快適な通信と高セキュリティを実現する新サービス

新サービス発表

 10月4日、NTTコミュニケーションズは統合型ネットワークサービス「docomo business RINK」(以下、RINK)を発表した。11月30日より提供を開始する。

 同社 執行役員 プラットフォームサービス本部 クラウド&ネットワークサービス部長 金井俊夫氏は、新サービス提供の背景を次のように説明する。「コロナ禍によりWeb会議が定着したため、回線が逼迫しています。また、高速化する経営速度へ対応できるセキュアな環境が求められています。そうした背景を踏まえ、クラウド型セキュリティ、オープン/クローズド接続、モバイル/固定アクセスの三つを融合させ、全体をソフトウェアで管理するRINKを提供します」

 RINKはハイブリッドワークに適したネットワークとゼロトラストセキュリティをセットで提供し、快適な業務環境を実現する。本サービスの特長は三つある。一つ目の特長が、高速化する経営速度への適応だ。専用ルーターの貸し出しによって、最短10営業日でネットワークを開通できる。二つ目の特長が快適な通信環境だ。特定の通信を直接インターネットに接続する「ローカルブレイクアウト」によって、回線の逼迫を回避し、快適な通信を実現する。三つ目の特長が安価な高セキュリティだ。RINKは、ゼロトラストセキュリティに基づいたクラウド型セキュリティサービスと、ネットワークを一体型で提供する。そのためシステムインテグレーションが不要となり、安価なサービス提供を実現するのだ。

 最後に金井氏は「IoTやOT環境に対するセキュリティのリスクが高まっています。そのため今後は、IoTやOTデバイスのセキュリティ対策に向けて機能展開をしていきます」と展望を語った。

データセンターの消費電力を削減

 同社は同会見にて、データセンターサービス「Green Nexcenter」の提供開始も発表した。Green Nexcenterは再生可能エネルギーを活用したゼロカーボンに対応し、サーバーの冷却方式に液冷方式を採用したデータセンターサービスだ。液冷方式の採用によって、生成AIやGPUを搭載した高発熱サーバーに対応する。さらに、空冷方式に比べて効率的な冷却が可能なため、消費電力を約30%削減できる。

 金井氏は「本サービスを、今後新設するデータセンターに標準装備していきます。低消費電力のネットワーク『IOWN APN』の技術も組み合わせ、Green Nexcenter間をIOWN APNでつなぐ超低消費電力のICT基盤を実現します」と意気込みを語った。