RevCommが提供するWeb会議解析AI「MiiTel Meetings」と対面会議解析AI「MiiTel RecPod」は、会議の「困った!」を解決する音声解析AIだ。議事録作成や情報共有にかかる作業時間を最大で10分の1に削減し、より付加価値の高い業務への集中を可能にする。また上司から部下への営業フィードバックを迅速化し、暗黙知の可視化によって組織内の透明性を向上させる。さらにリアルタイムでの文字起こし機能により、途中参加者でも過去の議論内容を把握できるため、会議の効率化が図られ、ハイブリッドワークにおける働き方改革にも寄与する。

企業価値の向上に声のデータを活用

 Web会議解析AI「MiiTel Meetings」と対面会議解析AI「MiiTel RecPod」は、AIを搭載した音声解析エンジン「MiiTel」シリーズとして提供されている。MiiTelシリーズは、電話やWeb会議、対面での全ての会話を最適化する音声解析AIだ。生成AIも組み込まれており、議事録の作成や打ち合わせ内容の要約、フォローメールの作成などにも役立てられる。また、個人の強みや弱みを可視化する「AIコーチ」機能も搭載している。話し方のコツの可視化や商談の勝ちパターンの抽出などが可能だ。セルフコーチングによる自己成長やチームマネジメントに活用できる。

 MiiTel MeetingsとMiiTel RecPodの開発背景には、RevCommの「コミュニケーションを再発明し、人が人を想う社会を創る」という理念がある。MiiTelシリーズは、音声に特化し口頭で発生するコミュニケーションの全てのタッチポイントでの価値実現を目指している。サービスの根底には「話す、聞く、価値になる」というメッセージがあり、これまで記録されなかった会話データを企業の成長ドライブに転換したいという想いが込められている。

 ビジネスコミュニケーションにおける声によるやりとりは、テレアポや営業電話をはじめとして、商談、教育、問い合わせやクレーム対応、引き継ぎ、リモートワークなど多岐にわたる。こうしたコミュニケーションの内容を把握・整理・解析することは、あらゆるビジネスにおける企業価値の向上につながるだろう。

営業スキルをAIで見える化

 MiiTel Meetingsは、商談や社内会議など、あらゆるオンライン上でのコミュニケーションをAIが分析し、最適化するツールだ。リモート環境で行われる膨大な会議データを集約し、そこから得られる気付きをユーザーに提供することで、セルフコーチングの実現にも寄与している。例えば「Analytics」機能では、話す速度や会話の比率、抑揚といった話し方の特徴を可視化できる。さらに商談の中で時間をかけている話題や、会話の流れも把握可能だ。営業スキルを数値化して比較することで、営業の質の向上や新人の早期戦力化に貢献する。そのほかにも、長時間の商談で会話の内容を後から思い出せなくなったり、対応すべきポイントが分からなくなったりしたときにも、トピックや感情分析により商談の中でポイントとなる箇所を的確に把握できる。会話の改善点にはタイムスタンプ付きでコメントを残せるため、対応すべき内容を明確に共有可能だ。さらにCRMやSFAと連携することで、MiiTel Meetingsが記録した会議履歴を自動で共有・更新できる。今回の取材では、実際にMiiTel Meetingsを用いたオンライン取材の内容を動画とテキストで共有し、その解析精度や議事録作成の利便性を実感した。

 MiiTel Meetingsを導入した企業では「イケてる商談(良い商談)」と「イケてない商談(反省点のある商談)」の録画を全員で閲覧し、良かった点や改善点をディスカッションしているという。そうすることで、トークの引き出しを増やしたり、新たな提案のヒントを得たりしているとのことだ。

 MiiTel RecPodは、対面営業や窓口業務など対面でのコミュニケーションをAIによって最適化する音声解析ツールだ。時間と労力を要する対面コミュニケーションの効果を最大限に引き出すためのセルフコーチングも実現する。不動産や建設、自動車販売、金融、小売り、官公庁など幅広い業種で活用されている。MiiTel RecPodはスマートフォンアプリとして提供されており、対面会話の録音、システム連携、議事録の作成結果の確認などが可能だ。タイムスタンプ付きの自動文字起こし機能に加え、話している内容や話速などの話し方をAIが解析し、成功につながるトークパターンを特定する機能を備えている。録音データの共有や議事録の作成も容易だ。

 ある自動車ディーラーでは、MiiTel RecPodの導入により対面商談の可視化が進み、成約率が前年比157%向上したという。トップパフォーマーの商談を分析することでセールスナレッジの可視化が可能となり、商談ログの自動文字起こしによって営業以外の業務負担も軽減された。商談内容が正確に記録されることで、事実に基づいた客観的なフィードバックが得られ、ヒアリング漏れも短時間で確認できるようになったという。

 さらにAIがネクストアクションや顧客フォローをサポートする。顧客管理システムとの連携により、新製品に対する顧客の反応である一次情報と受注・失注データを掛け合わせることで、販促や製品改善のサイクルを回せるようになる。そのほかにも、営業力の向上、業務効率化、プロダクトのアップデート、効果的なマーケティングの実現に貢献する。もちろん、MiiTel RecPodでもAIによる解析機能を活用したセルフコーチングが可能だ。自分自身の商談や他者のやり方を客観的に振り返ることで、話し方の癖や改善点を発見し、継続的な改善サイクルを生み出せる。

MiiTelシリーズで実現する柔軟な働き方

 MiiTelシリーズ全体では、2027年までにAIが経営判断をサポートするサービスを目指している。MiiTelシリーズに蓄積された膨大なデータと顧客独自の情報をかけ合わせることで、戦略的な意思決定をサポートする計画だ。

 RevCommではコロナ以前からフルリモート・フルフレックスの働き方を採用しており、MiiTelシリーズを活用することで、全ての業務を見える化し、効果的なマネジメントを実現している。このような環境により、地理的制約がなくなり、世界中から優秀な人材を採用することが可能となった。また、個人のライフペースに合わせた働き方を受け入れることで、人材活用の可能性を広げている。そして、コミュニケーションの質と効率を高めることで、労働時間の短縮だけでなく、労働の質や従業員一人当たりの生産性、エンゲージメントの最大化を目指すという。こうした価値やビジネスの可能性を示唆できれば、MiiTelシリーズはワークスタイル変革の商材としての魅力を放つ。