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経済活動の回復に伴い、第3のプラットフォーム市場は緩やかに増加傾向に

経済活動の回復に伴い、第3のプラットフォーム市場は緩やかに増加傾向に

2021年03月04日更新

第3のIT基盤は医療、自治体で活用

Platform

 IDC Japanでは、「クラウド」「ビッグデータ」「モビリティ」「ソーシャル」の4要素によって形成される情報基盤を「第3のプラットフォーム」と定義し、それらに関する市場を調査している。第3のプラットフォーム市場は、デジタルトランスフォーメーション(DX)に関わる需要によって全分野で堅調に成長してきたが、昨今では市場動向が変化してきている。そうした変化を受けた2020~2024年の国内の第3のプラットフォーム市場予測が発表された。

 2020年の国内の第3のプラットフォーム市場の規模は15兆9,829億円、前年比成長率はマイナス0.1%となる見込みだ。市場成長がマイナスに転じた要因には、新型コロナウイルスの感染拡大によって企業の設備投資を含む事業運営上の支出が抑制されたことがある。さらに、2019年10月の消費税増税前の駆け込み需要や2020年1月のWindows 7の延長サポート終了に伴うノートPC需要の収束なども大きく影響したという。2021年以降は経済活動の回復に伴い、同市場の前年比成長率は7.4%と増加に転じる見込みだ。

 産業分野別の第3プラットフォーム市場の調査も実施している。産業分野別市場の中でも「個人向けサービス」「卸売」「運輸」は、新型コロナウイルスによりマイナスな影響を受けたため2020年の成長率が最も低い分野になるという。一方で同市場の中で「医療」「中央官庁」「地方自治体」の3分野は一番市場が成長する分野になると見込まれる。背景には、新型コロナウイルスが第3のプラットフォームへの支出に与える影響が比較的に小さいことや、感染拡大を契機に業務環境の高度化/効率化に向けたシステム整備が進んでいることがある。

不測の事態に適応できるIT活用を

 新型コロナウイルス感染症の感染拡大は、多くの企業の経営層が自社の事業継続性に対しての認識を見直すきっかけとなった。こうした状況を踏まえ、IDC Japan ITスペンディンググループのリサーチマネージャーを務める敷田 康氏はITサプライヤーに対して次のように提言している。「特にCDO(Chief Digital Officer)やCIO(Chief Information Officer)を含む事業責任を負う経営層にアプローチできるケースにおいては、パンデミック、災害、貿易紛争などの不測の事態にレジリエントに対処できる事業継続性視点によるデジタル活用を提案すべきである」

M2M市場はリモート需要で成長維持

IoT/Machine to Machine

 家電製品や家具など、多くのモノやコトをネットワークに接続するIoTソリューションや、人が介在せず携帯電話/PHS通信規格に準じた通信モジュールを内蔵した機器・デバイス間でやりとりを行う「Machine to Machine」(M2M)市場が拡大している。矢野経済研究所は、それら国内外のIoTソリューションやM2Mの市場動向や将来展望を発表した。

 2019年度の国内M2M市場規模は2,100億円で、前年度比4.5%増となった。拡大の背景には、企業内の人手不足への対応や遠隔/リモート志向の高まりなどがある。

 コロナ禍により新規受注にブレーキがかかったことやLTE対応の通信モジュール需要が一巡したことを理由に、2020年度のM2M市場規模は前年度比1.0%増の2,120億円にとどまる見込みだ。ただし、コロナ禍の影響の遠隔/リモート志向の継続や多様な通信ネットワークの登場に伴う適用領域の拡大などを受けて2020年度下期には新規受注が戻りつつあり、市場は拡大傾向を維持する。

 現在、IoTのモバイル回線においては4G/LTE、3Gを利用するケースが多い。2020年度以降は産業向けIoTソリューションの本格実装に合わせて、高速・大容量、低遅延、多接続などの機能を持つ「第5世代移動体通信サービス」(5G)に対応したモバイルデバイスや5GベースのIoTソリューション導入が徐々に進む。2025年度以降は、既存の4G/LTEやWi-Fi系などの通信ネットワークとの間で極端な導入、運用コストの違いや対応機器・デバイス数の不足などの問題が生じない限り、企業がモバイル5G型IoTやローカル5G型IoTを選択するケースも増えるという。

名刺管理はオンライン機能が有効

Bizcard Management Service

 名刺管理サービス市場は、顧客の属性や購買履歴を記帳/管理する「Customer Relationship Management」(CRM)、商談の履歴や案件の進捗状況など営業情報の管理を行う「Sales Force Automation」(SFA)、クラウドサービス、グループウェアなど多くのビジネスソリューションとの連携に対応する製品が登場したことで注目されている。上記を踏まえ、シード・プランニングは法人向け名刺管理サービスの市場動向を調査した。

 名刺管理サービスの市場規模は、2012年の10.8億円から2015年に32億6,000万円と年々増加し、2019年には130億円となるなど、2012~2019年の間で約12倍拡大している。背景には、2010年ごろから市場をけん引しているSansanの売上増加がある。

 名刺管理サービス市場が今後も拡大していくために求められるのは、新型コロナウイルスの感染が収束しない状況の中で非接触のビジネススタイルに合わせたサービスを提供することだ。例えば、オンラインで名刺を交換できる機能などに注目が集まっている。また、DXやテレワークの普及も踏まえ、SFA/CRMと連携した名刺管理サービスも重要となる。名刺管理サービス参入事業者のSFA/CRM対応状況としては、SFA/CRM両方に対応しているという割合が増加している。

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