HP製品とインテル Evo プラットフォームは相性がいい
セキュリティの考え方も歩調が合っている ~日本HP~

ビジネスからプライベートまで、ノートPCを利用する機会や頻度が高まっている。昨今のユーザーの利用環境の変化と、今後想定される変化において、ユーザーのしたいことが常に思い通りできるよう、またユーザーに新たな価値をもたらす体験ができるよう、インテルはノートPCの仕様を定めた「インテル Evo プラットフォーム」への準拠をPCベンダーに推奨している。ここではインテル Evo プラットフォームに準拠する日本HPの最新モデル、「HP Elite Dragonfly G3」の魅力を紹介する。

Web会議や動画の利用頻度の高まりで
音と映像に対する要求がシビアに

日本HP
クライアントソリューション本部
ビジネス開発部
マーケティング・アライアンス担当
マネージャ
松本英樹 氏

左から初代の「HP Elite Dragonfly」、第二世代の「HP Elite Dragonfly G2」、そして間もなく日本でも販売が開始される第三世代となる最新モデルの「HP Elite Dragonfly G3」。右端のHP Elite Dragonfly G3の画面が縦に大きくなっていることが分かる。第二世代と第三世代がインテル Evo プラットフォームに準拠する。

 コロナ禍以降、家庭では家族全員が自分のノートPCを持つようになり、仕事や買い物、デリバリーの注文、さらに動画の鑑賞やゲームをするなど、一日中ノートPCを使用しているといっても過言ではない。PCの利用環境や用途の変化に伴い、ユーザーがPCに求める要件も変わった。

 日本HP クライアントソリューション本部 ビジネス開発部 マーケティング・アライアンス担当 マネージャ 松本英樹氏は「ノートPCに装備されるWebカメラの画質とマイクやスピーカーの音質など、音と映像への要求のレベルが高くなっています。また無線LANの通信速度やバッテリーの駆動時間に対する要求もシビアになっています」と指摘する。

 音と映像に対する要求はリモートワーク環境下でWeb会議を利用する機会が増えていることが要因に挙げられる。今やコミュニケーションの主軸はWeb会議であるため、コミュニケーションをスムーズに、かつストレスなく行うには映像の画質や音質が高く、通信速度も高速でなければならない。

 さらに松本氏は「企業が顧客に対して自社の製品やサービスを訴求する際に対面でのアプローチができないため、インターネットを利用した映像配信やウェビナー(Webセミナー)などを多用するようになり、ますますグラフィックスの性能や通信速度が重要になっています」と語る。

 仕事でのリモートワーク環境や日常生活でのインターネット利用をより快適に、より便利にするとともに、予測できない新たな要求にも対応できるノートPCとはどのようなものなのだろうか。こうした問いかけから生まれ、それを具体的に定義したのが「インテル Evo プラットフォーム」だ。

コミュニケーションとセキュリティを
リモートワークを見据えて独自に進化

 松本氏は「HPのノートPCとインテル Evov プラットフォームは非常に相性がいい」と強調する。その理由について「HPでは以前よりモダンPCへの取り組みを続けており、その流れとインテル Evo プラットフォームの目的や要求が合致していると感じています」と説明する。

 HPでは以前からオフィスワーカーとリモートワーカーの労働者の人口比率が逆転すると予測し、製品開発のロードマップの中にリモートワーク環境でのコミュニケーションを快適にする機能の充実や強化が盛り込まれ、早い時期から製品に反映してきた。

 例えば同社のインテル Evo プラットフォームに準拠する「HP Elite Dragonfly」シリーズは、2019年11月に発売された初代からリモートワーク環境でのコミュニケーション機能やセキュリティ機能を、同社製品の進化の過程において磨きをかけ続けており、2020年2月に発売された第二世代の「HP Elite Dragonfly G2」ではさらに進化し、2020年のインテル Evo プラットフォームの発足当初から準拠した。

 そして米国ではすでに発売されており、日本でも間もなく販売が開始される第三世代の「HP Elite Dragonfly G3」も、第12世代インテル Core プロセッサーを採用した最新のインテル Evoプラットフォームに準拠している。

 HP Elite Dragonfly G3ではビジネスアプリケーション利用時の作業効率向上に向けて画面サイズを拡大するとともに、画面の縦横比を従来の16:9から3:2に変更している。

 またWebカメラの解像度が1.2メガピクセルから5メガピクセルに大幅に向上したほか、暗い部屋や逆光など明るさを自動的に認識してユーザーを鮮明に映す補正機能や、Web会議の利用時にユーザーの動きに追従して常に画面の中心に映すオートフレーム機能、ユーザー側の雑音だけではなく相手側の雑音も除去する双方向のノイズリダクション機能、さらにマスクをした相手の音声も明瞭に聞こえるサウンドのチューニングなど、リモートでのコミュニケーションをより快適かつスムーズにする機能が強化されている。

「HP Elite Dragonfly」シリーズの第三世代となる最新モデル「HP Elite Dragonfly G3」が、間もなく日本市場でも販売が開始される。HP Elite Dragonfly G3は従来モデルに対して画面が縦方向に15%拡大、トラックパッドが34%拡大されているのが外観の大きな進化だ。そして第12世代インテル Core プロセッサーを搭載し、インテル Evo プラットフォームに準拠している。

厳しい要求に業界で応えていくことで
ベンダーとサプライヤーの技術革新が進む

 松本氏は「PCのあらゆる使い方、それを実現するさまざまな機能は強固なセキュリティがなければ成り立ちません。HPはセキュリティがPCの全ての土台になることを一貫して主張し続けてきました。HPのPCには早くからOSの上だけではなく、OSの中、そしてOSの下のハードウェアレベルまでセキュリティ機能が実装されています。セキュリティに関する考え方や要求仕様に関しても、最新のインテル Evo プラットフォームと歩調が合っています」と強調する。

 インテル Evo プラットフォームに準拠するPCベンダー側のメリットについて松本氏は「当社の製品は当社の意思で進化を続けてきましたが、進化を具現化するにはCPUなどのテクノロジーの進化が不可欠であり、サプライヤーとの連携によってPCの進化が成り立っています。インテル Evo プラットフォームは現在、そしてこれからノートPCに求められる機能や性能についてPCベンダー、サプライヤー、さらにはソフトウェアベンダーが意見を交わし、それぞれが自社の技術を磨き上げて製品を作り上げていくという点で、製品を作る側に進化をもたらしてくれます」と説明する。

 今後もPCを構成するテクノロジーの進化は続いていく。それに伴い技術的なハードルがますます高くなり、ベンダーには一層の企業努力が求められるだろう。

 松本氏は「例えば、次世代のインテル Evo プラットフォームでは5Gが標準仕様になるかもしれません。しかし、5GモジュールはWi-Fiのそれよりも消費電力が大きいため、バッテリーの駆動時間に影響が出ます。HP Elite Dragonfly G3は5G搭載モデルでも、その要求仕様をクリアしていますが、バッテリー駆動時間の維持、延長という厳しい要求に応えることも、HPのチャレンジになります」と今後の意欲を語った。