生成拡張ツールとは
Adobe Fireflyは、画像生成AIとして大きな注目を集めてきましたが、今やその力は映像編集の現場にも拡がっています。
Adobe Premiere Proに搭載された生成拡張(Generative Extend)ツールを使えば、映像や音声のクリップをAIの力で自然に延長でき、よりスムーズな編集が可能になります。
例えば、こんなときに便利です。
編集の流れの中で起きる「あと少し欲しい」を、AIがカバーしてくれます。
- トランジションをカバーするために映像を少しだけ延ばしたい
- キャラクターのリアクションをもう1拍長く見せたい
- 音声が足りないときに背景音を自然に補いたい
参考サイト:Premiere Pro生成延長ツール
生成拡張ツールを使ってみよう
【1】延長したいクリップを選ぶ
Premiere Proのシーケンスに、延長したいビデオまたはオーディオを配置します。

【2】生成延長ツールを選択
ツールバーから生成延長ツールをクリックします。

【3】端をドラッグして延長
選んだクリップの先頭または末尾をドラッグすると、AIによる生成が開始されます。
最大でビデオは2秒、オーディオは10秒まで延ばせます。

【4】動画が生成拡張される
Beforeの動画に比べてAfterの動画は冒頭が2秒伸びています。
このように簡単に動画の生成拡張ができます。


何度でも再生成できる
生成された部分は「AI生成」とラベルが表示されます。もし仕上がりに満足できない場合は、ラベルを右クリックして「もう一度生成」をクリックすれば、別のバリエーションをすぐに生成することが可能です。
元のメディアに戻したい場合も、同じく右クリックから「オリジナルに戻す」を選ぶと元の映像に戻ります。
また、ビデオクリップとオーディオクリップのリンクを解除して、片方だけ戻すといった操作も可能です。

まとめ
今回は、Premiere Proに新しく追加された生成延長ツールを紹介しました。画像生成に続き、映像編集の分野でも進化を遂げるAdobe Firefly。Premiere Proに搭載されたことで、編集者の「もう少しこうしたい」に柔軟に応えてくれるツールへと進化しています。
これまで以上にスムーズで表現力の高い編集が可能になる生成拡張ツールを、ぜひ制作にも取り入れてみてください。
参考サイト:
Premiere Pro生成延長ツール