教員の学級便り作りを
強力サポート
デザインアプリケーション「Adobe Express」。その小中高校向けとなる「Adobe Express for Education」は、STEAM教育をはじめとした学習用途や、掲示物や学級便りの作成といった校務用途で幅広く活用されている。まずは校務におけるAdobe Express for Educationの活用可能性について、アドビ デジタルメディア事業統括本部 教育事業本部 執行役員 本部長の小池晴子氏と、同本部 小中高校担当 グロース スペシャリスト 渡邉千聖氏に語ってもらった。
PDF形式のテンプレートから
Expressで学級便りを作る

デジタルメディア事業統括本部
教育事業本部
執行役員 本部長
小池晴子 氏
小池氏_アドビは、GIGAスクール構想以前から小中高を対象に、教育分野への支援を行ってきました。特に子供たちのクリエイティブな活動や、探究的な学びにおけるアウトプットに、当社のデザインツールは幅広く活用されています。当初は「Adobe Spark」という名称で親しまれていたこれらのデザインツールは、2021年12月に「Adobe Creative Cloud Express」へ名称変更されました。その後、2022年春以降は現在の「Adobe Express」(教育機関向けには「Adobe Express for Education」)として、多くの大規模自治体に導入されています。
渡邉氏_Adobe Express for Education(以下、Express)はオールインワンのデザインツールです。例えば、先生方は定期的に、授業や行事の様子、今後の行事予定などを保護者に伝えるための「学級便り」や「学年便り」を発行します。新任の先生の場合、前任の先生から、これらの配布物のテンプレートをPDF形式で引き継いで作成するケースが多くありますが、PDF形式のため直接編集できないという声もよく耳にします。ExpressではこのPDFを取り込んで、編集可能なデータに変換できます。テキストの編集が行えることはもちろん、背景や色を付けたり、アニメーションを付与してデジタルサイネージなどに表示したりすることが可能です。
生成AI機能を活用して
テキストや画像を編集

デジタルメディア事業統括本部
教育事業本部
小中高校担当
グロース スペシャリスト
渡邉千聖 氏
渡邉氏_Expressには画像やテキスト効果の生成が可能な生成AI「Adobe Firefly」も組み込まれているため、例えば学級便りに掲載するイラストをFireflyで生成するような活用が行えます。昨今はこれらの学級便りを学校のWebサイトにPDFデータなどで公開するケースも多いため、使用する画像の著作権を気にする先生方も少なくありませんが、Fireflyはパブリックドメインのデータや、当社の「Adobe Stock」でコントリビューターの許諾を得た画像データのみを学習に使用しているため、意図せずに第三者の著作権のみを侵害するリスクを大幅に低減でき、安心して使えると好評です。
小池氏_生成AI機能を活用してテキストをリライトすることも可能です。例えば季節に応じてお便りのタイトルや本文テキストをちょっと編集する場合、生成AIを使えば簡単にその季節や行事に応じたテキストに編集してくれます。この生成AI機能はゼロから生成するのではなく、あくまで人がコンテンツ全体のコントロール権を握ったまま適切な箇所に生成AIを使えるのが、Expressを教育現場で使う上では良いポイントといえるでしょう。Expressの画像編集機能も先生方からは好評です。学校行事の写真をWebサイトや学校便りに掲載したい場合でも、撮影した画像に第三者が写り込んでしまっているケースがあります。Expressの画像編集機能には、特定の物や人を削除できる「オブジェクト削除」がありますので、簡単に映り込みを削除してWebサイトやお便りに画像を掲載可能です。
渡邉氏_このようなExpressの活用方法を紹介する研修も定期的に実施しています。教育委員会単位での対面研修を実施しているほか、毎週木曜日に「放課後イチゴ時間」と題して15分間のオンライン研修も実施しています。毎回校務・授業・学校行事に関連したテーマを取り上げており、動画で説明するだけでなく、スライド資料なども提供しておりますので、すぐに日常の校務に活用いただけます。まずは15分、この配信を視聴いただくことで、校務に役立てていただければうれしいですね。


操作に迷わないトップ画面
教育機関向けに提供されているAdobe Express for Educationのトップ画面は、一般ユーザー向けのAdobe Expressと比較して作成するコンテンツのアイコンが大きく表示され、分かりやすいUIだ。教員が操作する際も迷わずコンテンツの編集が可能だ。

学級便りをPDFから編集
学級便りのテンプレートがPDF形式でも、Expressであれば編集可能な形式に変換できる。トップ画面左上「+」マーク→クイックアクション→「PDFを編集」からPDFを読み込むことで元の形式や文章を生かしつつ、より伝わりやすい学級便りを作ることが可能だ。

文章やフォントを変更
Expressに読み込んだテンプレートを基に、テキストの編集やフォントや色の変更が行える。基の文章をリライトするような生成AIを使った「書き換え」機能を活用すれば、学級便り作りも手間なく簡単に行えるだろう。

背景の色付けやイラスト挿入も
Expressで使えるイラスト素材を挿入して、学級便りをよりグラフィカルにカスタマイズすることも可能だ。見出しに対して「テキスト効果を生成」すれば、より目を引く学級便りにできる。

画像編集も簡単に
学校行事の写真を掲載する場合、第三者や物の映り込みを削除するなどの加工を行いたい。Expressでは、編集を行いたい画像を選択→左側パネルに表示される「オブジェクトを削除」から削除したい要素を選択して削除できるため、学校のWebサイトや学校便りに掲載しやすい。

画像生成AI機能も役立つ
Adobe Fireflyを活用すれば、児童生徒が作成する自己紹介カードのプロフィール画像をコンテンツを追加→メディア→「画像を生成」から画像生成して掲載することが可能だ。
画像生成AIに求められる信頼性と透明性
アドビは2025年12月23日、全国のビジネスパーソン1,000名を対象に実施した「生成AIの業務活用実態調査」の結果を発表した。本調査によると、頻度の差こそあるものの、全ての回答者が業務上で何らかの生成AIを活用していることが分かった。特に20〜30代の約半数が「ほぼ毎日」または「週3〜4回」利用していると回答していることから、若手世代を中心に生成AIの業務活用が浸透している様子がうかがえる。
全体の約6割は、画像生成AIを社内業務で活用していると回答した。主な用途としては、「アイデア出し(40.7%)」や「社内向け資料の挿絵・デザイン(38.0%)」が挙げられている。一方、社外向け資料での利用は約2割にとどまっている。その要因の一つとして、「著作権侵害リスク」が挙げられる。
本調査においても、画像生成AIを利用する上での懸念点として「著作権侵害リスク(30.9%)」が挙げられているほか、約7割の回答者が「著作権侵害に対するリスクがなければ、業務で画像生成AIを使用する機会や用途が現在よりも増えると思う」と回答した。
これらの結果から、著作権や知的財産権を侵害しない画像生成へのニーズが高まっていることが分かる。その点において、アドビの生成AIである「Adobe Firefly」は、ビジネスシーンにおいても高い需要が見込まれるといえるだろう。


