九州北部で発生した線状降水帯やフランスでの記録的猛暑など、世界各地で自然災害や異常気象が頻発している。こうした状況を受け、各国・地域では「パリ協定」の下、温室効果ガス削減目標(NDC)の策定・更新が進んでいる。日本でも2050年の「ネット・ゼロ」達成に向けて中長期的な削減目標が見直され、2035年度には2013年度比60%、2040年度には同73%の温室効果ガス削減を目指す方針が示された。こうした脱炭素化の潮流を踏まえ、脱炭素経営に関する書籍を紹介する。
図解即戦力 脱炭素のビジネス戦略と技術が
これ1冊でしっかりわかる教科書 [改訂2版]

2,200円(税込)
技術評論社
本書は、2023年4月に発刊された前著「図解即戦力 脱炭素のビジネス戦略と技術がこれ1冊でしっかりわかる教科書」をベースに、最新動向を反映した改訂版だ。気候変動問題とそれに対する国際交渉といった基本情報から、業界ごとの課題、企業が脱炭素に取り組む際の指針、関連技術までを幅広く解説する。さらに脱炭素経営に取り組む九つの代表的な企業の戦略を紹介している。ビジネスの現場で使える基本的かつ広範な情報をまとめた一冊だ。1テーマ見開き2ページとオールカラーの図版中心の構成により、要点を効率良く把握できる。製造業や金融、エネルギー分野の実務担当者から投資家、脱炭素化とビジネスの結び付きについて知りたい一般読者まで、幅広い層に役立つ。
脱炭素時代の経営戦略
GX人材育成

2,640円(税込)
日経BP/日本経済新聞出版
本書は、グリーントランスフォーメーション(GX)を成功に導く鍵である「GX人材」に焦点を当てている。国を挙げてGX推進の機運が高まる一方、その取り組みがサステナビリティ担当やGX推進担当など一部の部署にとどまりがちだ。このギャップを埋めるために、筆者は人材に着目し本書を執筆した。本書では先行事例を可能な限り取り上げ、実際のGX推進における人材の育成と活躍、求められる人物像、育成・評価制度、組織変革の要点を掘り下げる。企業が組織体制を整えながら事業成長に向けた人材ポートフォリオを構築する手法を示しているのだ。中堅・中小企業の現場にも焦点を当てており、企業の規模や業種を問わず実践のヒントを得られる。
環境ビジネス実装モデル図鑑

2,200円(税込)
クロスメディア・パブリッシング/インプレス
環境ビジネスコンサルタントとして約20年にわたり、さまざまな企業の事業立ち上げに携わってきた筆者が、その経験を基に、環境ビジネスを包括的かつ構造的に理解できるよう体系化をしたのが本書だ。環境ビジネスが企業の競争力を左右する理由を示しつつ、環境ビジネスを「脱炭素」「資源循環」「環境汚染対策」「生物多様性」の四つの分野に整理し、それぞれの特長とビジネス機会を解説する。さらに、有望な事業モデルを30件取り上げ、図解するとともに狙いや課題、収益化のポイントまで具体的に示している。自社での取り組みを検討する際の指針となり、環境対応を成長戦略へ転換するための実践的な示唆に富む一冊だ。

