地政学上の問題を背景に、部材の不足や価格上昇が続いている。とりわけ希少な材料を多用し、最新技術によって作られるIT製品への影響が大きいことは周知の通りだ。こうした状況下において、さらにWindows 10 EOS(サポート終了)に伴う特需がひと段落した直後であるにもかかわらず、PC市場ではAI PCへの関心が非常に高まっている。その結果、PCのリプレース需要が高まって新たなビジネスチャンスが生まれている。一方でAI PCへと進化した最新のPCは、価格上昇が止まらない。AI PCへのリプレースに伴う投資額に対する理解を顧客から得るには、どのような手段が考えられるのか。その答えがPCLCM(PCライフサイクルマネジメント)サービスを組み合わせた、トータルコストの削減提案だ。
トータルコスト削減で
AI PCのリプレースを促進

DXソリューション事業部
営業部 部長
荒木靖之 氏
ビジネスで利用するPCは導入後、多くの企業では4年から5年にわたって運用管理が続けられる。この運用管理にかかる日々の人手や労力、時間を金額で示すことが難しいため、どのくらいのコストを負担しているのか把握できずにいる企業が少なくない。
PCLCMサービスである「ピタッとキャパシティ for PC」を提供しているアルファテック・ソリューションズ(以下、ATS)のDXソリューション事業部 営業部 部長 荒木靖之氏は、PCの運用管理について次のように指摘する。
「PCの本体価格に加えて人件費も上昇する中で、PCLCMサービスを利用してPCの運用管理を効率化することで、全体のコストを抑えることが可能です。AI PCとPCLCMサービスを組み合わせてトータルコストの削減を訴求すれば、AI PCの導入を促進できるのではないでしょうか」
企業の情報システム部門や情報システム担当者は、社内のPC利用者からの不具合やアプリケーションの使い方に関する問い合わせに日々追われているのが実態だ。しかし情報システム部門および担当者に求められていることは、DX推進やAI活用、そしてセキュリティ強化など、経営や事業を支える戦略的なIT環境の整備である。
荒木氏は「人材の確保・雇用が非常に厳しい中、情報システム部門や担当者の日々の業務の中でも、PCの運用管理は大きな負担となっています。これをPCLCMサービスにアウトソーシングすることで、既存の人材を有効に活用できるとともに、PCの運用管理にかかる“見えない”コストの大幅な削減が可能です」と強調する。
PCLCMに求められる機能を
メニュー化してサービス提供
市場では数多くのPCLCMサービスが提供されているが、どのようなサービスを選ぶべきなのだろうか。荒木氏は「お客さまがPCLCMサービスに期待するのはPCの運用管理にかかる手間とコストを削減しつつ、PCの不具合や故障などにスピーディーに対応することです。この二つの要望を両立するために開発されたのが『ピタッとキャパシティ for PC』です」と説明する。
ATSには国内大手製造業で運用される4万台に及ぶPCの運用管理を長年にわたって担ってきた実績がある。その中で得た経験とノウハウをサービス化したのがピタッとキャパシティ for PCだ。ピタッとキャパシティ for PCはDISグループが持つ倉庫や物流、キッティングなどの機能を組み合わせて、顧客のPC運用管理業務をATSが代行するサービスだ。
荒木氏は「PCの運用管理にはいろいろな対応が求められます。そのためお客さまにPCLCMサービスを提供する際は、個別にサービス内容を決めて見積を提示するケースが多く、契約までに時間がかかります。また、お客さまの要望に対応できない内容があったり、提供価格が顧客と折り合わなかったりすることもあります。そこでピタッとキャパシティ for PCでは、当社の経験からPCの運用管理に求められる要素を整理し、網羅する形でメニュー化しています」と説明する。
ピタッとキャパシティ for PCではサービスがメニュー化されているため、顧客が必要とするサービスを選んで利用することが可能だ。個別の要望に応じたサービス内容をスピーディーに構成でき、見積の作成も容易なため、商談をスムーズに進められる。
荒木氏は「自社でPCLCMサービスを提供しているDISのパートナーさまも、ピタッとキャパシティ for PCを活用して当社にアウトソーシングすることで、業務の効率化が図れます。また自社サービスでは提供できない機能のみをピタッとキャパシティ for PCから選び、自社サービスと組み合わせてお客さまに提供するという使い方もできます」とアピールする。
オンラインでのリモート対応で
対応スピードとコスパを両立
ピタッとキャパシティ for PCは、スピーディーな対応と高いコストパフォーマンスを実現していることも魅力となっている。それを実現しているのがオンラインでのリモート対応だ。
荒木氏は「全国のお客さまにオンサイトで対応するには非常に大きなコストがかかり、それがサービスの提供価格に反映されてしまいます。またオンサイトでの対応には当社拠点からお客さま先への移動に伴う時間がかかり、その間お客さまをお待たせしなければなりません」と指摘する。
そこでピタッとキャパシティ for PCでは、ポータルサイト上でPCを管理し、オンラインによるリモート操作を通じて不具合の解消や操作支援などに対応している。
荒木氏は「オンラインでのリモート対応により全国のお客さまの要請にスピーディーに対応でき、サービス提供に伴うコストを抑えられるためコストパフォーマンスの高い価格設定が可能です。さらに物理的な対応が必要となった場合は、パートナーさまと連携してオンサイトでの対応もできます」と説明する。
オンラインでのリモート対応時のセキュリティに関しても対策が講じられており、専用のネットワークを構築してセキュアな環境でリモート対応することも可能だ。さらに「ピタッとキャパシティ for PC Advance」では、PCの故障対応や入れ替えなどで顧客の拠点からPCを移動する際に、総務省推奨のデータ消去形式でPCのデータを遠隔消去し、安全な状態で運送するサービスを提供している。
ピタッとキャパシティ for PC Advanceは、自治体や学校のPCなど、セキュリティがより厳格な顧客の要望に応えられるサービス内容となっている。またPCの運用台数が少ない中小企業向けには「ピタッとキャパシティ for PC Lite」もラインアップしている。このほかスマートフォンや情報システムの運用管理をアウトソーシングできる「ピタッとキャパシティ for スマートフォン」や「ピタッと情報システムBPO」も提供される予定だ。
荒木氏は「ネットワークやシステムの開発・構築を主なビジネスとされているパートナーさまが、ピタッとキャパシティ for PCでPC領域にビジネスを拡大したというケースも増えています。今後はPCでAIを使いこなす支援をするサービスも広げていきたいと考えています」と語った。


