Windows Server 2016のEOSを目前に、多くの現場を悩ませているのは互換性への懸念と構築・移行に伴う膨大な工数だ。必要性を理解しながらも踏み出せない状況が続けば、結果として脆弱性を抱えたまま運用を続けるという大きなリスクを招きかねない。この課題に対し、日本ヒューレット・パッカード(以下、HPE)はどのような解決策を提示するのか。

構成済みパッケージモデルで
迅速な移行を後押し

日本ヒューレット・パッカード
パートナー営業統括本部
サーバー営業部
神門郁栄 氏

 Windows Server 2016 EOSへの対応が進む一方、互換性検証の負担や「壊れていないから」という油断、リスクへの甘い認識から、依然として旧OSが稼働し続けている実態がある。当然ながら、修正パッチが途絶えたサーバーを使い続ける行為は、攻撃者に対してバックドアを開け放しているのと同義だ。激甚化するサイバー攻撃に対抗するためにも、OSだけでなくハードウェアごと最新環境へと更新することが不可欠となっている。

 しかし、サーバー更新にはサイジングや構成選定の負担に加え、納期の長期化も現場を悩ませてきた。これらを解消する一手としてHPEが推進するのが、パッケージモデル「HPE Smart Choice」だ。HPE パートナー営業統括本部 サーバー営業部 神門郁栄氏は「サーバーおよびストレージの人気構成をパッケージ化し、低コストかつ短納期で提供します。DISさまの在庫から即納品が行える体制が整えられているため、納期の不安を感じることなくスムーズな導入が可能です」と説明する。

 特に最上位の「プレミアムグレード」では、「Windows Server 2025 Standard」のプリインストールやRAID設定も完了した状態で提供される。届いたその日からすぐ稼働できるため、OSの導入作業にかかる工数を大幅に抑えられるのだ。

盤石な多層防御の確立と
クラウドによる効率的な集中管理

 ハードウェア刷新がもたらす価値は、OS層だけでは防げない脅威を遮断する多層防御基盤の確立にある。同社のサーバー「HPE ProLiant Compute Gen12」には、独自設計のセキュリティチップ「HPE iLO 7」が搭載されている。「将来の量子コンピューター実用化を見据え、HPE iLO 7は耐量子暗号(PQC)に対応しました。さらにHPE iLO 7の中に、金庫のような保護領域を設けるセキュリティ専用の独立した分離プロセッサー『Secure Enclave』を搭載していることも特長です。不正侵入による改ざんや攻撃への強固な対策となります」と神門氏はアピールする。

 運用面では、クラウド型管理サービス「HPE Compute Ops Management」(HPE COM)が大きな役割を果たす。専用の管理サーバー不要で、全国の拠点をWebブラウザー経由で一括管理できる。神門氏は「管理者が現地へ赴くことなく、各拠点の状況が把握できます。運用工数の削減にもつながります」と説明する。

 サーバーの刷新に伴って、現場ではネットワーク環境の更新が必要となるケースもあるだろう。HPEでは高性能スイッチの「HPE Aruba Networking CX 8100」とHPE ProLiantサーバーなどを組み合わせたセット提案をはじめ、ディストリビューター向けの割引キャンペーンを展開している(2027年3月31日までを予定)。神門氏は「EOSを単なるOSの更新で終わらせず、インフラ全体をより安全な環境へと進化させる絶好の機会として活用していただきたいです」と語った。