したところ、映像制作に携わるクリエイター、ライター、建築関係の設計事務所などから強い支持を得ていたという。動画編集では編集画面とプレビュー画面に加えて、各種の設定画面が並べられるので、作業効率はかなり向上する。MacBook1台で動画編集する場合、UQ-PM11Wがあれば、かなり作業効率を上げられそうだ。設計事務所でも、建築図面やCADアプリなどでの活用ができる。

 さらに、一般のビジネス用途でもトリプルモニターの潜在的なニーズはある。2023年11月8〜9日にダイワボウ情報システム(DIS)が開催したICT総合イベント「DISわぁるど」にてユニークが来場者から聞いた声の中には、「フリーアドレス化が進むオフィスで需要がある」というものがあった。一人ひとりがノートPCを所有して、自由に席を選べるフリーアドレスでは、外付けモニターが利用可能な席が取り合いになっている。

 そこでUQ-PM11Wが利用できれば、どんな席でも作業効率がアップする。もちろんWeb会議でも活用が可能だ。ZoomやTeamsを使いながら資料を開いたり、メールやチャットを確認したりといった並行作業も、モニターが多い方が楽になる。

リモートでもコックピットを実現

 フリーアドレスのオフィスだけでなく、リモートワークでもUQ-PM11Wがあると仕事がはかどる。自宅のリビングで仕事をするときは、外付けモニターを置かなくても手軽にトリプルモニターになるので、作業に没入できるコックピットを体感可能だ。

 また、車での移動が多いユーザーにとっても、折りたたむとコンパクトで荷物にならないUQ-PM11Wは、車内をコックピットに変える便利なモバイルモニターになる。いつものノートPCがUQ-PM11Wでトリプルモニターになると、リモートワークの作業効率は期待以上に向上するはずだ。

 筆者は、数年前から4Kモニターを使うようになって、モニターで複数のブラウザーを開いて作業するのが当たり前になった。原稿を書くときには、編集用のブラウザー画面と資料や取材メモを表示する画面を並べて作業している。オンライン取材などでは、Zoomの画面とメモを入力する画面を並べている。こうした使い方に慣れると、フルHDのモニターでは狭いと感じる。ブラウザーやZoomの画面が隠れてしまうので、作業効率も低下する。以前は、ブラウザーのタブを使って切り替えていたが、広い画面にまとめて表示できるようになると、出先でも同じように使いたくなる。大きな4Kモニターを持ち歩くのは困難なだけに、UQ-PM11Wのようなトリプルモニターの存在は、とても魅力的だ。ケーブル1本で接続できて、持ち運びも容易なUQ-PM11Wは、多くのモバイルワーカーが欲しいと実感するだろう。

 ちなみに、UQ-PM11Wを利用する理想的なノートPCとしては、USB Type-Cによるディスプレイ出力と電源供給に対応した機種が良い。対応するPCならば、ケーブル1本で利用できる。もちろん理想的なノートPCでなくても、USBで電源を別に供給すれば、手軽にマルチモニターを利用できる。

 一つより二つ、さらに三つも画面があれば、それだけで周囲からの注目度は上がり、コミュニケーションをはじめとした作業も手早く行える。UQ-PM11Wの魅力を提案できれば、USB Type-Cとケーブル1本で接続できるノートPCの需要も喚起できるかもしれない。