PCやタブレット、スマホのスタンドがヒット中

テーマ:テレワーク環境をより快適に

今回はPCやタブレット、スマホなどに利用できるスタンドを紹介していく。スタンドは手頃な価格だが、それ以上のメリットがあるので、ぜひ一つ自分に合ったものを手に入れて欲しい。使ってみると非常に快適で、きっと重宝するはずだ。

スタンド利用で疲れを軽減

 僕は、専門学校で毎週3時間ほど講師を務めさせていただいている。生徒は18〜20歳くらいの若者が中心だ。授業では、MacやiPad、スマホなどを利用している生徒が多い。もちろん、Macなのは学校の指定だからだ。

 彼らの様子を見ていると、驚くほどスタンドが利用されている。誰が推奨したわけでもないのだが、スタンドを使ってPCやタブレットを据え置いているのだ。

 若者の間で流行っているのかと思って何人かにヒアリングしてみたのだが、「使いやすいから利用しているだけで、特に流行っているわけではない」とのことだった。もちろん、クラスメートを見て利用を決めている可能性は大きい。

 生徒たちは、毎日数時間机の前でPCに向かっている。スタンドを使うことで疲れが軽減されることが伝わっているのだ。

 僕自身もスタンドを利用している。日常的には、ノートPC用のスタンドをキーボードに使って角度を付けている。メインマシンは大画面のモニターをつないだデスクトップなのでスタンドは利用できない。キーボードのみ角度を付けて使っているのだ。

 また、出張などで、モバイルノートを長時間使うときには、スタンドを持ち歩くようにしている。

 ノートPCにスタンドを使うメリットはいくつかある。キーボードに角度が付くので、かなり打ちやすくなるのだ。手を机に当ててみると分かるが、平面のキーボードを打つと手首の角度があまりよろしくない。逆に手が少し上がる角度にしてみると、案外楽なことに気付くだろう。

 一部のノートPCやキーボードには小さなスタンドが付いていて角度が付くようになっているのもこのためだ。また、最近はディスプレイを開くと、本体の後部がせり上がるノートPCも増えている。スタンドはさらに角度が付けられるのだ。

画面の角度が最適になる

 画面の高さが変えられる点も見逃せない。生徒たちがメリットを感じているのもここだ。ノートPCでは、視線が低くなるが、スタンドを使うことで高さを上げられる。すると、見下ろす角度が緩和されるのだ。ちなみに、PCの画面を見るときに楽なのは、10度の見下ろしとされている。普通のノートPCではもっと急角度で見下ろすことになるだろう。特に文章入力では、画面の下の方を使うケースが多くなるからだ。

 前記のように、僕は大画面のデスクトップPCを利用しているので、ウィンドウの位置を調整すれば、見下ろす角度は自由になる。そんな環境で作業をしていて、外出先でノートPCを長時間使うと疲れるのは視線の角度が悪いからだ。スタンドを利用して見下ろす角度を調整したら、随分楽になると実感している。

 この二つが大きなメリットなのだが、実はまだ優れた点がある。モバイルノートは使い勝手が良くなるのだ。本体を薄く設計しているので、各種コネクターの利用やボタンを押す作業がややしづらい。ところが、スタンドによって机面から上に持ち上げることで、使い勝手が良くなるわけだ。

 また、冷却効果が向上する可能性もある。もともとPCメーカーは、普通に机上で使いことを前提にモバイルノートを設計している。もちろんそんな使い方で問題はないはずだ。だが、スタンドを使って机面から持ち上げれば、空気の流れは当然良くなるので、冷却効果の向上も望めるというわけだ。

PCA-LTSFA7SVはノートPC用の定番的なスタンド。アルミ製でしっかりしており、タイピング時もゆれが少なく、ヘビーな入力もしやすい。
PDA-STN11BKは軽量なプラスチック製スタンドで、持ち歩きに向く。
OWL-STD03は、角度と高さ調整に柔軟に対応するスマホ用のアルミ製スタンド。スタンドの背中の部分に穴が空いているので、そこに充電ケーブルを通して後ろに回すこともできる。このくらいしっかりしていないと、ケーブルに引っ張られてしまう。
タブレットは情報の一覧性が高く、スタンドに立てかけて使うと情報が確認しやすい。PDA-STN11BKは5段階の角度調整が可能で、見やすい角度に調整できる。

タイプごとに選ぼう

 今回は参考例として、いくつかのスタンドをメーカーより借りているので代表選手として紹介していく。最近はあらゆるスタンドが多数販売されているので、自分に合ったモデルを選んでほしい。どれもそう高くないので、投資効果は間違いなくある。

 エレコムの「PCA-LTSFA7SV」は、ノートPC用の折りたたみスタンドだ。ノートPCに使っている人が多いタイプで、アルミ製のしっかりしたスタンドはゆれも少なく、ヘビーな入力にも適している。持ち歩き時には板のように薄くなり、組み立てると後部が7センチほど持ち上がる仕組みだ。視線をアップするので負担が大きく軽減できる。355gとちょっと重いが、かばんに入れてしまえばそう気にならないだろう。外出先でもヘビーに使いたい人にお薦めだ。

 残念なのは角度調整ができないこと。ただ、角度調整ができるモデルはぐらつく可能性もあるので、そこは取捨選択だ。対応するのは10.1〜15.6インチのノートPCなので自宅用にも向く。

 サンワサプライの「PDA-STN11BK」は、厚さ9mm、138gとスマートなタブレット用のスタンドだ。樹脂製なのでカッチリとした感じは金属製に及ばない。だが、その分軽いので持ち歩きに向く。スリムなので、かばんに入れておいても邪魔にならない。

 角度調整が5段階でできるのがポイントで、見やすいように動かすといい。また、電灯などの映り込みが少ないように調整できるのも便利なところだ。

 タブレットなので、単に置き換えるだけで縦横どちらでも利用可能だ。自宅でタブレットを使っている方は、ぜひ利用してみてほしい。情報を表示する際の楽さが大違いだ。タブレットのケースでもスタンドになるタイプはあるが、角度調整がここまではできないので使い勝手は差がある。

 Bluetoothキーボードを使ってタブレットで作業する際にも、こんなスタンドがあると重宝する。下手なタブレットのケースよりも軽いのもいいところだ。

 僕はこの手のスタンドをモバイルモニターに使うことが多い。モバイルモニターもカバー兼用のスタンドが付いているケースが多いが、やはり角度調整がしづらいためだ。最近は、タブレットをノートPCのセカンドモニターにできるケースもあるのだが、そんな用途にもお薦めだ。

 スマホ用のスタンドも紹介しよう。オウルテックの「OWL-STD03」シリーズはスマホ用のコンパクトなスタンドだ。アルミ製のカッチリとした製品で、高級感もバッチリ。重量は162gとちょうどスマホ1台程度なので、持ち歩きも可能だ。

 スマホを充電中にも音楽を聴いたり、時計代わりに使う時にスタンドがあれば非常に便利だ。自宅や会社で使ってみると手放せなくなる。目立つので出掛ける際にスマホを忘れることも防止できるはずだ。

 なお、この製品は色も選べるので、好みやスマホ本体と合わせて選択すると良いだろう。