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DXやテレワーク推進は各業種での徹底したセキュリティ強化が必須

DXやテレワーク推進は各業種での徹底したセキュリティ強化が必須

2021年02月03日更新

DX推進における課題はセキュリティ

Telework Security

 国内では、新型コロナウイルス感染拡大により従来以上に求められているデジタルトランスフォーメーション(DX)推進と併せて、セキュリティ対策の見直しが進んでいる。そうした現状を受け、NRIセキュアテクノロジーズは、日、米、豪の3カ国の企業を対象に「企業における情報セキュリティ実態調査2020」を実施した。

 テレワーク実施状況に関する国内調査の回答をみると、「新型コロナウイルス感染拡大以前よりテレワークを実施していた」と答えた企業は20.9%で、「新型コロナウイルス感染拡大以降に実施し始めた」と回答した企業は52.1%となった。また、テレワークに伴うセキュリティへの対応状況については、「セキュリティ要件を把握し、対策を行っている」という回答が56.5%で最も多く、「要件を把握しているが、対策を行えていない」は31.1%、「要件を把握していない」は8.0%と続き、セキュリティ対策を実施できていない企業は合計で39.1%を占める。上記から、コロナ禍でビジネスを継続するために急速にテレワークを実施している企業の約4割は、セキュリティ対策が不十分である認識を持っていることが分かる。

 DX推進にあたって企業が実施しているセキュリティ戦略やルール、プロセスの見直しに関する調査では、国内で「検討中」と回答した企業が59.0%と最も多く、「一部実施」および「実施済み」という回答は合わせて21.7%にとどまった。一方、米豪では7割を超える企業が「一部実施」「実施済」と回答しており、日本企業の対応の遅れが明らかとなった。こうした調査結果を受け、NRIセキュアテクノロジーズは、セキュリティ対策を課題と認識してはいるものの、対策が不十分のままDXを進めている可能性が高いと分析している。

テレワークなどに特化した対策を

2020年は、多くの企業活動が制限されたが、DXの機運は継続して高まった。ニューノーマルへの対応としてクラウドサービスの活用や企業間のコラボレーションの活用も促進される中、デジタルサービスやテレワーク、サプライチェーンを狙うサイバー攻撃も国内外で多数発生しているという。上記を踏まえ、日本企業では全体的なセキュリティだけでなく、DX、テレワーク、サプライチェーンなど各領域における徹底したセキュリティ対策の取り組みを強化していく必要性が浮き彫りになったと指摘している。

SaaSやIaaSの普及には運用支援が重要

Cloud Service

 企業内で複数のクラウドを利用することが一般化している。一方、社内に導入した複数のクラウドを統合的に管理できている企業は約20%にとどまっており、クラウドのサイロ化が見られる状況だ。IDC Japanは、そうした国内クラウド需要について調査した。

 ユーザー企業が複数のクラウドを利用する課題や懸念には、「コスト管理/削減」「全体的なセキュリティの強化」「クラウドごとに異なる運用管理の対応」などが挙げられる。こうした現状を踏まえ、クラウドの統合管理ツールの需要が増加している。

 ユーザー企業内におけるクラウド全体の利用動向としては、製品提案やサポートを行うユーザー企業外のクラウドベンダーの数やSaaSやPaaS、HPCなど基盤技術の導入を増やしたりしている企業が多い中、SaaS/IaaS/PaaSのパブリッククラウドは特に増加傾向にある。主な理由には「システムごとに最適なクラウドが異なる」「コストを最適化するため」「現状よりも、優れたベンダー/技術の登場」などの回答がみられた。一方、「ホスティング型プライベートクラウド」(HPC)「オンプレミス型プライベートクラウド」(EPC)では、社内の情報システム管理者やスキルの不足、管理の簡略化などを理由に利用を減少させる回答が多い結果となった。

 現在、国内のユーザー企業のクラウドの利用/導入後の評価は概ね良好だが、社内のIT担当などのスキル不足によってクラウドを使いこなせていないと考える企業も多い。「ベンダーは差別化のためにも継続的に機能強化を行う必要がある。しかし、ユーザー企業が新機能などを認知し、使いこなせなければ意味はない。ベンダーは、ユーザー企業のスキル向上を支援し続ける施策の強化が必要である」と、IDC Japan ITサービスのリサーチディレクターの松本 聡氏は分析している。

SaaS/AI型の防災システムの利用が増加

Disaster prevention System

 近年、日本では大規模な豪雨災害や台風・地震等による災害が発生している。2020年7月に政府で閣議決定された「骨太方針2020」においても、近年の自然災害による被害の激甚化、頻発化が取り上げられ、防災・減災への取り組みを強力に推進すると述べられている。シード・プランニングは、これらの社会情勢を踏まえ、防災情報システム・サービス市場動向を調査した。

 2019年の防災情報システム・サービス市場は、718億円に達した。今後同市場は、SaaS型/AI活用型の情報分析サービスの利用が本格化する見込みだという。

 防災情報システムは、特に官公庁で需要が増加するとシード・プランニングは予測している。背景には、コロナ禍における給付金などの煩雑な手続きやシステム連携の非効率さなどの課題が挙げられる。こうした課題を受け、2020年9月に発足した菅内閣では地方公共団体や社会におけるデジタル化の推進に向けてデジタル庁創設を目指すとともに、「デジタル改革担当大臣」が設置された。デジタル庁ではマイナンバー制度や保健医療分野の電子化に代表されるDXを推進していくが、災害分野のDXの波及も見込まれる。

 防災情報システム・サービス市場は、高成長シナリオとして2025年に約1,162億円に成長すると予測している。

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