Customer Relationship Management

 デロイト トーマツ ミック経済研究所はCRM市場を調査した。2024年度の同市場は9,617億円で、そのうちクラウド型CRMの市場規模は5,790億円(前年比14.7%増)だった。クラウド型CRM市場の層別の売上高ではソリューション層が約6割を占め、ソリューション層の2023年度から2024年度にかけての増加額は約480億円となった。この層が成長している要因の一つとして、SFAやCRMを利活用する企業が多いことが挙げられる。これまで課題とされていたセキュリティやクラウド環境での再現性の要件を満たす製品が増加し、導入余地の残る大企業や導入を始めた金融業などで実績が拡大しているのだ。

 CRM市場において、新規案件のオンプレミスからクラウドへのシフトは着実に進んでいる。コールセンターシステム市場では、AI活用を前提としたシステム刷新が増加しており、クラウドの比率が徐々に高まっている。また、AIは業務の効率化や自動化を実現する手段として、営業・マーケティング・サポート領域を中心に活用が進んでおり、人手不足への対応やコスト削減、売り上げ拡大を目的とした導入が広がっている。AI技術は進化のスピードが速く、最新技術や機能を継続的に活用するには、柔軟かつ迅速にアップデート可能なシステム環境が不可欠だ。クラウドであれば、ベンダーサイドのアップデートや機能更新のみで最新機能を利用できることから、AI技術の進化に伴い、クラウド化が一層進展していくとみられる。

 こうした背景からクラウド型CRM市場は、2025年度以降は年平均成長率12.5%増で推移し、2029年度で1兆円規模を突破、市場規模は対2024年度比で1.8倍に拡大するとデロイト トーマツ ミック経済研究所は分析している。

※2025年度は見込値、2026年度以降は予測値。