日本語に特化した自社開発の音声認識エンジンと
コストパフォーマンスの高さが魅力

議事録作成では多くの問題が発生する。例えばタイピングスピードが発言に追いつかず、要約時に記載担当者ごとで解釈の差が生じてしまうケースがある。さらに新人社員が会議で発言をしながら内容を整理・修正するケースが多いため、作成に時間がかかるだけでなく、担当者の負担も大きい。加えて書き方や項目が人によって異なり、体裁ルールを社内で統一しようとすると、教育コストが発生してしまうこともある。こうした議事録作成に関わるさまざまな課題を一挙に解決するのが、LINE WORKSが提供するAI議事録作成サービス「LINE WORKS AiNote」だ。

AI議事録作成サービスは
社内の標準ツールとして導入が進む

プロダクト営業本部
AiNote営業部
部長&事業リード
佐久間佳史

 日本では会議の頻度が高く、合意形成のプロセスが重視される文化的背景がある。そのため、発言内容の齟齬や記憶の曖昧さが「言った言わない」というリスクを生み、業務上のトラブルに直結しやすい。特に建設業、IT業界、自治体、医療・介護など、専門用語が多く複雑な調整を伴う領域では、記録の正確性がリスク低減に直結する。こうした背景から、議事録の作成は単なる業務の一部ではなく、プロジェクトの品質や安全性を左右する重要な要素となっている。このように正確な記録の確保が強く求められる中、AIを活用した議事録作成は、効率と精度を両立できる有力な解決策となり得る。

 LINE WORKS プロダクト営業本部 AiNote営業部 部長&事業リード 佐久間佳史氏は、昨今のAI議事録市場について以下のように述べる。「日本のAI議事録市場は現在、大きな転換期を迎えています。これまで一部の部署での試験導入が中心でしたが、現在は社内の標準ツールとして、どの製品を選定するかという局面に移行しています。その背景には頻発する会議の正確な記録を確保する必要性に加え、ここ数年で生成AIの精度が向上・一般化したことで、企業のAIに対する期待値が高まっていることがあります。AIの精度向上により、議事録の全体要約や主要トピックの抽出が可能になりました。そのため、会議に参加できなかったメンバーのキャッチアップを迅速化し、組織全体の意思決定スピードを高められます。また、会議内容を個人の頭の中やメールに埋もれさせず、組織の資産として活用するナレッジマネジメントの考え方が重視され始めています。現場の定例会議や相談内容をAI議事録で網羅的に記録し、後から検索や振り返りが行える状態にすることで、組織学習を促進できます。さらに、決定理由や経緯を正確に残すことで、引き継ぎの効率化や監査対応、再発防止策への活用が可能となり、会議の生産性向上につながります。AI議事録は単なる記録ツールではなく、企業の意思決定を加速させる戦略的な基盤へと進化しつつあります」

 こうした市場の変化に適合するためにLINE WORKSでは、AI議事録作成サービス「LINE WORKS AiNote」の提供を2024年11月に開始した。

国際的にも高く評価された
高精度な話者分離機能を搭載

 LINE WORKS AiNoteは、録音から文字起こしまでをシームレスに実現する。録音・文字起こしの形式は多様で、利用シーンに応じて柔軟に対応可能だ。Web会議では、「LINE WORKS」のビデオ会議はもちろん、ZoomやTeams、Webex、Google Meetと直接連携し、ボットを招待するだけで録音と文字起こしができる。対面会議では、スマートフォンアプリやPCのマイクを使ってその場で録音が行える。さらに、ボイスレコーダーなどで録音した音声ファイルもLINE WORKS AiNoteにアップロードするだけで、文字起こしが可能だ。

 LINE WORKS AiNoteの文字起こしには高精度な話者分離機能が備わっている。国際コンペティション「DIHARD3(2021年)」で世界3位の性能評価成績を獲得しており、その精度は国際的にも高く評価されている。日本の会議ではハイブリッド形式やオフライン形式が多く、一つのマイクに対して複数人が話すケースが一般的だ。このような環境では話者分離が困難だが、LINE WORKS AiNoteは事前登録を必要とせず、声色を基に話者を自動で識別する。これにより、誰が何を発言したかを正確に記録でき、議事録の品質を大幅に向上させられるのだ。また、社員の声を事前に登録することで、AIが自動的に発言者を特定する機能の開発を進めており、今後も識別精度をさらに高めていくという。

