今回は、Genspark AI ワークスペース 4.0を利用する。

【テーマ】エージェントAIを使ってみよう その1
Gensparkで仕事の書類を作成する

今回は、エージェント型のAIツール「Genspark AI ワークスペース 4.0」を利用して仕事で使うExcelのファイルとPowerPointのスライドを生成していく。とても簡単に利用できて、目を見張るような書類が作れるのがポイントだ。

そもそもエージェント型のAIとは

 昨今はAIサービスが百花繚乱状態。グーグルの「Gemini」やOpenAIの「ChatGPT」などがおなじみだが、ここ最近、急速に進化しているのがエージェント型のAIサービスだ。今回取り上げるGensparkの「Genspark AI ワークスペース 4.0」以外にもButterfly Effect提供の「Manus」も人気がある。また、マイクロソフトの「Microsoft 365 Copilot」もエージェント機能を追加し始めている。

 そもそも、エージェント型のAIとは、人が事細かなプロンプトを指定しなくても、自律的に目標を理解して作業してくれるサービスのことだ。Genspark AI ワークスペース 4.0も、GeminiやChatGPT、アンソロピックの「Claude」などのいわばAIのエンジンとも言えるサービスを自律的に判断して使い分けてくれる。ユーザーはやりたいことを入力すれば、AIエージェントが自動的に思考して最適なコンテンツを生成してくれる仕組みだ。例えば、イラスト生成に強いAIと文章作成に強いAIを使い分け——といった作業を勝手に実行してくれる。

 僕は、仕事の書類作成をAIに頼みたい場合には、エージェント型のAIに任せてしまい、完成した後で修正をしていく。ある程度お任せしたい場合にはこの方法を取る。

 逆に、例えば自分で話す講演の内容を作成していく場合には、ExcelやPowerPoint上でCopilotを利用して、作業を手伝ってもらいながら作っていく。つまり、自分主体で内容を作りたい場合にはエージェント型を利用しないわけだ。ただ、ストーリーが完全にまとまっていれば、それをWordなどの書類でまとめておき、エージェント型のAIに資料として渡してもいいだろう。要するに使い分けが肝心ということだ。

自動で書類を作成してくれる

 Genspark AI ワークスペース 4.0では、「AIスライド」「AIシート」「AIドキュメント」という形で、アプリケーションを指定して書類を作れる。

 まずは、「東京23区の駅の数と人口の相関関係を分析してほしい」というプロンプトをAIシートに書いた。まあ、プロンプトというよりはお願い文のようなものだ。

 このように、世の中にある情報から資料を作りたい場合には、自分で調べるよりもまるっと依頼するだけでいい。もし、書類作成になる元データが手元にあるなら、「+」ボタンからアップロードすればOKだ。

 AIシートを使っているので、データはワークシート状に表示される。Genspark AI ワークスペース 4.0が優れているのは、このWebブラウザー上で出来上がったデータを編集できることだ。しかも、専用のWebアプリケーションは、ほとんどExcelと変わらないメニューや操作感だ。

 よって、出来上がってきた書類がイマイチだと感じたら、すぐさま修正できる。書類が完成したら、そのままワークシートとしてダウンロードして、Excelで編集してもいい。例えば、グラフの色を変更するようなケースは直接手で直した方が手っ取り早いだろう。見出しのテキストや位置、装飾の変更なども自分で直した方がいい。だが、そもそものデータがよろしくないので、取得し直してほしいとか、今回の例なら「ベスト3を追加してほしい」といった追加や修正は再度プロンプトを書いて直してもらうのが正解だ。

 さらに、今回は最終的に出来上がったシートをPDFで保存してもらっている。もはや、アプリケーションをほとんど使わない時代も近づいていると予感させる。

Web上のアプリケーションで作成したデータが表示される。
装飾やテキスト、レイアウトなどの修正もExcel感覚で行える。
スライドを作成するには、まずテンプレートを選択する。
なかなか完成度の高いスライドが出来上がった。
こちらもWebアプリケーションで修正や追記が可能だ。
完成したスライドはPowerPointで開けるpptx形式や、PDFファイルとして出力可能だ。

スライドも作成できる

 同じような手順でAIスライドを使うと、PowerPointのスライドも作成できる。こちらは、まずテンプレートを選択してから、生成を始める段取りだ。AIによるスライド作成で重要なのは、見やすいデザインと情報量の振り分けだろう。そもそも、美しくデザインしてくれないなら、使う意味がない。そう考えると、テンプレートを選んで指定できるのは好ましい。

 さらに、テンプレートでは大まかな情報量も把握できる。同じ情報でも、スライド5枚にまとめるのと、10枚にまとめるのとでは密度が変わってくる。自分が発表するなら、時間配分を考えて密度を指定すると良いだろう。さらに、「英語で作って欲しい」「小中学生向けに作り替えて欲しい」というリクエストも可能。すごい時代になったものだ。

 Genspark AI ワークスペース 4.0では、スライドの手作業での編集にも対応する。こちらも、PowerPointそっくりのWebアプリケーションで、文字を編集したりデザインに手を加えられたりするのだ。

 スライドを直接編集できて、しかもその機能がPowerPointに近いのは相当便利で、ほかのサービスではあまり見たことがない。
 もちろん、完成したファイルはPowerPoint型式でダウンロードして活用できる。PowerPointで開いて、デザインツールを駆使してブラッシュアップしても良いだろう。

 ExcelやPowerPointでも、Copilotを利用して書類を作ることができるのだが、実際に試して比較してみると、Genspark AI ワークスペース 4.0のほうが優れていると感じる点も少なくない。特に、作業を依頼してから完成するまでのステップ数は、Genspark AI ワークスペース 4.0のほうが少ない。

 また、作成してくれるコンテンツもGenspark AI ワークスペース 4.0のほうが、多くのグラフを採用してより分かりやすく作れる。それなりにコストはかかるのだが、その価値は十分にあると感じる。

 今後は、エージェント型のAIサービスがどんどん普及してくることは間違いないだろう。我々の手間を大幅に省き、半ば頭脳として活躍してくれることは間違いなしだ。ぜひ、試してみていただきたい。なお、どのサービスも頻繁にアップデートしており、その時点での本命は随時変わってくる可能性がある。サービスに申し込む前にできる限りの試用をして、自分に合ったものを選んでほしい。

 現時点では、さまざまなAIの情報を集めて、自分や自社に向いたものを選び出すことが、活用の第一歩と言えそうだ。