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PQC

PQC(Post-Quantum Cryptography)とは、量子コンピューターの実用化により従来の暗号方式が破られる脅威に対応するための暗号技術。量子コンピューターでも解読が極めて困難とされる。「耐量子計算機暗号」とも呼ばれる。

量子コンピューターは量子力学に基づいて、膨大な情報を処理する次世代技術。AI・機械学習、物理・化学など特定分野での高速化が見込まれている。一方、量子コンピューターの実用化が進むことで、現在広く用いられている公開鍵暗号が解読され、不正利用されるリスクが指摘されている。

量子コンピューターの実用化は2030年代と予測されている。公開鍵暗号は、企業や金融機関はもちろん、IoT機器、車載通信、クラウドサービスなど、あらゆる機器やサービスで採用されている暗号方式が、短時間で解読される脅威が現実味を帯びてきたと言えるだろう。

米国立標準技術研究所(NIST)では、2016年からPQCの開発及び標準化のプロジェクトを進め、2024年に正式な標準化案を公表した。日本でも2025年以降、企業や政府機関に対してPQCへの移行が要請されている。
(青木逸美)