新しいパッケージと価格体系「ポートフォリオ 2.0」で
地方の需要を掘り起こして成長を加速させる

ニュータニックス・ジャパン

ニュータニックス・ジャパンではコロナ禍以前から現在まで、NutanixのHCI/ハイブリッドクラウドソリューションの国内ビジネスは順調に成長を続けていると胸を張る。さらに成長を加速させたい同社は地方の中小企業や文教、公共での需要の掘り起こしと、大手でのVDI以外の用途での利用促進を狙っており、「ポートフォリオ 2.0」という新しいパッケージと価格体系も発表した。

顧客とパートナーの生産性向上に貢献

ニュータニックス・ジャパン
パートナービジネス事業本部
シニアチャネルセールスマネージャー
大河原太路 氏

 物理サーバーとSAN、共有ストレージ装置による3層で構成される3Tier構成の仮想化基盤にはリソースが不足した場合、それぞれの機器を個別に増設できるなど柔軟な拡張性が魅力とされている。しかし実際に増設を行うとほかの機器にも設定変更が必要となり、構成変更の影響調査なども含めると膨大な工数が必要となるなど、運用の複雑さ、煩雑さなどの課題が指摘されている。その解決策となるのがNutanixのHCI/ハイブリッドクラウドソリューションだ。

 NutanixのHCI/ハイブリッドクラウドソリューションがキッティングされたサーバーを構築以降は、ハイパーバイザーの導入からOSやアプリケーションの導入および設定まで全てリモートで行える。コロナ禍で変化したビジネスや業務に応じたアプリケーションの新規導入やハードウェアリソースの増強、さらにはバージョンアップなどへの対応が、ユーザー企業の情報システム担当者やソリューションを販売するSIerの担当者は在宅で、なおかつ短時間で実施できるメリットを提供できる。

 ニュータニックス・ジャパンのパートナービジネス事業本部 シニアチャネルセールスマネージャー 大河原太路氏は「コロナ禍以降、多くの業務がリモートで行われるようになりましたが、お客さまにおいては業務環境を問わず生産性の向上は常に重要な課題となっています。例えば3Tier構成の仮想化基盤の構築に3カ月ほどかかるのに対して、当社のHCI/ハイブリッドクラウドソリューションは2~3日、場合によっては1日で構築できるなど、オペレーションに携わる時間を大幅に削減できます。お客さまの生産性向上と、SIerなどのパートナーさまの生産性向上に貢献できていると自負しています」と強調する。

DX推進とコロナ禍対応で相乗効果
半導体不足による納期遅延をカバー

ニュータニックス・ジャパン
ソリューションエンジニアリング事業本部
パートナーSE本部
シニアソリューションエンジニア
野儀路子 氏

 NutanixのHCI/ハイブリッドクラウドソリューションのメリットについて、企業のDXへの取り組みとコロナ禍への対応におけるメリットが相乗効果になっているとニュータニックス・ジャパンのソリューションエンジニアリング事業本部 パートナーSE本部 シニアソリューションエンジニア 野儀路子氏は指摘する。

「これまでデータセンターに赴いて行っていた運用管理の作業をリモートで実施したいという要望や、出社が制限される中で少ない人数で運用管理に対応しなければならない状況下において、特定の人が自身の経験やノウハウで行うのではな
く、運用管理をシンプルにして誰でも対応できる仕組みを実現したいという要望が強まっています。NutanixのHCI/ハイブリッドクラウドソリューションはDX推進に求められるアプリケーションのスピーディーな導入・展開や、コロナ禍での人的リソースの不足への対処という両面で、お客さまの要望に応えています」(野儀氏)

 オペレーションに費やす時間を大幅に短縮できるNutanixのHCI/ハイブリッドクラウドソリューションは、SIerや販売店などのビジネスにも貢献しているという。大河原氏は「半導体不足でサーバーの納期が大幅に遅れるケースが多く、構築にかかる時間を大幅に短縮できることで納期を早めることにも貢献できます」と説明する。

 ニュータニックス・ジャパンではDXの推進とコロナ禍への対応という企業における大きな課題への取り組みに価値を提供するNutanixのHCI/ハイブリッドクラウドソリューションを、今後も現状の需要に対して顧客を広げていくことで成長を継続していくという。さらに成長を加速させる新しい施策も検討している。

