アドレサブル広告
アドレサブル広告とは、自社が持つ顧客データを基に、顧客を特定して広告を配信する手法のこと。アドレサブルは「Address」の形容詞で、直訳すると「アドレスを呼び出す」という意味。ここでは、「顧客を特定できる状態」を指している。
アドレサブル広告は、自社の顧客データと広告媒体が持つメールアドレスをマッチングさせて、配信対象リストを作成し、リストに基づいて広告を配信する。よく似た広告配信の手法として、「リターゲティング広告」があげられる。リターゲティング広告は、自社サイトに訪問歴のあるユーザーに対して、Cookie情報を基に配信され、アドレサブル広告よりも対象が広い。
アドレサブル広告の最大の強みは、自社に興味を持って個人情報を登録してくれた顧客にアプローチするため、より精度高く効果的な広告配信ができること。他社にはないデータなので、差別化も期待できる。また、Cookie規制の影響を受けにくいこともメリットといえる。
一方で、定期的に膨大なデータの整理・分析・更新が必要になるというデメリットもある。自社が保有する顧客データの数に依存するので、顧客情報の母数が少ない場合には、効果を上げることができない。
アドレサブル広告は、自社の顧客情報と広告媒体が持つデータを活用するため、「個人データの第三者提供」に該当し、改正個人情報保護法への配慮が重要となる。CMP(同意管理プラットフォーム)の導入など法律への対応を行ったうえで、導入を検討する必要がある。
(青木逸美)
 
      





