デジタル化・AI導入補助金2026のインボイス枠において、導入が後押しされているITツールの一つがスマートレジだ。
小規模事業者はソフトウェア導入費について最大5分の4の補助を受けられ、補助下限はなく、安価なITツールの導入も支援されるという。
それでは、実際にスマートレジを導入するとどのようなメリットがあるのだろうか。
クラウドPOSレジ市場のリーディングカンパニーであり、自社を幹事社とする「スマレジコンソーシアム」としてIT導入支援事業者にも認定されているスマレジに聞いた。

スマートレジが注目されるその理由

スマレジ
杉本聡介 氏

 スマートレジとは、タブレットやスマートフォンなどの汎用機器をレジ端末として利用する「モバイルPOSレジ」などのことを指す。ガチャレジやメカレジと呼ばれる従来型のレジスターと比較して、商品別や時間帯別に売り上げのデータを自動分析でき、売り上げが見える化できることや、売り上げや会計データが自動集計されるため、レジ締め作業の時間を大幅に削減できるといった導入効果がある。

 スマートレジは、昨年のIT導入補助金でも補助対象となっていた。しかし今年は小規模事業者への補助率が大きいことに加え、インボイス枠で導入するITツールとして同製品を選定している場合は、審査上の加点対象となるなど、導入に対する後押しが強い。その背景をスマレジ 執行役員 営業部 部長 杉本聡介氏は「今回のデジタル化・AI導入補助金でスマートレジが注目されている要因の一つに、消費税率の改定が挙げられます」と指摘する。

 政府は税制改正大綱を9月15日に閣議決定しており、2027年4月から2年間、食料品の消費税率を1%に引き下げる方針だ。スマートレジはこうした消費税率の変更にも柔軟に対応できることから、既存のガチャレジやメカレジからスマートレジへの入れ替えをデジタル化・AI導入補助金で支援する狙いがあると見られる。

 スマレジが提供している「スマレジ」は、汎用的なiPadを使ったPOSレジシステムであり、このデジタル化・AI導入補助金2026で導入可能なツールだ。補助対象となっているのはソフトウェアの利用料金に加え、汎用的なiPadや、レシートプリンターやカスタマーディスプレイ、バーコードリーダー、キャッシュドロワー、自動釣銭機などの登録済みハードウェアだ。なお、冒頭で述べた最大5分の4の補助率はソフトウェアのみに適用され、ハードウェアの補助率は2分の1以内に限定される。スマレジの補助金対象プランは「プレミアムプラス」「フードビジネス」「リテールビジネス」「フード&リテール」の四つだ。また、セルフレジ端末として利用できる「セルフレジ端末」、セミセルフレジ端末を追加することで、カスタマーディスプレイで顧客自身が支払方法を選択する「セミセルフレジ端末」、CAT(信用照会)端末などによるクレジットカード決済に対応できる「決済端末連携(CAT/CCT)」、クレジットカードや電子マネーなどの決済処理を行う決済端末とスマレジを連携できる「mPOS連携レジ端末」といったオプションも補助対象になっている。

タブレットなどの汎用機器をレジ端末として利用するスマートレジ。売上の見える化やレジ締め作業の削減など、導入効果が大きい。

アプリやAIで業務を効率化

「POSレジ(スマートレジ)を活用するメリットとして、商品別、客層別、時間帯別といった詳細な売り上げ分析が可能になります。また、当社のスマレジは設定を容易に行える分かりやすいUI/UX設計を行っています。そのため、当社のスマレジだけを使っている環境であれば、管理画面から税率を変更するだけで、新しい消費税率への対応が可能になります。またスマレジの大きな特長として、『スマレジ・アプリマーケットサイト』からアプリを追加して機能を拡張できます。例えば飲食店向けのモバイルオーダーやテーブルオーダー、小売店向けのロケーション管理・売り上げ分析といった機能をアプリとして追加できます」と杉本氏は語る。レジ業務のデジタル化から始まり、アプリを追加することで機能拡張が行えるため、業種・業態や利用状況に合わせたカスタマイズができるのだ。アプリの利用料はスマレジの月額費用に合算されるが、無料で利用できるアプリも用意されている。

 また、スマレジには標準機能として「AI日報」機能が搭載されている。AI日報は売り上げデータや天気情報などの情報を自動集約し、日報ボタンを押すだけでその日の総評を生成する機能だ。AI日報は補助金対象プランで利用できるため、利用することで店長やスタッフが手動でデータを収集・加工する手間を省ける。

スマレジのUIはどのデバイスから見ても非常に分かりやすく、操作がしやすい。消費税率が変更された場合でも、設定画面から容易に変更が可能だという。

店舗からECまで支援

 スマレジを導入することにより、どのような効果が生まれるのだろうか。杉本氏は「売上分析の活用や、人手不足の解消といった効果があるでしょう。導入店舗は個人店から、数店舗を経営する中小企業がメインです。これまでガチャレジやメカレジを利用していた店舗などには、現地に伺っての設置や操作トレーニングなども行っています。一部プランではコールセンターも設けていますので、何かトラブルが起こった際も即座にサポートできる体制を整えています。またスマレジとセットで使ってもらうことを想定したサービスとして、複数のEC店舗や実店舗の受注、在庫、顧客、発送業務を一元管理できる『スマレジEC 一元管理』や、企業間取引の受発注業務を効率化するBtoB-ECシステム『スマレジEC BtoB』も用意されており、これらもデジタル化・AI導入補助金2026の対象です」と語る。これらを組み合わせることで、実店舗の効率化からECサイトの一元管理までをトータルで実現できるだろう。

 デジタル化・AI導入補助金2026を活用し、スマレジを導入するにはどうすればよいのだろうか。杉本氏は「飲食・小売・アパレルなど業界・店舗ごとにオペレーションが異なり課題も多岐にわたるため、まずは企業さまの課題や、どのような未来を描いているのかといったことをヒアリングし、その後補助金を活用できるかどうかも含めた検討を行います。そのため、まずは当社のWebサイトやショールーム、オンライン相談会を通じてお問い合わせをいただければと思います。店舗事業者が本来注力すべき接客・料理提供などに時間を使えるよう、今後もスマレジを中心としたソリューションで店舗業務効率化を支援していきます」と語った。

バーコードリーダーなどのハードウェアも補助金対象だ。スマレジではレジセット、自動釣銭機セットの二つのハードウェアセットを用意している。