「ポートフォリオ 2.0」を発表
新しい施策で地方の顧客を増やす

 ニュータニックス・ジャパンが注目しているのは地方での需要だ。地方ではユーザーである製造業をはじめとした地域の企業をはじめ、地域のデータセンター、ソリューションを販売する地域のパートナー、さらには都市圏の大手パートナーの地方拠点のいずれでも人材が不足しており、ソリューションの提供にかかる時間や手間を軽減して生産性を向上させて商機を増やすことが共通の課題となっている。

 大河原氏は「都市圏の大手のお客さまにおいても、クラウドと3Tier構成の仮想化基盤のハイブリッド環境の運用管理にかかる時間やコストを削減したいという要望は多くありますが、地方ではその課題がより深刻で困っているお客さまがより多くいると見ています。そうしたお客さまにきちんとアプローチすることで、案件数を大幅に増やせると期待しています」と意気込みを語る。

 さらに野儀氏も「文教や公共のように人手をかけられないという中小規模のお客さまにも隅々までアプローチを広げることと、エンタープライズのお客さまにもVDIや仮想基盤統合以外の用途やデータベース環境においても運用管理の課題解決を提案することで国内全体のビジネスを伸ばしていきたいと考えています」と強調する。


 こうした成長への取り組みの具体策として、例えばダイワボウ情報システムではさまざまなサーバーベンダーの製品とNutanixのHCI/ハイブリッドクラウドソリューションを組み合わせた構成例を情報提供する「エクスプレスパック」という施策を実施している。構成例を元に顧客の要望に応じて構成を作り上げたり、あるいは別途提供されているヒアリングシートを利用して構成を組み上げたりできるなど、円滑かつ効果的に商談を進められるよう支援している。

 さらに「ポートフォリオ 2.0」という新しいソリューションパッケージと価格体系も発表されている。これはハイブリッドマルチクラウドを一つのプラットフォームで提供するシンプルなソリューションパッケージで、導入しやすい価格設定で提供される新しい施策となる。これらの施策とディストリビューターを通じた全国のパートナーとの連携により、隅々までアプローチしてさまざまな需要を掘り起こし、成長を加速していく狙いだ。

Wi-Fi6とローカル5G、クラウドセキュリティに注力
中堅中小企業を対象とした施策を展開

シスコシステムズ

シスコシステムズでは無線LANの販売が好調で、顧客セグメントの全てにおいてビジネスが順調に成長しているという。その勢いを維持、加速させつつ、国内企業のDXへの取り組みに向けてローカル5GやクラウドPBX、クラウドセキュリティなどのソリューションの成長にも力を入れていく。

アーリーアダプターの取り組みに大手と中小が追従する

シスコシステムズ
専務執行役員
パートナー事業統括
大中裕士 氏

 GIGAスクール構想で全国の小中学校にWi-Fiネットワークが構築され、クラウド利用時のセキュリティ対策も講じられた。さらにシスコシステムズでは社会やビジネスのさまざまな変化が好影響につながっているという。

 シスコシステムズ 専務執行役員 パートナー事業統括 大中裕士氏は「サービスプロバイダーやラージエンタープライズ、公共など、全ての顧客セグメントがおしなべて盛況です」と語る。そして注目したいのが、中小企業市場も大幅に伸びていることだ。

 大中氏は「飲食店や小売店など店舗を持つビジネスでは店頭での販売だけではなく、出前や持ち帰り、ネット通販など、さまざまなチャネルでビジネスを展開しており、それらを一つのシステムに統合して対応するというニーズから、タブレットをクラウドにつないでPOSシステムやオーダーシステムを利用するニーズが増えており、店内の無線LANの新規構築や再構築の需要が好調です」と説明する。

 薬局チェーンや宅配専業フードチェーンでの導入も進み、店舗を持つ事業者ではマーケティング基盤として活用するなどDXが進んでいるという。こうした動きは大手企業よりも中堅中小企業の方が活発で、視野を広げるとさまざまな産業でアーリーアダプターがDXをけん引していると大中氏は指摘する。

 そして「2022年度は大手企業がアーリーアダプターに追従すると考えます。一方で先行して動けない中堅中小企業のDX推進についても、こちらは裾野が広く商機が大きいため、DXへの取り組みが本格化するとにらんでいます」と語る。

