サーバーは目に見えにくいバックエンドのインフラであることから、Windows Server 2016の移行対策は後手に回りがちだ。価格高騰や供給遅延も刷新の判断を先送りにする要因だが、保護を失った基盤の放置は深刻なリスクを招く。こうした中、レノボ・エンタープライズ・ソリューションズは強固な調達力を武器に攻めのシステム刷新を提唱する。将来を見据えたサーバー選定の勘所を探る。

単なる機器更新にとどまらない防御策
棚卸しから始める攻めのシステム刷新

レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ
Japan ISG CTO
インフラストラクチャー・ソリューションズ・グループ
早川哲郎 氏

 PCのOS更新時と比べ、サーバー市場でのリプレースの動きは緩やかに見える。「端末と異なり、サーバーの老朽化は業務で実感しにくく、1,000万円規模の投資判断が通りにくいという現実があります。部品の価格高騰や供給遅延も、更新の波を見えづらくしている要因です」とレノボ・エンタープライズ・ソリューションズ Japan ISG CTO インフラストラクチャー・ソリューションズ・グループ 早川哲郎氏は分析する。

 しかし、サポート終了後の古いOSの継続利用は極めて危険だ。ランサムウェアなどの脅威に対抗するには、ハードウェア単体だけでなく、OSやハイパーバイザーなど上位レイヤーの定期的な最新化が不可欠となる。「重要なのは、古くなったから置き換えるという防御的な提案ではありません。現行システムを棚卸しして優先順位を付け、セキュリティ強化やDXへの対応を盛り込んだ『強靭で先進的なシステムへの刷新』を積極的に提案することです」と早川氏は強調する。

 同社では、顧客のワークロードに合わせて柔軟な提案を展開している。物理環境を維持するならラック型・タワー型の「Lenovo ThinkSystem」を、仮想環境のまま移行したい場合にはHCI(ハイパーコンバージドインフラ)の「Lenovo ThinkAgile」を推奨する。ThinkAgileは、VMwareやNutanix、Azure Localなど多様な環境に対応可能だ。

短納期プログラムで調達不安を解消
運用継続性を見据えた最適な移行を支援

 サーバー移行を検討する企業にとって、部品不足や納期の長期化は懸念事項の一つである。業界全体で発注から納品まで半年以上を要するケースも見られる中、同社は独自の調達力でこの課題をクリアしている。

「市場ニーズの高い売れ筋のサーバーとストレージ製品をあらかじめ厳選し、必要な部材を確保しておくことで、短納期を実現するプログラム『Lenovo Top Choice Express』を展開しています。調達やコストの見通しを早期に描きやすい体制が、パートナーさまやお客さまの安心感につながっています」と早川氏は話す。

 こうした確かな供給力に加え、同社はデータ移行や運用負荷軽減の支援実績も豊富に持つ。金融機関での仮想環境刷新や、専任IT担当者が限られる病院へのHCI導入など、幅広い現場を支えてきた。「現行システムの棚卸しを行い、継続・移行といった方針の明確化、さらには目標復旧時点(RPO)を定めたバックアップ計画の策定まで伴走します」(早川氏)

 EOSの期日が迫ると、目先の移行作業ばかりに意識が向きがちになる。しかし場当たり的な選択で済ませてしまうのは得策ではない。「サーバーは少なくとも5年は使い続ける重要な社会基盤です。EOSが迫ったからと慌てず、将来を見据えた基盤選定を行うべきでしょう。自社の運用方針に合った最適な移行計画を、腰を据えて描いていくこと大切です」と早川氏は語った。