BroadcomによるVMwareの買収から約2年がたった。当初の混乱は落ち着きつつあるものの、ライセンス体系の変更に伴うコスト増の問題に悩む既存VMwareユーザーは少なくない。現状の環境を維持するのか、それとも新たなプラットフォームへ移行するのか。多くの企業が「現実的な解」を模索している。こうした悩みを抱える企業に対し、日本ヒューレット・パッカード(以下、HPE)はどのように後押ししていくのだろうか。
変化する仮想化環境と
企業インフラの新たな岐路

パートナー営業統括本部
ストレージ営業部 部長
山中伸吾 氏
BroadcomによるVMwareの買収を契機に、企業の間ではプラットフォームを見直す動きが広がった。買収から約2年が経過した現在の状況について、HPE パートナー営業統括本部 ストレージ営業部 部長 山中伸吾氏は、次のように話す。「買収直後のような混乱は落ち着きつつありますが、ライセンス体系の変更によるコスト負担の課題は依然として残っています。しかし、コスト削減のみを目的にVMwareからの乗り換えを進めることが最適解とは限りません。ミッションクリティカルなシステムなど、VMwareの継続利用が有力な選択肢となるケースも存在します。移行か継続かの二択ではなく、自社の状況に応じて“適材適所”で使い分けるというアプローチが有効なのです」
この適材適所の使い方を可能にするのが、同社の仮想化ハイパーバイザー「HPE Morpheus VM Essentials」である。本製品は、KVMベースのハイパーバイザー「HVM」と管理ソフトウェア「VM Essentials Manager」で構成されている。稼働中の仮想マシンを最小限のダウンタイムで別のホストへ移行する「ライブマイグレーション」や、予期しないホスト障害が発生した際に別のホストで自動的に再起動する「HA」をはじめ、仮想化基盤に求められる主要機能を提供する。さらに、VMware環境の統合管理にも対応しており、既存環境を生かしながら柔軟な運用を実現できることが特長だ。動作するハードウェアに関しても自社製品に限定せず、他社製品にも対応する。ベンダーロックインのリスクを回避し、将来にわたってインフラの選択肢を保持し続けられる点は、変化の激しい現代において大きな魅力といえる。
国内パートナーと築く
品質向上の改善サイクル
HPE Morpheus VM Essentialsの強みは、製品を継続的に磨き上げるための技術検証体制にある。それを支えているのが、「HPE VM Essentials 共同検証パートナープログラム」だ。国内のパートナーと協力し、日本のユーザー目線で製品に触れて技術検証などを行うプログラムである。
プログラムでの検証結果は、海外の開発チームへと共有が行われ、定期的なアップデートに反映されている。この継続的な改善サイクルが、HPE Morpheus VM Essentialsの品質向上を後押ししている。こうした“パートナーと共に製品を磨き上げる”という姿勢が、結果として製品の安全性と信頼性にもつながっているのだ。

調達課題を解消しながら
提案のスピードを高める仕組み

パートナー営業統括本部
サーバー営業部 部長
阿部敬則 氏
HPEでは、HPE Morpheus VM Essentialsを提案する販売パートナーへの施策にも力を入れている。「ハンズオンセッションやセミナーなど、製品に理解を深めていただく機会を用意しています。エンドユーザーさまに対してより説得力のある提案が行えるようになります」と山中氏は話す。
こうした技術支援に加え、販売パートナーの円滑な提案活動を支えているのが、DISと共に推進する「HPE Smart Choice」だ。サーバーおよびストレージの人気構成をパッケージ化し、低コストかつ短納期で提供するモデルである。構成検討や特価申請の手間を削減できるだけでなく、DISの在庫から即納品が行える体制が整えられているため、パートナーにとっては提案しやすい仕組みとなっている。
「仮想化基盤の刷新において、切り離せないのがハードウェア調達の問題でしょう。現在、世界的な部材不足の影響により、主要パーツの価格高騰やリードタイムの長期化が深刻です。この提案の足かせとなる不安を解消するのが、HPE Smart Choiceです。HPE Morpheus VM Essentials用のサーバーとして最適なDL300シリーズもHPE Smart Choiceでの提供を拡大していますので、仮想化基盤の最適化からハード調達までをワンストップでご提案いただけます」とHPE パートナー営業統括本部 サーバー営業部 部長 阿部敬則氏は話す。
インフラの選択肢が多様化する今、重要なのは将来を見据えた選択だ。自社にとって「今、何が必要か」だけでなく、「将来どうありたいか」という中長期的な視点を軸に据え、柔軟な仮想化基盤と信頼できるハードウェアを適材適所で組み合わせることで、事業の継続性を高め、持続的な成長へとつなげられるだろう。


