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BANI

BANI(バニ)は、「Brittle(脆さ)」「Anxious(不安)」「Non-linear(非線形)」「Incomprehensible(理解不能)」の頭文字を取った造語。アメリカの未来学者Jamais Cascio氏が提唱した概念。

予測困難な現代社会を表す概念に「VUCA(ブーカ)」がある。VUCAはアメリカとロシアの冷戦時代に生まれ、長らく使用されてきた。しかし、AIの急激な進化やパンデミック、ビジネス環境の激変など、VUCAでは捉えきれない事象が増加。限界を迎えたVUCAに代わり、混沌とした現代社会を表す概念としてBANIが登場した。

【BANIの4つの概念】

Brittle(脆さ)
一見強固なシステムや組織が、突然崩壊するリスクを指している。コロナ感染拡大による流通の一時ストップ、デジタル化への移行に伴うマルウェアによる被害増大など、日常の均衡が崩れることで機能不全に陥ってしまう。

Anxious(不安)
予測不能な出来事によって将来への不安が高まることを指している。また、情報過多のなかで漠然とした不安を抱える場合もある。不安が高まるとモチベーションを保てず、無力感が広がることになる。

Non-linear(非線形)
予測と結果のバランスが崩れ、小さな原因が大きな結果を招くことを指している。結果が予測と異なることで計画が無意味になる。

Incomprehensible(不可解)
物事が理解できない状況を指している。情報過多やAIのブラックボックス化により、論理的な解釈が難しくなる。

BANI時代を生き抜くためには、不確実な未来を恐れるのではなく、現実を正しく認識することが重要となる。脆さに対応するには回復力(レジリエンス)、不安には信頼と透明性が求められる。理解不能な状況を乗り越えるためには直感力を高める。予想外の結果になったら、柔軟に対処する。そのためには、コミュニケーション力を高め、他人の意見を取り入れることも必要だ。VUCA時代と同様、多様な視点を取り入れるダイバーシティ推進や、アジャイル思考の学びを続け、成長し続ける姿勢を失わないことが大切だ。
(青木逸美)