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中堅・中小企業のDXソリューション導入は顧客の声を生かした「攻めのDX」がカギ

中堅・中小企業のDXソリューション導入は顧客の声を生かした「攻めのDX」がカギ

2022年08月03日更新

DXソリューションは柔軟な切り口の提案が重要

Digital Transformation

 ノークリサーチは中堅・中小企業において今後導入が増えるDXソリューションを調査し、それらの業種別の分析結果を発表した。
 同調査では、「導入済み」/「導入予定」のDXソリューションを業務別に分類した結果をまとめている。導入済みと回答している企業では「コミュニケーション改善」と「ペーパーレス化」の回答率が高い。両回答に通ずる理由としてコロナ禍があり、前者は在宅勤務でのWeb会議ツール活用、後者はオフィス出社を減らすための紙のデジタル化などが具体例として挙げられる。

「デジタル接客の取り組み」「センサー+AIによるデータ分析」「法制度などに関連した取り組み」は導入済みの回答と比較して導入予定と回答した割合が高く、数値自体も比較的大きい。各項目の三つ目は2022年1月に施行された改正電子帳簿保存法(2年の猶予期間有り)など、2022年以降は企業の業務システムとも深く関連する法制度改正が続く。法制度改正は業種に依存しない切り口という点では提案しやすいが、同時にDXに向けた業務改善の提案も重要だ。前者二つがそれに該当するが、業種ごとに具体的な提案内容が変わる点に注意する必要がある。本業に直結するDX提案の観点では業種の違いを踏まえることが不可欠だとノークリサーチは指摘する。

業績向上に向けた攻めのDXがカギ

 DXソリューションの導入意向に関し、組立製造業、加工製造業、IT関連サービス業などの業種別の分析も行っている。例えば、「顧客の意見や問い合わせを有効活用する」はコールセンターの音声やWebサイト上のテキストのデータを分析して、顧客の声から業務課題を発見するなどの取り組みを指す。同項目は加工製造業でも導入済みより導入予定と回答した割合が高く、今後も伸びが期待できる。中堅・中小企業の加工製造業には食品に携わる企業も多く、異物混入や食中毒などの際のクレーム、事故の早期発見や迅速な対処を意識した結果と捉えることができる。だが、こうした取り組みは「守りのDX」であり、業績向上を図る「攻めのDX」とは異なる。

 一方で、昨今では顧客の声を攻めのDXに生かす事例もある。例えば、Webサイトで食事に関するいくつかの質問に答えると、ユーザーの味の好みをデータ化し、それに基づくレシピの推奨を行う企業や、Webサイトで髪に関する質問に答えることでユーザーの髪質に合わせたシャンプーをサブスクリプション形式で提供する企業の事例がある。こうした事例は、同調査の中では「顧客と対面せずに個別ニーズを把握する」に該当するが、加工製造業における導入意向はまだ低い。IT企業ではこうした先行事例を引き合いに出しながらユーザー企業を啓蒙/啓発し、攻めのDXを提案していくことも大切だとノークリサーチは提唱している。

国内PCの出荷台数は大幅減

PC

 MM総研は、国内PC出荷台数を調査した。

 2021年度の国内PC出荷台数は前年度比33%減の1,158.3万台で大幅に減少した。メーカー別の出荷台数シェアでは、首位のNECレノボ・ジャパングループ(以下、NECレノボ)がシェア25.1%で前年度比11.5ポイント減となった。国内PCの法人市場も前年度比39.7%減の751.1万台と大幅減となった。背景としてGIGAスクール構想の特需の反動があり、GIGAスクール構想向けPCを除いた国内PCの法人市場は約673万台で、前年度比12.1%の減少にとどまった。2022年度の法人市場の出荷台数は、約700万台と需要回復期に入る見通しだ。メーカー別の出荷台数シェアでは2位の日本HPが19.6%で、続いてデル、富士通、Dynabookの順で成長した。

 MM総研の取締役研究部長の中村成希氏は「法人市場は、働き方改革に伴うPCの更新需要が増えてきているが、足元は部品不足から供給がやや滞っている状況です。企業は、人材不足を背景に生産性向上や働き方の多様化を目指して、従業員のIT環境やスキルへの投資を増やす傾向にあります。これらの投資はPC市場にも向けられており中期的に市場に良い影響を与えるでしょう。メーカーやサプライヤーは、供給の遅れを最小化し、従業員一人ひとりの成長につながる端末やソリューションの提案に注力すべきです」と指摘した。

国内企業向けネットワーク機器市場は堅調に推移

Network

 IDC Japanは、国内企業向けネットワーク機器市場を調査した。

 2021年の国内企業向けネットワーク機器市場は、前年のGIGAスクール構想の特需の反動で減少が予測される中、前年比成長率3.3%でプラス成長を達成。市場規模は2,808億3,600万円となった。同市場は今後も成熟市場が見込まれるものの、ハイブリッドワークスタイルに適応した企業ネットワークの更新や、無線LANの新規導入の可能性が改めて評価され、緩やかな成長を続けるという。

 製品別に見ると、企業向け無線LAN機器市場が力強い成長を続けるとみている。IDC Japanでは、ユビキタスで、かつ信頼性が高く、シームレスで広範なネットワークと接続によるエクスペリエンスの創出を行う概念を「Future of Connectedness」(コネクテッドの未来)と定義している。そうした概念をけん引するワイヤレス主導の方針では企業で最も普及しているWi-Fi/無線LANが中心的な役割を担い、今後も高い需要が見込まれる。

 需要が堅調な国内企業向けネットワーク機器市場だが、半導体の供給不足を中心としたサプライチェーンの問題は同市場にも影響を与えている。この動向を踏まえ、IDC Japanのグループディレクターである草野賢一氏はこう指摘する。「現在起こっているサプライチェーンの課題を機に、サプライチェーン全体にわたるリスクマネジメントを、ベンダーは改めて検証し強化すべきです。部材供給パートナーの複線化とそれに合わせた製品ラインアップの再構築や、販売パートナーと連携した製品在庫確保の最適化によって、サプライチェーンに問題が起こっても、市場機会損失を最小化することを引き続き検討していくべきです」

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