VR/AR技術の発展に伴い、3Dコンテンツを文化施設の展示や店舗の製品紹介に使用する事例が出てきた。ほかにも医学研究において、臓器を立体的に見るために3Dを使う動きも出始めている。3Dコンテンツを見る際は3D眼鏡が必要だが、コンテンツ視聴のたびにいちいち3D眼鏡をかけていると、効率が悪くなってしまう。その結果、3Dが効果的に使えなくなることもあるだろう。そこで活用したいのが、日本エイサーの27インチモニター「Acer SpatialLabs View Pro 27 ASV27-2P」だ。裸眼での3Dコンテンツ視聴を実現する本製品の特長を詳しく見ていこう。

アイウェア不要で立体視が可能

 日本エイサーの27インチモニター「Acer SpatialLabs View Pro 27 ASV27-2P」(以下、ASV27-2P)は、3D眼鏡を着けずに立体視が行える。モニター上部に内蔵する二つの高性能トラッキングカメラが、モニターを見ている人物の顔と目の動きを認識して捕捉することにより、裸眼での3D視聴を実現しているのだ。薄暗い環境でも正確に目の位置を捕捉可能なため、美術館のような照明を落とした場所でもゆがみのない3D映像を表示できる。さらにはAIによって、2Dのコンテンツをリアルタイムで3Dに変換することも可能だ。

 3Dを実現するのは映像だけではない。専用アプリ「Acer Immerse Audio」とAcer Immerse Audioに対応するスピーカーを搭載し、音でも3Dを体験できるのだ。ビームフォーミングとヘッドトラッキングに加え、AIを使用した先進的なサウンドシステムを活用するAcer Immerse Audioによって、モニター使用者を包み込むような空間的オーディオ体験が可能になる。

 ASV27-2Pでの裸眼3D体験を支援するために、日本エイサーは本製品のサポートページで専用統合アプリ「Acer SpatialLabs Experience Center Professional」を無料でダウンロード配布している。本アプリをインストールすることで、3D表示アプリ「SpatialLabs Model Viewer※1」、3D動画再生アプリ「SpatialLabs Player※1」、3Dレンダリングアプリ「SpatialLabs Go※1」が使えるようになる。本製品をPC※2につないだら、すぐに裸眼3D立体視が体験できる環境を整えられるのだ。

 さらにAcer SpatialLabs Experience Center Professionalでは、3D CADソフトウェア「Autodesk Inventor」、3D CGソフトウェア「Blender」、3Dモデリングソフトウェア「SketchUp」、3Dモデリングソフトウェア「Rhinoceros」などのソフトウェアに対応したアドオンを無償で提供する。3Dコンテンツの開発を強力にサポートしてくれるのだ。

3D眼鏡などのアイウェアを着けずに3Dコンテンツを視聴できる。薄暗い環境でもゆがみのない3D映像/画像を視認可能だ。

3Dコンテンツ開発者の支援も充実

 ASV27-2Pは、3Dコンテンツ共有プラットフォーム「Sketchfab※3」をはじめとした幅広いプラットフォームと連携できたり、ゲームエンジン「Unity」などの多様な拡張ツールに対応したりする点でも3Dコンテンツ開発者を支援するのだ。

 加えて、開発者支援のためのWebサイト「SpatialLabs 開発者サイト」(英語サイト)を公開している。本サイトでは、裸眼立体視テクノロジーを使用したプロジェクトの開発に役立つドキュメントやツールを掲載している。ASV27-2Pを活用し、3Dコンテンツを開発したい顧客にお薦めできるWebサイトだ。

 裸眼での3D体験を実現するASV27-2Pを提案して、顧客に次世代のディスプレイ環境を提供しよう。


※1 アプリケーション単体ではPCへインストール、アクティベーションできない。ASV27-2Pに接続することで実行が可能になる。
※2 接続先PCの使用要件の確認が必要。
※3 対応フォーマットの確認が必要。全ての3Dモデルをオリジナル通りに表示できるものではない。