製造現場の工程を効率的に管理したい

製造業では新型コロナウイルス流行を契機にDXニーズが高まっており、デジタルファクトリーを指向する企業が増えている。従来よりも、ものづくりの自動化や効率化が求められる一方で、製造業務で中心となる工程管理や品質向上をサポートするソリューションの認知度は低い。しかし、製造業のDXを実現する上では、中心の業務や運用手法が新たな指針に沿って標準化されている必要がある。そうした状況に対し、工程管理のDXをサポートするソリューションを提案しよう。

製造効率の最大化に向けたPLM管理

 富士経済は、2月18日に「2021年版 DIGITAL FACTORY 関連市場の実態と将来展望」と題した市場調査の結果を発表している。同調査によると、2021年のデジタルファクトリー関連の世界市場は4兆6,433億円を見込んでいる。背景として、新型コロナウイルス感染症の流行により2020年の同市場への影響が懸念された一方で製造業のDXニーズが高まったことがある。2021年以降もテレワーク対応などでDXが進展しつつ、サプライチェーンの見直しといった新たな課題が生じており、ものづくり全体のフローやプロセスを再構築する動きが活発化している。特に、製品ライフサイクル情報を管理する「Product Lifecycle Management」(PLM)など、新たな製造プラットフォームの構築に向けた市場拡大が予想される。

 新たな製造プラットフォームの構築に向けて、製造の中心となる工程管理の効率化に着目していきたい。まず、指示書のデジタル化は大前提だ。デジタルでの管理が慣れていない管理者が使うケースを考慮して、見やすいUIを採用したソリューションを選ぼう。

 継続的な活用に向けては、パッケージ製品のように機能が詰め込まれたものではなく必要な機能のみを段階的に追加できたら便利だ。製造業務サイクルの効率を高める仕組みを積極的に活用しよう。

管理表のDX&継続的な機能追加

 従来の製造課題を振り返りつつ、製造業務や進捗状況の管理がしやすい工程管理ソリューションを見ていこう。

 製造指示書は、手書きで管理する場合ミスや手戻りが発生しやすくなる。入荷から出荷までの流れと、各管理者・管理内容を図示した製造手順書を自動で作成可能なソリューションがあれば、修正する手間を減らせる。画面上に設計部品表、製造部品、関連情報、工順・工程・作業手順や各工程で使用する設備設備・治工具・型など、製造情報を反映できれば、開発のリードタイムの短縮やコスト削減、品質向上に寄与するだろう。

 製品導入の後の運用がユーザー任せになると、機能を使いこなせなかったりシステムが煩雑化したりする可能性がある。そうした場合にシステム構築から運用後まで段階的な機能追加をサポートしているソリューションが役立つ。顕在化している緊急課題と、導入中、導入後に予測される課題を共有・分類して3段階のフェーズに分けて導入を進めるとよいだろう。最小限に絞って機能を付加することでコストの無駄をなくし、導入後も使い勝手を向上できる。

 今回は、NEC、スノーピークビジネスソリューションズに製品を提案してもらった。

製造工程のDXでミス防止&品質トラブルの影響範囲も漏れなく追跡

工程情報管理(BOPマネジメント)ソリューション

NEC
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 工程表を自動作成し、工程管理作業の一元化や不具合の迅速な対応をサポートする「工程情報管理(BOPマネジメント)ソリューション」(以下、BOPマネジメント)を提案する。

 BOPマネジメントは、CADや図面の仕様書と、設計・生産・調達・保守など用途別の部品表「Bill Of Materials」(BOM)、製造プロセスを表す工程表「Bill of Process」(BOP)をデジタルで一元管理できる「Product Lifecycle Management」(PLM)ソリューションだ。

 BOPマネジメントでは、製造業において5Mと呼ばれるMan(人)、Machine(設備)、Material(材料)、Method(方法)、Measurement(検査)をまとめて管理し、関連付いた情報から製造手順書を自動で作成可能だ。製造工程をデジタル化してアナログな記入作業によるミスと負担を削減する。

 また、BOMとBOPを関連付け、ポータル画面上で一元管理できる。画面左側に設計部品表「Engineering BOM」(E-BOM)や製造部品表「Manufacturing BOM」(M-BOM)、関連情報を、画面右側に工順・工程・作業手順や各工程で使用する設備・治工具・型の名称を表示する。項目が整理されたグラフィカルなUIだ。BOMとBOPの統合により、開発のリードタイムの短縮やコスト削減、品質向上に寄与するだろう。従来製造ノウハウが属人化しやすかった生産技術部門や手戻りの発生しやすい設計部門、BCP対策や急な需要変動に応じた代替生産の立ち上げを行う工場長や意思決定する経営部門までを包括的にサポートし、製造業務におけるDXを推進する。

 急な設計変更が生じた際には、影響するユニット、利用設備や治具、設備担当者、関連工程などの追跡が可能だ。また、工程変更や設備不具合などの影響範囲も漏れなく特定する。製造工程で問題が発生した時も迅速に対応を行えるのだ。