CAIO
CAIO(Chief AI Officer)は、企業におけるAI活用を戦略的に推進するポジション。「AI統括責任者」とも呼ばれる。AIの技術的側面だけでなく、AIを軸とした事業戦略の構築、事業価値創出とリスク管理、倫理的配慮など、広範な責任を担う。
デジタルトランスフォーメーション(DX)が進む中、AI導入は企業の競争力強化の鍵であり、CAIOはその中核をなしている。企業の目指す方向に合ったAI戦略を立案し、企業全体でAIを効果的に活用できるように図る。部門横断的なAIプロジェクトを統括し、プロジェクトの成功率を高める。情報漏洩や誤情報といったリスクに備え、事前対策を講じることも重要な役割だ。
デジタル庁は2025年5月27日、「行政の進化と革新のための生成AIの調達・利活用に係るガイドライン」を策定し、政府業務における生成AI導入の基準を明示した。ガイドラインの最大の特徴は、各府省庁にCAIOを設置する義務を示したことだ。CAIOは、府省内のAI活用案件を一元管理し、利活用計画の策定、導入システムのリスク分類、発生事象の報告義務を担う。
デジタル化が進む米国や欧州では、CAIOを設置する企業が増えている。今後、日本でもCAIOの役割が重要性を増すと予想される。
(青木逸美)
