人事・労務管理のDXを推進「HUMAN TOUCH for PCAクラウド 給与 dx」

人材を資本として捉え、その価値を最大限引き出すことで中長期的な企業価値向上につなげる経営の在り方「人的資本経営」の実現には、人事情報や給与情報といった従業員の情報を一元管理して活用することが求められる。しかし人事部門では、Excelで作成したデータベースで従業員の情報を管理しているケースが多い。他部門と比べて人員の入れ替わりが少なく、作業の属人化に気付けていない場合もある。そうした課題を解決し、人的資本経営につながるDXの方法をゴートップに聞いた。

　国際標準化機構（ISO）が2018年12月に人的資本の情報開示のためのガイドライン「ISO30414」を公開したことをきっかけに、人的資本経営が注目を集めている。人的資本経営の実現には、システムを活用した正確な人事情報の管理が求められるが、人事部門はデジタルトランスフォーメーション（DX）の推進に意識が向きにくいとゴートップ 営業本部 kintoneソリューション統括部 副参事 古沢 猛氏は指摘する。「人事部門は人員の入れ替わりが少ない傾向があり、業務に慣れた従業員だけで仕事を行うことが多いです。そのため、現行の業務に課題意識を感じにくくなっています。現行のシステムのままでも業務に支障が出ないため、DXによってそれらを改善したいという意見が出にくいのです」

　続けて古沢氏は、人事部門は人員の入れ替わりが少ないことによって、業務の属人化が起きていると警鐘を鳴らす。「Excelで人事情報を管理しているケースも多く、Excelファイルの作成者しかデータベースの更新方法が分からなくなる場合もあります。そうなると、データベース作成者が辞めたり休んだりしたときにデータベースの更新ができなくなり、業務に支障が出ます」

　人事部門のDX推進を支援するために、ゴートップはクラウドアプリケーション「HUMAN TOUCH for PCAクラウド 給与 dx」を提供している。kintone 上に構築したアプリケーションのため、直感的に操作しやすく、誰でも人事情報の管理が行いやすい。メインアプリとして従業員情報・組織情報を一元管理できる「従業員名簿アプリ」を提供するほか、メインアプリの機能を拡張するサブアプリとして、従業員の評価をクラウドデータベース化する「人事評定管理アプリ」や、入社・配属・異動・出向・転宅などの情報を管理する「配属・異動管理アプリ」なども提供する。これらのアプリを活用し、人事情報の閲覧や編集を行えば、業務の属人化の解消につながる。

　メインアプリの従業員名簿アプリでは、従業員の名前や住所、所属といった情報を顔写真と共に登録可能だ。転居や異動などで情報の変更が必要な場合も、容易に内容を更新できる。従業員情報を一覧で管理可能なだけでなく、役職比率や男女比率の統計グラフもアプリケーション内に配置できるので、従業員構成比をリアルタイムで確認可能だ。

　サブアプリの人事評定管理アプリでは、従業員と人事担当の面談の記録・評価を登録できる。評価情報をまとめておくことで、昇格や賞与評価のたびにExcelにまとめた従業員情報や、面談評価を記載した資料など、散在した大量の人事資料を用意する必要がなくなる。評価情報も一元管理が行えるので、評価の偏りも発見でき、不平等な評価といった従業員の不満につながる問題の解消も可能だ。

　配属・異動管理アプリは、従業員名簿アプリや人事評価管理アプリなどほかのアプリと連携することで、組織の状態を確認しながら従業員のスキルや個性に適した配置を決定できる。異動の履歴も全て記録されるため、大規模な定期人事異動の管理も効率的に行えるのだ。

　アプリケーションのカスタマイズも柔軟に行える。就業規則や雇用制度の設定を自由に変更でき、自社の運用にマッチしたアプリケーションを作ることが可能だ。「kintone上に構築したアプリケーションなので、実務を行う中で出てきた意見をすぐにアプリケーションに反映できます。人事業務のDXのスタートとして導入するのにお薦めです」（古沢氏）

　HUMAN TOUCH for PCAクラウド 給与 dxは、ピー・シー・エーが提供するクラウド給与計算ソフト「PCAクラウド 給与」と連携している。HUMAN TOUCH for PCAクラウド 給与 dxで管理している人事情報をPCAクラウド 給与内の給与情報にひも付けられるので、人事評価を基にした給与の決定をスムーズに行える。古沢氏は、PCAクラウド 給与と共にHUMAN TOUCH for PCAクラウド 給与 dxを活用できるメリットを以下のように語る。「人事情報も給与情報も従業員に関わるデータなので、一元的に管理した方がスムーズに活用できます。Excelで情報を管理するとデータが散在してしまい、個別に内容を更新しなければならないので、修正漏れが発生する可能性があります。PCAクラウド 給与と連携しているHUMAN TOUCH for PCAクラウド 給与 dxを使うことで、人事情報と給与情報の一元化を実現します。人事異動に合わせて人事情報を修正すれば、その修正内容がすぐに給与計算に反映されるので、作業のミスを大幅に減らせます」

　ゴートップ 営業本部 kintoneソリューション統括部 部長 竹内孝実氏は、HUMAN TOUCH for PCAクラウド 給与 dxをこうアピールする。「kintoneがベースのアプリケーションなので、操作や導入のハードルが低くなっています。人事情報をExcelで管理すると、業務の属人化やデータの更新ミスといった問題が発生する危険性があります。そうした危険性を解決するHUMAN TOUCH for PCAクラウド 給与 dxを利用して、人事情報を有効活用してもらいたいです。HUMAN TOUCH for PCAクラウド 給与 dxの導入を契機に人事・労務管理業務の見える化を行い、人的資本経営やデータドリブンな人事の実現につなげてほしいですね」

　最後に竹内氏は、拡販に向けた意気込みを次のように語った。「ダイワボウ情報システム（DIS）さまが実施するセミナーやイベントに参加して、当社の知名度を上げていきたいです。DISさまの販売パートナーさまに向けて当社をアピールし、HUMAN TOUCH for PCAクラウド 給与 dxを拡販するきっかけを作ります。DISさまや販売パートナーさまと共に、ユーザー企業の人事・労務管理業務のDXを支援していきます」