 ワンクリックで利用できるAI要約機能も備えている。要約は、議事録全体をまとめる「全体の要約」、主要なトピックを抽出する「主要トピック」、会議のポイントや流れを押さえて区間ごとに要約する「区間ごとの要約」という、三つのスタイルに対応している。区間ごとの要約では分数の表示もされるため、必要な箇所を効率的に確認できる。不参加者のキャッチアップや意思決定の迅速化に大きく貢献する。

 LINE WORKS AiNoteの優位性について、佐久間氏はこう話す。「優位性は二つあります。一つ目は、自社開発の音声認識エンジンです。日本のビジネスシーンに特化した『日本語特化汎用モデル』を提供しており、日本の会議で頻出する『えー』『あの』といったフィラーを自動で除去し、読みやすいテキストを生成できます。さらに累計登録者数100万人を誇る、当社が提供していたAI音声記録管理サービス『CLOVA Note β』で蓄積されたデータを活用することで、早口や相づち、業界用語など、日本の会議特有の課題に最適化しています。二つ目は、UIのこだわりです。LINE WORKSと同様に、直感的な操作性を重視した設計を採用しており、説明書不要で操作できるシンプルな画面構成を実現しています。さらに文字起こしされたテキストをクリックすると、その箇所の音声が即座に再生されるため、修正作業も容易に行えます。業種・世代・ITリテラシーを問わず誰でも利用可能です」

LINE WORKS AiNoteのUI

ホーム画面
シンプルで分かりやすい操作画面を備えるため、ITリテラシーに関係なく誰でも簡単に利用できる。また会議の録音は、PCやスマートフォンからワンクリックですぐに開始可能だ。
文字起こし画面
国際コンペティションで世界3位の性能評価を獲得した高精度な話者分離機能を備えている。さらに、ワンクリックでAIによる要約が可能だ。全体の要約のほかに、主要トピックを抽出した区間ごとの要約も行える。

優れた管理・セキュリティ機能で
数万人規模の大企業でも展開可能

 LINE WORKS AiNoteは、数万人規模の企業でも全社展開できる強固な管理・セキュリティ機能を備えている。大企業では、会議情報の取り扱いにおいて「誰がアクセスできるか」「退職者の情報をどう遮断するか」といった課題が存在する。LINE WORKS AiNoteでは、管理者がメンバーの追加・削除や利用ログの確認、統計データの把握を一元的に行えるため、運用負荷を軽減できる。さらに、組織図に基づくアクセス制御により、特定部署の議事録を他部署に見せない設定や、IPアドレス制限、二段階認証などのセキュリティ対策を柔軟に実装可能だ。情報漏えい防止の観点でも、共有URLへのパスワード設定、音声データのダウンロード制限などを備える。これにより、企業はセキュリティリスクを最小化しながら、全社的なAI議事録活用を実現できるのだ。

 さらに佐久間氏はLINE WORKS AiNoteの魅力として、価格設定を挙げる。「全社展開を前提とした価格設計を採用しています。まず、AIによる文字起こし精度を確認したいお客さま向けに30日間の無償トライアルと無料プランを提供しており、導入前の検証が容易です。正式な利用においては、文字起こし時間とAI要約の回数に応じて三つのプランを用意しています。特筆すべきはコストパフォーマンスであり、競合製品と比較して約5分の1から10分の1程度の低価格を実現しています。1時間当たり約200円と、数万人規模の企業でもコストを抑えながら展開できます」

 最後に佐久間氏は、ダイワボウ情報システム(DIS)に期待する役割をこう語った。「お客さま内での『定着』と『横展開』までを共同で設計していきたいです。LINE WORKS AiNoteは活用が進むほど組織の情報資産が積み上がるツールですので、全社で継続利用するための運用設計をDISさまと共に進めていきます」