皆様、こんにちは。
Nutanix担当の隠村です。

今回は、Nutanix入門者の方向けに「Nutanix Move」がどのようなツールなのかをはじめ、移行の全体的な流れや主な特徴について説明します。
本記事では概要の理解を目的とし、詳細な操作方法や注意事項については後続の記事で解説します。

Nutanix Moveとは

 Nutanix Moveは、仮想マシンやファイルを ESXi や Hyper‑V などの仮想基盤から Nutanix 環境へ移行するための公式ツールです。

Nutanix Move 移行の流れ

 Nutanix Moveでは、移行専用の仮想マシン(Move仮想アプライアンス)を使用して仮想マシンの移行を行います。
 ここでは、Moveを利用した移行の流れを①〜⑧の手順に沿って説明します。

1|Move仮想アプライアンスの展開

 まず、移行元または移行先の仮想環境にMove仮想アプライアンスを展開します。展開後、アプライアンスを起動してIPアドレスやDNSなどのネットワーク設定を行います。

2|Webブラウザでアクセス

 Move仮想アプライアンスに設定したIPアドレスへクライアントからアクセスし、Webコンソールを開きます。

3|移行元・移行先の環境登録

 移行元となる仮想基盤(vCenter/ESXi/Hyper‑V など)と、移行先の Nutanix クラスタを登録します。この設定により、Moveは移行元の仮想マシン情報を取得できるようになります。

4|マイグレーションプランの作成

 移行対象とする仮想マシン、移行モード(Manual/Automatic)、IPアドレス保持の有無など、移行後の動作に関する各種オプションを設定します。

5|6|7|マイグレーションプランの実行・Snapshot取得・差分転送

 マイグレーションプランを実行するとSnapshotが取得され、仮想マシンのデータが移行先のNutanix環境へ初回同期されます。初回同期が完了するとカットオーバーを実施できるようになります。その後は一定間隔で差分データの同期が継続的に行われます。

8|カットオーバー

 カットオーバーとは、移行作業の最終段階で行う切り替え作業です。カットオーバーを実行すると、まず移行元の仮想マシンを停止し、最終同期用のSnapshotを取得して最新データを移行先へ同期します。同期がすべて完了すると移行先のNutanix環境で仮想マシンが自動起動します。
 Nutanix Moveでは、この一連の作業をワンクリックで自動実行できるため、手動操作を最小限に抑え簡単にカットオーバーを行うことができます。

Nutanix Moveの特徴

1|ダウンタイムを最小限に抑えた移行

 仮想マシンを稼働させたまま事前同期を行い、停止はカットオーバー時のみとなります。そのため、業務停止時間を最小限に抑え、計画的に移行作業を進めることができます。

2|移行失敗時のリスク低減

 Nutanix Moveは仮想マシンを移動するのではなく、Snapshotを活用してコピーします。このため、移行作業中や移行先で問題が発生した場合でも、元の仮想マシンは移行元ハイパーバイザー上に残っています。万が一移行先で正常に起動しなかった場合でも、移行元の仮想マシンを再度パワーオンすることで運用を継続できます。

3|多様な環境に対応

 ESXi や Hyper‑V など既存の仮想環境から AHV への移行をサポートしています。また、オンプレミスからクラウド、クラウド間の移行にも対応しており、幅広い移行シナリオで活用できます。
 対応バージョンはNutanix公式ドキュメントで確認できます(Moveのバージョンによって異なります)。

※ Moveのバージョンによって対応バージョンは異なります

最後に

 今回は、Nutanix Moveの移行の流れと特徴について概要をお伝えしました。Nutanix Moveは操作がシンプルなため、初めてNutanix環境へ移行する場合でも着手しやすいツールです。また、ダウンタイムの最小化や失敗時のリスク低減など、安心して利用できる仕組みが用意されています。

 実際の移行作業では、事前準備や手順、注意点の把握が重要になります。次回以降の記事では、Move仮想アプライアンスの展開手順やマイグレーションプラン作成時のポイント、移行時の注意事項について具体的に説明する予定です。

 最後までご覧いただきありがとうございました。