GIGAスクールでの体験を生かして販促
ローカル5GはESGを切り口に提案

 シスコシステムズでは現在も好調な無線LANの需要に関して、Wi-Fi 6対応製品を訴求しつつ、Merakiが提供するクラウド管理型ソリューションで差別化を図る。大中氏は「Merakiはクラウドセキュリティの製品やサービスと連携してインターネット接続時のセキュリティを担保する仕組みを提供できます。この付加価値をお客さまに訴求することで、無線LANのリプレースの決断につながるとみています」と説明する。

 さらに「全国の各地域にGIGAスクール案件でMerakiの導入を初めて経験したパートナーさまが多くいらっしゃいます。この経験を生かして中堅中小企業のDX需要にMerakiの販促を拡大してもらえると嬉しいです」と強調する。

 ローカル5G関連のビジネスの立ち上がりにも期待しているという。現在はアーリーアダプターが取り組みを進めている段階だが、ESG対応の観点からカーボンニュートラルをトリガーにローカル5Gの導入が幅広い製造業で本格化し、Wi-Fi 6との統合が進んでいくという。カーボンニュートラルへの取り組みの成果を示すには、IoTソリューションにより製造の過程をトラッキングしてさまざまなデータを収集する必要があるからだ。

 大中氏は「サプライチェーン全体で対応する必要があるため、中堅中小企業の製造業にも商機があります。こうしたお客さまも導入できるよう、Merakiとクラウドセキュリティを組み合わせたソリューションを安価に提供できる企画を検討している最中です」とアピールする。

GIGA スクールでの導入経験を生かして中堅中小企業のDX 需要にMeraki を提案することをパートナーに期待している。

潜在需要が大きなクラウドPBXも期待
Cisco Umbrellaはマネージドサービスで拡販

 潜在的な需要があるとみているのがクラウドPBXだ。ハイブリッドワークスタイルが定着している中、オフィスの固定電話への対応が課題となっており、オフィスの固定電話にかかってきた電話をスマートフォンで受信したり、スマートフォンからオフィスの固定電話番号(0AB~J)で発信したりできるクラウドPBXサービス「Webex Calling」の導入事例が増えているという。

 大中氏は「日本ではWebex Callingの需要は大きいのですが、こうしたサービスがあることを知らないお客さまもいますので認知を高めていきます。また半導体不足などで従来型PBXの製造が滞り、更改できないケースがあるため提案の好機だと言えます」と強調する。

 このほかクラウドアプリケーションの利用環境の改善やクラウド利用時のセキュリティの強化を図るソリューションも成長が期待できるという。クラウドネイティブなアプリケーションは複数のサイトのモジュールにアクセスして動作するが、操作時の動作が鈍い場合、どのサイトのモジュールが性能低下の原因なのかを特定するのがアプリケーションパフォーマンス性能監視「AppDynamics」だ。

 そしてクラウドセキュリティ「Cisco Umbrella」も引き続き好調で、MerakiとUmbrellaをシームレスに融合させたソリューションも提供している。さらに中堅中小企業を対象とした施策を講じて、販売を拡大していくという。
 大中氏は「中堅中小企業のお客さまに向けてマネージドサービスの提案でコスト負担の軽減をアピールしていきます。例えばディストリビューターさまにマネージドサービスを提供していただき、それを全国のパートナーさまがお客さまに販売することで、お客さまは月額のサブスクリプションでサービスが利用できます」とアピールする。

IT環境の状況変化後に商機が生まれる
SaaS製品の強化を続けて成長を加速させる

ゾーホージャパン

ITの運用管理に必要なソリューションをワンストップで総合的に提供するゾーホージャパンでは、顧客の課題解決に応えることで堅調にビジネスを伸ばしている。今後もトレンドによる需要喚起よりも、引き続き顧客の課題に対して的確に解決策を提供することと、サポートと製品の品質をパートナーと連携して高め続けることでビジネスを伸ばしていくという。

SaaS製品の需要が拡大
中小企業向けはこれから伸びる

ゾーホージャパン
マーケティング事業部
ManageEngineマーケティング部
後藤浩介 氏

 コロナ禍以降、国内市場では業務のテレワーク対応やそれに伴うクラウド活用がトレンドとなっているが、これらの影響について同社のマーケティング事業部 ManageEngineマーケティング部 後藤浩介氏は「これまでのところ以前からのシステムの安定運用や業務の効率化、セキュリティ対策の観点で、当社のソリューションを導入、利用いただくことが多いと考えています」と語る。

