Image Processing System
米国の関税措置を背景としたグローバル規模のサプライチェーン再編や、半導体を中心に各国の自国産業育成が進んでいる。この動きの中で、製造現場における自動化や省人化を実現するための設備投資が増加している。こうした状況を受けて、富士経済は画像処理システムの世界市場を調査した。
中でも注目されるのが、ウエハー外観検査装置市場だ。半導体ウエハー上の異物や欠陥を検査・検出する装置を対象とする本市場は、中国・日本を除くアジアが5割程度を占めている。最先端の半導体製造に関する設備投資の増加に伴い、検査装置の需要も拡大しているのだ。半導体や製造装置の自給自足を国策とする中国は2割強を占めている。また、台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング・カンパニー(TSMC)やRapidusなどの順調な設備投資により、日本も伸長している。

ウエハー外観検査装置市場拡大の要因として、自動車や通信インフラ分野の伸びも挙げられる。自動車分野ではインバーターや各種センサーをはじめとする電装部品の需要が大幅に増加しており、通信インフラ分野ではデータセンターにおける各機器の半導体需要が拡大している。こうした各部品・機器の需要を背景に、ウエハー外観検査装置の需要もさらに高まるとみられる。
また画像処理システムの一つである検査アプリケーションの市場は、先述したウエハー外観検査装置が市場拡大をけん引している。AIや高性能コンピューティング向け半導体の伸びに加え、半導体の微細化や複雑化が追い風となっているのだ。半導体産業は地政学的リスクを大きく受けるため、サプライチェーンの強靭化や製造能力強化に向けて、各国が設備投資を進めている。この動きから、2026年以降も検査アプリケーション市場の拡大が続くと富士経済は予測しており、画像処理システムの需要は今後も底堅いと見込まれる。

