働き方や業務フローを劇的に変革する「X-point Cloud」

稟議や経費精算、各種申請など、「申請と承認」を必要とする業務は多岐にわたる。そのため、ワークフローという業務改革につながるソリューションやサービスは、以前から多くの企業で導入が進められてきた。しかし、その効果に関しては、導入したシステムや企業の運用規模によって、かなりのばらつきがある。その理由として、実際の業務に即したワークフローを構築できなかったことなどが挙げられる。そうした課題を解決し、ワークフローから新たな働き方や業務改革につながる数多くの実績を残しているのが、エイトレッドのクラウド型ワークフローシステム「X-point Cloud」だ。

申請書類を簡単にクラウド化

「X-point Cloud」は、最大2,000名まで利用できるクラウド型のワークフローシステムだ。その特長は、誰でも直感的に使えるUIと、導入までの手軽さにある。

 例えば、専用のアプリを使うと、Word/Excelなどで作成している稟議書や申請書などを簡単にクラウドで利用できる「フォーム」に変換できる。そのため、ワークフロー導入のために新たな申請フォームを一から設計する必要がない。情報システム部門のスタッフが少ない企業や、総務部で一人情シスを遂行している小規模な企業でも、手間や時間をかけずに現状の申請業務を短期間に現場主導でシステム化できる。

 変換されたフォームは、これまで現場で利用していたドキュメントやワークシートと見た目がほとんど変わらないので、ワークフローを利用する現場でも混乱なくスムーズな導入が可能になる。ワークフローで利用する社員のIDは、独自の登録だけではなく、既存のメールアドレスとの連携もできるため、各社の運用状況に合わせて柔軟に設計が行える。グループウェアをはじめ、各種クラウドサービスとの連携にも対応しているため、単独の決裁システムとして導入するだけではなく、既存の営業支援システムや会計システムと連携して、各部署の業務改革も推進できる。

多彩な条件設定と柔軟な承認フロー

 出張申請や経費精算のように単純な「申請と承認」業務であれば、おそらくグループウェアなどに付属している簡易なワークフローを利用して、一直線の承認プロセスを構成できるだろう。ワークフローを実現するためのさまざまな選択肢がある中で、X-point Cloudはシリーズ累計4,000社以上の導入実績を残している。その背景には、日本の企業が求めるきめ細かな承認プロセスを実現できるカスタマイズ性がある。

 例えば、企業の経理部門によっては「購買申請の金額が10万円以下ならば所属部署の課長承認までで稟議が通るけれど、10万円を超えたときには統括する部長までの承認が必要になる」といった金額による承認プロセスのレベル分けをしているケースは多い。また、見積書の決裁では、部署や内容によって代理承認を許可していたり、見積金額によって決裁者が増減したりするといった独自ルールを決めている例もある。

 こうした日本の企業における特徴のある承認ルールを正確に再現するためには、グループウェアなどに付随しているサービスでは不十分になることもある。それに対して、X-point Cloudでは申請フォームの入力フィールドに条件設定が可能なので、申請額の違いによって承認者を切り替えるといったワークフローも容易に設計できる。その設計に関しても、総務部や経理部などのITに不慣れな担当者でも容易に設定を行うことが可能だ。こうした利便性と柔軟性が高く評価されて、X-point Cloudはワークフロー専用のクラウドサービスとして国内での導入が加速している。

データベースへとつながる入口になる

 印刷した書類で申請と捺印をして保管していた申請業務をX-point Cloudで電子化するだけでも、業務の効率や保管にかかる作業を大幅に短縮し、総務や経理部門の働き方改革につながる。それだけではなく、X-point Cloudの導入は、ワークフローを活用したさらなる進化をもたらす。

 X-point Cloudを導入したポンプの製造メーカーでは、ポンプに塗装された塗料の厚さを計測し、その数値を独自に作成した「塗装膜厚検査票」という申請フォームに入力するように現場の業務を改善した。その結果、計測データの確認や承認が電子化されただけではなく、計測値のデータベース化も実現した。

 考えてみれば、紙で申請していた時代には、各種の稟議書や申請書は承認が終わった後はキャビネットなどに収納されるだけだった。しかし、X-point Cloudの入力フォームは、申請のための画面というよりも、データベースへとつながる入口になる。そのため、これまで紙で記録を行って提出していた各種数値や情報も、日々の業務でデジタル化して蓄積できる。その結果、検索が容易になって、業務データの再利用や現場主導のデジタルトランスフォーメーション(DX)も推進できるようになる。ワークフロー用システムというと、とかく稟議や経費精算のような身近な業務に対する改革を考えがちだが、X-point Cloudをワークフロー付きのデータベースシステムだと理解すると、これまで実現できなかった業務現場のDX推進にもつなげていける。

 DXの本質は、業務に関わるさまざまな情報をいかにデータベース化して、活用できる体制を整備するかにある。その意味では、人手が必要な検査や計測に関するデータの多くは、これまで効率良く蓄積されてこなかった。しかし、ワークフローシステムと連携させると、Excelなどで処理されていた入力データが自動的にX-point Cloudに蓄積されるようになる。もちろん、稟議書や各種申請書もデータベース化されることで、新たな価値を生み出す。見積書の提出が多い客先や見積内容の分析による提案の改善、稟議書の内容を集計して部署ごとの経費の使われ方を分析するなど、紙と印鑑では困難だった業務解析も可能になる。

 また、ワークフローの特性を生かして、人事考課などに活用している事例もある。例えば、紙による人事考課をExcelのワークシートに置き換えただけの人事部門では、評価項目を作成した表をメールなどで送付して、戻ってきたデータを手作業で集計しているケースが多い。こうした業務もX-point Cloudで評価用のフォームを作成しワークフローにすると、依頼から提出、フィードバックまでを自動化できる。

 X-point Cloudは、ユーザー企業が直接依頼してくるよりも、販売パートナーやSIerを介して導入されるケースが多いという。紙やExcelによる各種の申請業務や承認を自動化したいと考えている企業はまだまだ多い。そうした企業に向けて、X-point Cloudは業務と働き方の両方を改革に導く魅力的な商材として提案できるだろう。