共同作業はまだファイル単位?
お互いPCを使って共同作業を行う場合、ファイルのやり取りが必要だった。メールに添付したファイルを修正して返送してもらったり、クラウドストレージに置いてURLを知らせ、相互に手を加えたり。しかし、これだとタイムラグも発生するし、バージョン違いのファイルが多数存在してしまい、ネーミングルール等で工夫しても、最新ファイルを選ぶのに混乱するなどの問題があった。ファイルは「保存」して使うため、共同作業で使用するなら、保存場所を常に気にしていなくてはならない。
ドキュメントの種類によっては、コラボレーション専用のツールも存在するが、あくまでもそのサービスページ上で共同作業を行うためのものであり、普段仕事で使っているアプリでの共同作業には適さない。
しかし、MicrosoftのLoopを利用すれば、こうした問題は解決できる。Loopは「ワークスペース」を開き、そこでテキストや表、リストなどの「コンポーネント」を追加して簡単にページが作成できる。作成したページはページの存在を知らせた複数のメンバーで編集可能だ。
コンポーネントはTeams上でも作成できる
しかも、Teamsの画面共有は単に相手に画面を見せるだけではない。Teamsウィンドウズ内で共有しているアプリ連携ファイルに、お互いが修正や指示などを入れることも可能だ。上司は、そうした作業の様子をモニタリングして、作業進捗を確認することもできるだろう。
これは会議やミーティングを効率化し、回数を削減することにもつながる。部署内のミーティングでわざわざ会議室に移動しなくてもスムーズにコミュニケーションできる。業務効率化や生産性向上のために目の敵にされている日本の会議時間を削減できるのはとてもありがたいことだ。
コンポーネントはLoop上で作成しなくとも、TeamsにLoopを連携しておけばTeams上で作成が可能だ。チャットメニューから共有し、コンポーネントはグループメンバーとリアルタイムで編集できる。コンポーネントの修正は、Loop側に自動で反映されるため、常に最新の状態を共有できる。
Loopコンポーネントを使えば、簡単な投票や意見を出し合ったり、1つの表を共同で完成させたりという事がTeams上で可能だ。 特に、Loopコンポーネントは一つのスレッドやチャットに貼ったものをそのまま他のチームやメールに展開して繋がり合う事ができるので、とても手軽にグループワークの世界が広がる。
変化し続けるコンポーネント
Loopでは特定のチャットだけでなく、他のチームのスレッドやOutlookメールなどに貼り付けたコンポーネントも常に最新の状態に変化し続ける。例えば、ある部署のチームスレッドで、仕事の計画をLoopの表に書き出している場合、関連する他部署の意見を聞きたかったら、そのままLoopのコンポーネントを別チームのスレッドに貼り付けてもいいし、Outlookの本文に貼り付けて送ってもいい。
これら別々に貼り付けられたLoopコンポーネントが実は裏で同期していて、Outlookの受信トレイに格納された後のメールの中に書き込むこともできるし、他の誰かが別のチームで書き込んだ内容によって、受信した後のメールのコンポーネントの部分が変化し続けることも起きる。もちろん、元のLoopにも反映される。時系列で更新される簡易的なナレッジ集約や意見出し、投票などに最適な機能となっている。
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