23.8型ディスプレイ2枚をモバイルする発想
JAPANNEXTの「JN-DMD-IPS238F-C4」は、23.8型のIPS液晶パネルを2枚搭載したデュアルディスプレイ。解像度は1920×1080ドットということで高精細とは言えませんが、ノートPCよりはるかに大きな23.8型という大画面を2枚利用可能。目の負担を減らして、マルチディスプレイ環境でPCワークに没頭できます。





本体サイズは折り畳み時で325×545×27mm、見開き時で650×545×17mm、重量は約5.0kg。ちょっとしたゲーミングPCより重いですね。とは言え23.8型ディスプレイを持ち歩くと考えれば、破格の軽さとも言えます。





インターフェースはUSB Type-C×2、HDMI×1、3.5mmオーディオ出力×1、ボタン類は画面切り替えボタン、操作ボタン、電源ボタンを配置。ちなみに電源ボタンを短押しするとOSDメニューが表示され、長押しで電源のオンオフが可能。また画面切り替えボタンを押すと、2画面を1画面として活用する「接続表示モード」と、2画面を異なる画面として使用する「拡張モード」に切り替わります。
ただしOSDメニュー表示中には画面切り替えボタンは戻るボタンとして機能します。また操作ボタンは上を押すと輝度調整メニュー、下に押すと音量調整メニューが開きます。ボタン数を少なくするための設計と理解はできるのですが、説明書を読まないと操作しづらい点は少々気になりました。

発色はよくて見やすく、高剛性で設置も問題ない
IPS液晶パネルは同じパーツが使われており、解像度は1920×1080ドット、輝度は250nits、色域はsRGBカバー率97%、リフレッシュレートは100Hz、コントラスト比は1000:1、応答速度は14ms(GtoG)、最大表示色は1677万色と謳われています。
実際にカラーキャリブレーション機器で色域を計測したところ、sRGBカバー率は97.5%、sRGB比は117.1%という値を確認できました。RAW画像の現像や動画のカラーグレーディング用途には不向きですが、一般的なモバイルノートPCと同等の色域を備えており、カラーキャリブレーションを実施すればウェブコンテンツの色チェックなどに利用できるだけの色域を備えています。


本製品で便利なのが、2画面を1画面として活用する「接続表示モード」と、2画面を異なる画面として使用する「拡張モード」の2つのモードが用意されていること。たとえばウェブコンテンツや長めの書類を一目で把握するには「接続表示モード」が非常に便利。また2画面それぞれにウィンドウを配置したいのであれば、「拡張モード」のほうがアプリウィンドウの配置や入れ替えが容易です。
モードの切り替えに数秒かかりますが、それほどひんぱんに切り替えることはないでしょうから、実用的には問題なさそうです。


OSDメニューは「画質調整」、「色設定」、「オーディオ設定」、「その他」というシンプルな構成。メニュー構成自体はわかりやすいのですが、先ほど述べたとおり、ボタンが直感的な構成ではないので少々使いづらく感じました。
ただ一度設定すれば、ひんぱんに変更するわけではないので大きな問題ではありません。でも、たとえば物理ボタンのある位置にOSDメニューを表示し、いまどのボタンにどの機能が割り当てられているのか表示するなどの配慮があれば、初心者でも操作しやすくなると思います。




一方、感心したのはヒンジの剛性。実測で5.05kgと重めの本製品ですが、スタンドのヒンジも、ディスプレイをつなぐヒンジも剛性が高く、勝手に倒れてしまうような不安感はありません。長期間使用したわけではないので保証するものではありませんが、何度かヒンジを動かして、感触を試した限りでは耐久性は高そうだと感じました。


約5.0kgと重めだが、ノートPCと組み合わせ大画面トリプルディスプレイ環境を構築可能
本製品は、23.8型フルHDのIPS液晶パネルを2枚搭載しており、ノートPCなどと組み合わせて大画面トリプルディスプレイ環境を構築可能です。約5.0kgと重めではありますが、長期出張時にPCワークに集中したいときに、仕事が捗ること間違いなしのガジェットと言えるでしょう。