
【テーマ】モバイルワーカーに適したPCケース
PCケースは地味だけどマストアイテムだ
ノートPC用の専用ケースは派手な存在ではないが超お薦めの製品だ。個人的にも長年使い続けてそのメリットはよく分かっている。今回はなぜPCケースを使うことをお薦めするのか解説する。
PCケースで故障リスクを減らす
今回紹介するのは、ノートPC用のバッグだ。PCケース、インナーケース、パソコンケースなど、呼び方はメーカーによって異なるが、要するにノートPCを入れるための専用バッグだ。本記事では「PCケース」に呼び名を統一する。
その気になれば、ノートPCを入れたPCケースをさらにバッグに入れられる。個人的にはそうやって使っていることも多い。シンプルで小さなバッグながら、実はいろいろな種類がある。
PCケースを使う最大のメリットは、安全性だ。モバイルノートPCは日常的に持ち歩いている人が多いが、気を使った方がいい。個人的には、落下などで過去何度か破壊してしまっている。落とせば壊れる可能性があるのは当然だ。メーカーは強度をPRしているが、それはデータが失われないということが中心で、画面が割れることもあるし、ヒンジ部分から落ちるとディスプレイの開閉がうまく行かないこともある。また、落下テストはフラットな地面に落とす試験をしている。コンクリートの角などに落ちれば高確率で壊れるだろう。
PCケースに入れて持ち運べば、万一落としたときにも壊れる可能性は減る。また、かばんの中でペンやスマホなどが当たって壊れたり、外から力がかかっても傷みづらかったりするはずだ。少なくとも、ケースに入れないよりは確実に安全だ。また、PCをむき出しで持ち歩くよりもPCケースに入っていた方が持ちやすい。手からすべり落ちることも少なくなり、書類と一緒に抱えて落とすリスクも減るだろう。
20万円もするモバイルノートPCが壊れるのはショックだし、そもそも仕事が止まってしまうので、PCケースの利用は絶対にお薦めだ。
個人的には三つの観点で製品を選んでいるので、順次紹介していく。



派手なケースはかなりいい
ビジネスバッグは地味な色合いを利用している人が多いだろう。僕も黒やグレー、紺などを中心に使っている。あまり派手なものは仕事の現場には向かないのだ。
ところがPCケースは、派手なものがお薦めだ。最大の理由は目立って盗まれづらいことだ。海外旅行のYouTubeをアップしているいわば旅行のプロと話していたときに、バッグは派手な方が盗まれにくいと聞いた。例えば、カフェで派手な色のPCバッグが置いてあれば、黒や茶よりも盗みにくいという心理的な効果があるはずだ。
また、PCを見つけやすい点もメリットだ。薄くて地味なモバイルノートは、意外と見つからないことがある。ふとしたときに会社や自宅の適当な場所に置くと、後で探すのが大変になるのだ。そんな時でもケースが派手なら、一目で見つかるだろう。
今回は、真っ赤なPCケースをラインアップするサンワサプライ「IN-CA13R」を代表例として取り上げる。PCケースに関しては、男性がピンクや赤を持ってもさほど違和感はないと思う。僕としては、似合うかどうかより、色の意味で選んでいるので全く気にしていない。
なお、僕は複数のモバイルノートを使っているので、それぞれのケースを色分けして分かりやすく分類している。MacBookは白、ThinkPadは緑、dynabookはグリーンと、ケースを色分けしているので明確だ。複数のPCを使っている方にはお薦めだ。
PCケースをかばんに入れることが多いなら、スリムなタイプがお薦めだ。厚手の物に比べると耐衝撃性は劣るかもしれないが、それでもむき出しよりは安心だ。
昨今は、人工レザータイプの薄手のケースが流行の兆しを見せている。とにかくスリムなので、かばんへの収まりがいい。もちろん、革に近い手触りは素晴らしい。
プラスの「マウスパッドになる PCケース」は、ケース単体で8mmという薄さの合成皮革モデルだ。PCを取り出すとフラットな形状になり、デスクマットのように下に敷いて使える。フタの部分を開くとマウスパッドにもなるのが良いアイデアだ。



ケーブル収納ができるケース
持ち運び用のハンドルが付いているPCケースもお薦めだ。この手のケースを選ぶポイントは、ケーブルやACアダプターをまとめて持ち歩けること。ハブやSSD、USBメモリーなども合わせてサブポケットに収納しておけば、荷物がばらばらにならない。
ナカバヤシ「SZC-FIXP005GY」もハンドルが付いていて、サブポケットが二つある。収納量が多いので、HDMIなどケーブルが多い人や、マウスなどの周辺機器を持ち運びたい人に向いている。
今回は三つの観点でケースを紹介したが、もちろん、複数のポイントを兼用している製品もある。その上で、PCケースを選ぶ際には、なるべくジャストサイズの製品をチョイスすることだ。「14インチ用」などという基準だけで選ぶのではなく、PCのサイズとケースのサイズを比較して、できるだけスマートに収まるPCケースを選びたい。特に、インナーケースとして運ぶ際にはスリムな物をお薦めする。