分かりやすいUIで誰でも社内ナレッジを整備
社内にナレッジ共有の文化を根付かせられる

終身雇用制度の崩壊や働き方の多様化により、企業における人材育成や知識継承の在り方が大きく変化している。こうした環境下で、個人の持つ知識やノウハウといったナレッジを組織全体で共有し、生産性向上や新規事業創出につなげる「ナレッジマネジメント」に注目が集まっている。しかしナレッジマネジメントの実現には、情報の属人化・散在・検索性の低さといった課題が立ちはだかる。こうした課題に対して、トヨクモのナレッジマネジメントツール「NotePM」が有効な解決策となる。

ナレッジの共有・活用が求められる中
情報の属人化や散在が課題に

 近年、企業を取り巻く環境は急速に変化している。業務の高度化・複雑化が進む中で、ナレッジをいかに有効に活用するかが、企業競争力の維持・向上において重要なテーマとなっているのだ。属人的なノウハウに依存せず、組織全体でナレッジを共有・活用する体制の構築が求められているが、現実には多くの企業がナレッジ管理に関する課題を抱えている。

 現在の企業において、ナレッジ管理に関する課題は大きく三つに分類できる。一つ目が、情報の属人化だ。業務ノウハウや顧客情報などが特定の社員の頭の中にしか存在せず、その社員が異動や退職をすると、蓄積された知識が失われてしまう。このような「あの人しか知らない」という状態は、業務のボトルネックとなり、組織全体の生産性や継続性に深刻な影響を及ぼしてしまう。

 二つ目が、情報の散在だ。業務に必要な情報がファイルサーバーやNAS、個人のPC、メール、チャットツールなど、さまざまな場所に分散して保存されており、必要なときにすぐに見つけられないのだ。結果として、情報を探すために多くの時間が費やされ、業務効率の低下につながっている。

 三つ目が、検索性の低さだ。情報がファイルサーバーなどに蓄積されていたとしても、ファイル名でしか検索できなかったり、古い情報と新しい情報が混在して表示されたりすることで、目的の情報にたどり着けないケースが多い。また、検索に時間がかかることも多く、必要な情報の迅速な取得が困難となっている。

 そうした課題を解決するのが、トヨクモが提供するナレッジマネジメントツール「NotePM」だ。

各地に散在したナレッジを
中身まで含めた検索機能で見つけ出す

マーケティング本部
パートナー営業部
坂本大志

 NotePMは、「社内の知りたいことがすぐに見つかる」をコンセプトに開発されたナレッジマネジメントツールだ。NotePMでは、社内の情報やノウハウは「ページ」としてまとめられる。マニュアルや社内報、社内FAQ、議事録、部門向けのノウハウ集といったページを作成することで、組織内の情報を一元管理できる。フォルダーを使った階層構造の整理も可能だ。これらのページやフォルダーは、プロジェクトや部署、事業部、組織単位など目的に応じて「ノート」としてまとめられる。ノートごとに共有範囲を設定できるため、特定のユーザーや部署のみに閲覧を許可するなど、柔軟なアクセス制御が可能だ。

 NotePMのユーザーから特に高く評価されている特長について、トヨクモ マーケティング本部 パートナー営業部 坂本大志氏は以下のように語る。「ITツールに不慣れな社員でも、マニュアルなしで直感的にノートを作成できる点が挙げられます。NotePMのエディター画面は、画面上のボタン配置が必要最低限に抑えられており、シンプルなUIになっています。見出しの設定や文字の強調、アラート表示といった視覚的な装飾も、ワンクリックで簡単に適用でき、表の作成や編集もスムーズに行えます。また、画像編集機能も搭載しており、画像をコピー&ペーストでページに貼り付けた後、エディター上から直接、矢印や枠線、文字などの簡易的な編集を加えられます。外部ツールを立ち上げる必要がないため、作業効率が大きく向上します。さらに画像だけでなく、WordやExcel、PowerPoint、PDF、動画など、さまざまな形式のファイルを添付することも可能です。NotePM導入前に作成されたマニュアルや報告書、提案資料、画像、動画などをNotePMにそのまま添付するだけで、ページ内でファイルの内容をプレビュー表示できます。再編集や再構成の手間なく、既存の業務資産をナレッジとして活用可能です。また、一からページを作成しなくても、議事録や日報、稟議書など、すぐに使えるテンプレートが豊富に用意されています。Wordファイルのインポートにも対応しているため、これまで使っていたマニュアル資産をページとして再構成もできます。このように、誰でも簡単にナレッジをまとめられるため、『導入したものの、一部のITリテラシーが高い社員しか使わない』といったツール導入時によくある課題も起こりにくいです。実際に利用企業さまからは『シンプルで使いやすい』という声を多くいただいています。NotePMを導入することで、ナレッジ共有の文化を根付かせられます」

