設置自由度が高まるワイヤレスHDMI送受信機
エレコム「DH-CW4K110BK」は、送信機・受信機・給電用ケーブルの3点セットで構成されたワイヤレスHDMI送受信機。従来のHDMI、DisplayPort、USB-C経由での映像出力は有線ケーブルが必須だったが、本製品なら物理的なケーブル接続なしでPCの画面をディスプレイへワイヤレス伝送可能だ。
送信機をPC、受信機をディスプレイに接続するだけで、最大30m離れた場所からでも映像を表示可能。ケーブルの長さや取り回しに縛られない、自由度の高いデュアルディスプレイ環境を実現できるのである。



軽量・コンパクトで持ち運びも容易
サイズ/重量は送信機が約76×35×16mm/約36g、受信機が約55×55×12mm/約22g。給電ケーブルを含めた合計重量はわずか61.1gと非常に軽量で、バッグの中に常備しておける携帯性を備えている。

対応デバイスと接続端子をチェック
対応機器はDisplayPort Alt Mode対応のUSB Type-Cポートを備えたPC、スマートフォン、タブレット。対応OSはWindows 10/11、macOS Sequoia 15、iOS 18、iPadOS 18、Android 15以上だ。
映像出力側はHDMI入力端子を備えたテレビ、ディスプレイ、プロジェクターなどに対応する。端子構成は、受信機がHDMI出力×1、電源入力用USB Type-C×1、送信機が映像入力・電源入力兼用のUSB Type-C×1を装備している。




最大フルHD対応、30m伝送、低遅延で安定した映像出力を実現
映像出力は最大フルHD(1920×1080ドット)、リフレッシュレートは最大60Hz。無線周波数は5GHz帯で、障害物のない環境なら最大30mの伝送が可能と謳われている。最大遅延は約200msで、HDCPにも対応しており、ストリーミングサービスやデジタル放送の再生も問題ない。

実際に使用してみると、セットアップは驚くほど簡単であった。送信機と受信機を正しく接続すれば、数秒で映像が出力される。ドライバーのインストールも不要で、PCからはHDMIケーブルとして認識される仕組みだ。

安定した通信品質と十分な実用性を発揮
伝送距離は公称どおりで、木造住宅なら部屋を隔てたり、1階と2階に分かれていても問題なく映像を表示できた。もちろん、壁の材質や電波状況により左右されるが、少なくとも同じ部屋の中では安定して利用できるはずだ。
映像品質も良好で、遅延を体感することはほとんどなかった。今回はモバイルディスプレイ側の画質が低いため、グラデーションに若干の縞が見られたものの、送受信機側の問題ではない。映像コンテンツの視聴やオフィス用途、プレゼンテーションには十分対応できる。対戦ゲームのような低遅延を要求する用途を除けば、実用上の不満はないはずだ。
ケーブルの取り回しから解放されたいユーザーにぴったりの1台
エレコム「DH-CW4K110BK」は、ケーブルの取り回しから解放されたいユーザーにピッタリのアイテムだ。軽量・コンパクトで持ち運びやすく、セットアップも簡単。デスク環境の整理にも、出張先でのデュアルディスプレイ環境構築にも役立つ1台と言えるだろう。






