頼れるスマートタグが大切な物の紛失を守る
ソースネクスト

Pebblebee(ペブルビー)
ユニバーサル タグ型

財布、鍵、かばん、PCなど、日々持ち歩く物の多くには紛失のリスクがある。電車の網棚に載せたまま下車してしまったり、かばんやポケットに入れたつもりで落としてしまったり、宴席の帰りに置き忘れてしまったりするなど、物をうっかり失くしてしまう機会は多い。そうしたリスクから大切な物を守ってくれる頼もしいガジェットが、iPhoneにもAndroidにも対応するPB Inc.のスマートタグ「Pebblebee(ペブルビー) ユニバーサル」(以下、Pebblebee)だ。今回は2025年1月28日に発売されたタグ型をレビューしていく。
text by 森村恵一

個人的な体験が開発につながる

ソースネクスト
CPO(Chief Product Officer)
社長室長
柳沼友香

 スマートタグのPebblebeeは米PB Inc.が開発を行い、ソースネクストが日本で販売を行う製品だ。ソースネクスト CPO(Chief Product Officer) 社長室長 柳沼友香氏は、Pebblebee誕生の背景を次のように説明する。「Pebblebeeのアイデアは、現在PB Inc.のCEOを務めるダニエル・ダオウラ氏の個人的な体験から生まれました。彼の子供が鍵やリモコンを家の中に隠してしまい『あれはどこに行ったんだろう?』と探す体験がきっかけでした。紛失した物を物理的に追跡し、物を探すフラストレーションを解消できれば、安心感を持って生活が送れるのではないかという考えから開発が始まりました」

 今回レビューするタグ型のPebblebeeは、Pebblebeeシリーズの最新モデルだ。最大の特長は、Appleの「探す」とGoogleの「デバイスを探す」に対応した世界初のユニバーサル設計にある。旧来のスマートタグは、AppleかGoogleのどちらか一方にのみ対応していた。そのためiPhoneからAndroidにスマートフォンを変更してしまうと、それまで利用していたスマートタグが使えなくなってしまっていた。それに対してPebblebeeは、iPhoneとAndroidどちらのスマートフォンでも利用可能なのだ。

 ただし、ペアリングできるスマートフォンは常に1台に限られる。iPhoneの探すに登録したPebblebeeは、そのままの状態でGoogleのデバイスを探すにはペアリングできない。対象のスマートフォンを変更するときは、Pebblebeeをリセットしてペアリングし直す必要がある。それでも一つのスマートタグで、iPhoneでもAndroidでもペアリングできる利便性は大きい。

スマートフォンを選ばない利便性

 専用アプリではなく、Appleの探すとGoogleのデバイスを探すに対応するPebblebeeのメリットは、それぞれのデバイスを探す機能を活用できる点にある。どちらも対象のデバイスが離れた場所にあっても、第三者のスマートフォンのBluetoothから得られる位置情報を活用して、Pebblebeeの位置を特定可能だ。専用アプリよりも広範囲なネットワークでデバイスを探し出せるので、紛失した物を発見する可能性が高くなるだろう。柳沼氏は「対象となるスマートフォンを選ばないので、ギフトや景品として導入した企業さまもいました。受け取った相手がどのスマートフォンを使っていてもよいため、プレゼントしやすいようです」と補足する。

 実際にレビューしたタグ型のPebblebeeは、充電して本体のボタンを押すだけで、簡単にGoogleのデバイスを探すに登録が行えた。登録後にPC-Webzineの編集者に預けると、編集部の会社がある場所にPebblebeeが移動していることを、デバイスを探すにて確認できた。

ノートPCに貼り付ければ、紛失した際も素早く見つけ出せる。同梱の両面テープは非常に強力なものなので、取れてしまう心配はないそうだ。

ノートPCの紛失防止に貢献

 Pebblebeeには、鍵に付けると便利なクリップ型、財布に入れられる薄いカード型、かばんにも場所を取らずにしまえるコンパクトなタグ型の3種類がある。今回レビューしたタグ型は本体サイズが幅26mm×奥行き40mm×高さ4.5mmで、付属のシリコンストラップを使うとキーチェーンにも取り付けられる。強力な取り付け用両面テープも付属しているので、さまざまな製品に貼り付けることも可能だ。
 柳沼氏は「法人利用では、ノートPCにPebblebeeを貼り付けて、PC管理に活用することを最もお薦めしています」と推奨する。

 実際にソースネクストでは、全社員のノートPCにタグ型のPebblebeeが貼り付けられている。コロナ禍を経てハイブリッドな働き方が当たり前になっている現在、社用ノートPCを持ち運ぶ機会が増加した。ノートPCだけを紛失することは少ないかもしれないが、かばんごと置き忘れてしまうリスクはある。モバイルデバイスのセキュリティ対策としてMDMを導入する企業は多いが、物理的な紛失や盗難への対策として、ノートPCにPebblebeeを貼っておくのは効果的かもしれない。

 柳沼氏は、Pebblebeeを取り扱う前からスマートタグを愛用していたと話す。「個人的な利用として、4〜5個のスマートタグを使い分けていました。Pebblebeeもビジネスで活用するとなると、会社の共有物や社員が利用する備品をはじめ、紛失管理が必要な物品が多数見つかると思います」と需要の拡大を予測する。

 過去には筆者も名刺入れを紛失した悲しい経験があるので、もっと早くPebblebeeに出会っていたらと悔やまれる。そうした紛失の後悔のあるビジネスパーソンや、企業の備品管理部門の担当者に、Pebblebeeは魅力的な商材となるだろう。