 そして「昨今の半導体不足によりオンプレミスのサーバーの調達に時間がかかるなど、当社のオンプレミス製品の導入に多少の影響は生じています。ただし当社ではソリューションのSaaS提供を進めており、SaaS提供している製品の需要が伸びています。特に大企業のお客さまの多くはコロナ禍以前よりテレワークの実施やクラウド移行を進めていたため、運用中のオンプレミス製品からSaaSへの移行を検討するお客さまや、SaaSを前提に導入を検討するお客さまが目立っており、実際の導入も増えています」と説明する。

 中小企業の顧客の動向については「中小企業のお客さまにおいては応急処置的に構築したテレワーク環境を見直している状況であり、それに伴いクラウドの利用を検討しているお客さまが増えています。運用管理ソリューションはIT環境を新たに構築するなど変化が生じた後に需要が出るため、中小企業のお客さまのビジネスはこれから本格的に伸びると期待しています」と強調する。

ネットワーク管理の引き合いが強い
セキュリティ製品も引き続き堅調

 ゾーホージャパンではネットワークの管理からアプリケーションやWebサイトの監視、ログ管理、エンドポイントおよび資産管理、ヘルプデスク、そしてIDおよびActive Directory管理の領域で合計15種類以上の製品を提供している。これらの製品への引き合いについて後藤氏は「お客さまの事業分野や規模などによりさまざま」であると前置きしつつ、日本市場ではネットワーク管理の引き合いが強い傾向があるという。

 具体的にはネットワーク統合監視ソフトウェア「OpManager」だ。OpManagerはネットワークから物理および仮想のサーバー、クラウド、Oracle DBをはじめとした各種ミドルウェアまで、マルチベンダー環境をエージェントレス(一部必要な対象あり)で一元監視できるのが特長だ。死活監視をはじめトラフィック監視、状態監視といった性能監視などの豊富な機能に加えて、APMプラグインの導入によりデータベースなどのパフォーマンス監視も可能となる。

 このほかネットワーク管理ソリューションとしてNetFlow・sFlow対応フローコレクター、コンフィグレーション管理、ファイアウォール・UTM・プロキシログ解析などの製品もラインアップする。

 またリモートワーク環境のセキュリティ対策を目的としたパッチ管理およびセキュリティ製品の引き合いも増えているという。同社ではクライアント管理、特権ID管理、SIEM、AD監査ログ分析、統合ログ管理、ファイアウォール・UTM・プロキシログ解析、Microsoft 365監査・監視・管理などの製品をラインアップしている。後藤氏は「セキュリティ対策は今後もお客さまの経営課題の一つですので、今後も安定した需要が見込めます。またテレワーク対応などのトレンドに関係なく、システムログ管理はお客さまのシステム更改のタイミングで必ず需要があります」と説明する。

日本にデータセンターを開設
パートナーとの連携強化で成長を加速

 2022年度のビジネス展開について同社は特定の製品に注力するのではなく、ブランド全体でビジネスを伸ばす施策を講じるという。後藤氏は「当社のビジネスはパートナーやSIer、ディストリビューターを通じてソリューションを提供しており、生産性の高いビジネスを展開できていることで成長を続けています。いま一度これらのステークホルダーとの連携を強化して拡販力を高めていくことが2022年度の目標です」と語る。

 また前述の通り同社はオンプレミスで提供している製品をSaaSでも提供することにも注力している。その象徴となるのが今年2月よりSaaS製品を提供するデータセンターを国内に開設したことだ。

 SaaS製品のメリットについて後藤氏は「SaaS製品の拡大の目的はクラウド移行を促進するのではなく、例えば機微情報を扱うお客さまはオンプレミス製品を提供し、ハードウェアを保有したくないなどの要望に対してSaaS製品を提供するなど、選択肢を増やすことです。またソフトウェア環境の問題でオンプレミス製品が導入できない場合、SaaS製品なら導入できるというメリットもあります」と説明する。

 最後に後藤氏は「運用管理ソリューションはトレンドによってお客さまのIT環境の状況が変化した後にニーズが生じます。お客さまのそばにいるパートナーと当社とでしっかりと情報を共有してお客さまの課題を把握し、それを製品開発や訴求方法に反映することで一緒になってビジネスを広げていきたいと考えています」と意欲を語った。