従業員のデジタルエクスペリエンスを向上
2025年7月25日、日本HPは「AIを活用した従業員のデジタルエクスペリエンスを向上する新プラットフォームに関する記者説明会」を開催した。説明会では、マルチOS、マルチベンダーのIT環境における従業員のデジタルエクスペリエンスを継続的に可視化、管理できるソリューション「HP Workforce Experience Platform」が紹介された。
IT環境を改善して生産性を向上
従業員のデジタルエクスペリエンスを最適化
2025年7月25日、日本HPは「AIを活用した従業員のデジタルエクスペリエンスを向上する新プラットフォームに関する記者説明会」を開催した。説明会では、企業のIT環境における従業員のデジタルエクスペリエンスを可視化・管理できるソリューション「HP Workforce Experience Platform」(以下、WXP)が紹介された。WXPは企業にどのような効果をもたらすのか、詳細を見ていこう。
IT環境に関する課題を取り除き
従業員が働きやすい環境を整える
企業にとって、従業員は最も大切な経営資源であり、事業継続のために不可欠な存在だ。従業員の定着率を上げ、経営を安定させるためには「この企業で働き続けたい」と従業員が思える組織づくりが重要である。従業員がストレスなく働きやすい環境を整えることが大切であり、それを実現するためのソリューションが求められている。「従業員の業務を支援するソリューションを活用することによって、業務が滞りなく行えるようになり、生産性を高められます。これによって、企業のビジネス成長にもつながるという良い結果をもたらします」と日本HP ワークフォースソリューション事業本部 事業本部長 前田悦也氏は説明する。
日本HPでは、2025年度の事業方針に「Future of Work」を掲げている。Future of Workとは、企業および個人が生産性を高めながら生き生きと仕事をし、成長と成功を実現していくことを推進するものだ。「Future of Workの実現に向けて『AIを搭載したデバイスの新しいポートフォリオの創造』『ポートフォリオ全体でのエクスペリエンスの向上』『顧客データの有効活用』『CIO(最高情報責任者)を支援するための適切なツールの提供』という四つの柱の下、AIテクノロジーを強化した製品やソリューションの提供を行うことで、企業を支援していきます。今回提供するのは、CIOおよび従業員を支援するためのソリューションです」(前田氏)
企業におけるIT環境は、クラウドサービスの普及、PCやタブレット、スマートフォンといった多様なデバイスの利用によって、かつてないほど複雑化している。さらには、巧妙化するサイバー攻撃への対策などセキュリティにも力を入れなければならない。「HPが2024年9月に公表した従業員と仕事との関係性を分析した調査『HPワークリレーションシップ・インデックス 2024』によると、ナレッジワーカーの約70%が自社のIT環境に何らかの課題やストレスを抱えており、満足していないと感じているという結果が出ています。こうした従業員が抱えるデジタル体験に関する問題の解決策が求められており、これを解消することで、働きやすさを向上させられます」と前田氏は話す。
そうした従業員のデジタル体験に関する課題を解決するための製品として、日本HPが2025年7月31日から提供を開始したのが、WXPだ。

ワークフォースソリューション事業本部
事業本部長
前田悦也 氏

ワークフォースソリューション事業本部 サービスビジネス部
部長
中 宏樹 氏
IT環境への満足度を可視化
結果に基づいた改善を図れる
WXPは、従業員が職場でテクノロジーやデジタルツールとどのように関わり、感じているかを表す「デジタル従業員エクスペリエンス」(DEX:Digital Employee Experience)を可視化・管理するプラットフォームだ。さまざまなデバイスやOSが利用されている企業環境において、各デバイスに管理用ソフトウェアを導入することで、PCやプリンター、周辺機器などの包括的な管理が可能になる。AIを活用して、従業員が使うPCや周辺機器、業務アプリケーションの稼働状況をリアルタイムで把握できるほか、IT環境への満足度なども統合・分析し、結果に基づいた改善策を提案することで、生産性向上を支援する。
日本HP ワークフォースソリューション事業本部 サービスビジネス部 部長 中 宏樹氏は「デバイスのパフォーマンスやアプリケーションの稼働状況、ネットワークの接続状況、セキュリティ、従業員のデジタルツールへの満足度といった多岐にわたる項目を数値化してダッシュボードで確認が可能です。IT部門担当者は、単にITシステムのパフォーマンスが良いかどうかだけでなく、従業員がテクノロジーを通じていかに効率的かつストレスなく業務を遂行できるかといった観点で状況把握が行えます」とWXPの特長を説明する。
WXPはDEXを具現化し、従業員の業務効率化およびIT部門担当者の業務をサポートするさまざまな機能を搭載している。従業員とIT環境をよりシームレスにつなげるのが、「エクスペリエンススコア」機能だ。エクスペリエンススコアは、従業員が現状のIT環境をどのように感じているのかを可視化するものである。PCのハードウェアとOSのパフォーマンスに関する詳細なデータ、個々のアプリケーションの動作に関する情報、従業員が行ったITヘルプデスクへの問い合わせ履歴などを参照し、総合的に数値化して表す。加えて、AIがこれらのデータを分析し、従業員のエクスペリエンスを最適化するためのアドバイスを提示してくれる。これにより、潜在的な問題を早期に検知し、IT環境の迅速な改善が図れるのだ。
デバイスの使用状況に応じてリプレースタイミングを把握できる「スマートPCリフレッシュ」機能も備えている。PCのリプレースは、不具合の有無を問わず、5年ごとなど期間を決めて定期的にPCを入れ替えているケースが多い。スマートPCリフレッシュを活用すれば、実際のデータに基づいて、PCリプレースのタイミングを決められる。不要なリプレースを削減することで、コストの最適化にもつなげられるのだ。


AIを活用した機能も充実
効率的にトラブルシューティング
WXPは、AIを活用した機能も充実しており、IT部門担当者の業務負担の軽減に貢献する。その一つが、AIを搭載した自然言語処理(NLP)ツールによって、効率的なデバイス管理を支援する「フリートエクスプローラー」機能である。デバイスのパフォーマンス、使用傾向、トラブルシューティングに関する洞察を数秒で分析して提供するAIチャットボットだ。例えば、PCのメモリー使用率が高く、パフォーマンスが低下する事象が頻繁に見られる場合、IT管理者は「過去30日間にメモリーの使用率が異常に高かったデバイスはどれか」と自然言語で入力すると、分析結果が即座に表示される。対象のデバイスを簡単に把握でき、従業員に影響が生じる前に素早く対処が行える。
ほかにも、AIが潜在的なセキュリティリスクを検知したり、BIOSやドライバーのポリシーを自動的に適用・維持したりするといった機能を搭載している。セキュリティへの備えも万全に行える。中氏は「WXPを導入することで『デジタルエクスペリエンスの変革』『ITコストの削減』『ITオペレーションの効率化』『セキュリティとコンプライアンスの改善』といったさまざまな効果を期待できるでしょう。WXPはIT部門担当者と従業員のDEXを高め、企業の成長に貢献する製品です」とアピールした。
