第4回
Office onlineで快適作業
Outlookを起点にブラウザーだけで作業が完結
文/飯島範久
文書が崩れることなく閲覧できる
Office onlineは、基本マイクロソフトアカウントがあれば誰でも利用できる。Office 365のサイトにアクセスし、右上にある[サインイン]をクリック。マイクロソフトアカウントでサインインすると、Office onlineの画面になる。
利用できるアプリはWordやExcel、PowerPointのほか、OneNoteやSway、Outlook、連絡先、予定表、OneDriveなどが用意されている。アプリを利用するには、それぞれのアイコンをクリックすればアプリが起動する。
ブラウザー上でもOfficeのアプリが利用できる利点は、汎用のビューアーでは崩れてしまう文書も、キチンと表示されるところ。特にOutlookを使ってメールに添付されている文書の中身を確認する際は、ダウンロードしてアプリをワザワザ立ち上げずとも、Office onlineのアプリを利用して中身を表示してくれるため、とてもラク。しかも、そのまま文書を編集して修正したものをメールに添付し、返信するという一連の作業がブラウザー内で完結するのである。なお、商用利用で編集作業を行う場合は、一般法人向けOffice 365のサブスクリプションの導入が必要だ。
この一連の作業を体感すれば、メールにOutlookを利用することで、スマートワークを加速させられるわけだ。
文書の保存先はOneDrive上に集約
第1回のときもお話したが、文書はOneDrive上に保存するのがキホンである。OneDriveはWindows 10ならエクスプローラーを使って自由にやり取りできるのでローカルストレージを使っているのと遜色ない。クラウド上とローカル上で自動的に同期されるので、ネットに接続していなくても文書にアクセス可能だ。
OneDrive上に文書を保存することで、いつでもどこからでもアクセスでき、作業の続きが行える。また、OneDrive上の文書を開いた履歴が残っており、Office onlineを含めアプリを起動したとき、最近利用したファイルの一覧を表示。すぐに文書を開けるメリットもある。
ここで、Office onlineを利用する上で、テクニックをいくつか紹介しよう。
まず、ブラウザーで「Chrome」を利用している場合、マイクロソフトが提供する拡張機能が用意されている。この拡張機能を導入することで、最近作業したファイルからOffice onlineで開けるのため、作業しやすくなる。また新規作成でWordやExcelなどのアプリを直接開けるので、ブックマークに頼ることなくOffice onlineを利用可能だ。
また、エクスプローラー上のOneDriveフォルダーで、文書を右クリックしメニューから[オンラインで表示]を選択すれば、ブラウザーが開きOffice onlineのアプリで表示される。ファイルをダブルクリックして通常のアプリで編集したい場合と使い分けたいときに便利な機能だ。
逆にブラウザー上でOneDriveを参照しているときに、右クリックメニューからOffice onlineで編集するか、通常のアプリで編集するかを選択できる。Office onlineは一部機能が実装されていないので、通常のアプリで編集したい場合は、右クリックメニューからスムーズに文書を開ける。
Office文書をいつでもどこでも環境に左右されずに編集できるOffice onlineは、仕事をする上でキーポイントとなるはず。Office 365の導入とともにOffice onlineを活用することによって、仕事のスタイルに変化が生まれてくるはずだ。
次回は、Office onlineのより細かな活用術を紹介する。
筆者プロフィール:飯島範久
1992年にアスキー(現KADOKAWA)へ入社し『DOS/V ISSUE』や『インターネットアスキー』『週刊アスキー』などの編集に携わる。2015年に23年務めた会社を辞めフリーとして活動開始。PCやスマホはもちろん、ガジェット好きで各種媒体に執筆している。Microsoft Officeは95から使っている。