 さらにNotePMは、強力な検索機能を備えている。本製品ではページタイトルだけでなく、ページ内や添付されたファイル内のテキストも検索対象となる。加えて、作成者や更新日などの条件で絞り込むことも可能だ。さまざまな情報を基に検索が行えるので、必要な情報に迅速にたどり着ける。これまでファイルサーバーに保管されているだけだった過去の資料や報告書も、NotePMにアップロードするだけで価値あるナレッジとして再活用できるようになるのだ。

NotePMのUI例

ホーム画面
エクスプローラー風のツリー構造で、ノートやページを階層的に管理。社内情報の整理・閲覧・検索がスムーズに行える。
ページ作成画面
見出しや強調表示などは、ボタン一つで簡単に設定可能だ。画像やファイルも手軽に添付できる。

ワンクリックするだけでAIが
ページの要約・文章校正・翻訳を実施

 NotePMでは、2025年9月にベータ版としてAI機能がリリースされた。今後は製品版へのオプション機能としての追加も予定されている。このAI機能は、ページ上でボタンをクリックするだけで「ページの要約」「ページの文章校正」「ページの翻訳」といった三つの処理を行える。

 ページの要約では、情報量の多い長文や、複数のトピックが含まれる会議の議事録などを自動で簡潔にまとめられる。これにより内容を素早く把握できるため、情報収集や意思決定のスピードの向上につなげられる。ページの文章校正では、エディター画面上でAIが言い回しの不自然さや誤字・脱字を自動的にチェックする。より読みやすく正確な文章に整えられるので、マニュアルや社内Q&Aの品質向上を図れるのだ。ページの翻訳では、ページ内の情報を日本語・英語・中国語の3言語間で翻訳できる。製造業をはじめとした、多言語対応が求められる現場において、言語の壁を越えたナレッジ共有を実現する。

 最後に坂本氏は、ダイワボウ情報システム(DIS)に期待する役割をこう語った。「NotePMは、直近でライセンス契約管理システム『iKAZUCHI(雷)』への登録も完了し、年額・月額の両プランでの取り扱いが可能となりました。繰り返しになりますが、NotePMは誰でも使えるシンプルさが大きな特長です。そのため、地方のパートナー企業さまに積極的にご提案いただき、ITに不慣れなお客さまのデジタルトランスフォーメーション(DX)推進につなげていただきたいと考えています。実際、エリアのパートナー企業さまの中には、紙ベースの業務が多く、デジタル化に課題を抱えているお客さまを多く支援しているケースがあります。そうした現場でこそ、NotePMの価値を実感してもらえるはずです。そのためにDISさまやパートナー企業さまに向けた支援体制も整えており、製品に関するお問い合わせ対応やオンラインでのデモの実施など、積極的なサポートを行っています。要望があれば勉強会の開催もできるので、ぜひお気軽にご相談ください。また、9月10〜11日に開催された『DISわぁるど in 山形』にもNotePMを出展しましたが、製品の機能や価格に対して、多くのパートナー企業さまから好意的な反応をいただきました。使いやすさ、機能、価格のバランスが評価されており、今後さらなる成長が期待できる商材だと考えています。今後はDISさまやパートナー企業さまと共に、ナレッジマネジメント市場をより一層盛り上げていきたいですね」