Drone Solutions
国内におけるドローン活用サービス/ソリューションは2010年代前半から始まり、農業分野などを中心に浸透した。2020年前後からは、規制緩和やドローン本体の低廉化、機能向上を背景に、鉄塔点検や橋梁点検などにおける実装が加速した。そして、2025年は全国的に下水道管の緊急点検が実施され、点検作業をドローンで代替する動きも見られた。この流れを受けて、矢野経済研究所は国内のドローンソリューション市場を調査した。
ドローンの強みは、事業コストの低廉化や近接撮影による画像の高精度化、緊急時対応の迅速性・柔軟性にある。数年前からドローンシフトが進展している分野・領域が見られるほか、AIとの組み合わせにも親和性が高い。橋梁などのインフラ点検において、ドローンの機動性と近接撮像力、AIの画像解析力を組み合わせれば、より高度な点検業務が可能となる。「ドローン×AI」の座組は、ドローン活用サービス/ソリューションを高度化するポテンシャルを持っているのだ。
電力や鉄道、ITシステムなどの事業者で組織されたグリッドスカイウェイ有限責任事業組合は、「ドローン航路プラットフォーム」の構築および提供に向けて取り組んでいる。こうした取り組みが普及・拡大すれば、ドローンを活用した目視外飛行・自律飛行サービスの可能性が高まる見込みだ。さらに、現場作業における人手不足や業務効率化志向を背景としたドローン活用ニーズにより、実需面でのドローン活用は安定推移すると想定される。こうした背景から、ドローン活用サービス/ソリューション市場は今後も年率20%前後の高伸長を続けると予想される。2030年度には、事業者売上高ベースで880億円規模に達すると矢野経済研究所は分析している。

※2025年度は見込値、2026年度以降は予測値。

