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Arm系の自社開発チップをMacに採用したApple

Arm系の自社開発チップをMacに採用したApple

2021年01月13日更新

Apple [Arm系]

2006年からインテル製のCPUをMacに搭載してきたAppleは2020年11月、Armベースの自社開発のチップ「M1チップ」を採用した「MacBook Air」「13インチ MacBook Pro」「Mac mini」をリリースし、その性能とともにPC市場に大きなインパクトを与えた。

処理性能と電力効率の向上を目的に開発されたM1チップは、CPUや入出力、セキュリティなどの機能が一つに統合されたSoC(システムオンチップ)だ。広帯域幅で低遅延のメモリーを専用のパッケージの中の一つのプールに収めるユニファイドメモリーアーキテクチャを採用。SoC内の全てのテクノロジーが、複数のメモリープール間でコピーすることなく同じデータにアクセス可能になる。これによってパフォーマンスと電力効率の劇的な向上を実現させている。

5nmプロセステクノロジーで開発されたM1チップは160億個のトランジスタを搭載している。四つの高性能コアと四つの高効率コアで構成されており、高性能コアは、シングルスレッドのタスクで高いパフォーマンスを発揮し、四つのコア全てを使ってマルチスレッドの処理性能を飛躍的に高めることもできる。負荷の軽いタスクの効率的な処理に最適な高効率コアはそれだけでデュアルコアMacBook Airと同等のパフォーマンスを低消費電力で発揮する。

M1チップのGPUは、2万5,000程のスレッドを同時に処理できる最大八つのコアを搭載。複数の4Kビデオのスムーズなストリーミング再生や複雑な3Dシーンのレンダリングといった処理を高速に実行できる。

Mac製品のM1チップへの移行は、今後2年間で順次実施される予定だ。

M1チップ

M1チップの採用でファンレス化したMacBook Air。バッテリー駆動時間はMacBook Air史上最長。インターネット接続は従来製品より4時間長い最大15時間。ビデオ再生は従来製品より6時間長い最大18時間。Web会議も従来製品より2倍長く利用できる。M1チップを採用した13インチMacBook Proでは、インターネット接続は最大17時間、ビデオ再生は最大20時間。Mac史上で最も長いバッテリー駆動時間を実現している。

M1チップを搭載した最初の製品として、MacBook Air、13インチMacBook Pro、Mac miniがリリースされた。

特長
■5nm プロセステクノロジー
■160億個のトランジスタ
・CPU 8コア(高性能コア4、高効率コア4) ・GPU 7コア/8コア
・Neural Engine 16コア ・ユニファイドメモリー
・Secure Enclave ・イメージシグナルプロセッサー
・メディアエンコード、デコードエンジン ・USB 4対応のThunderboltコントローラー

クリエイティブ向けの各アプリケーションのM1対応も進んでいる。例えば動画編集の「DaVinci Resolve」は、「DaVinci Resolve 17.1ベータ1」でM1チップに対応し、ネイティブで動かせるようにした。アドビもM1チップへの対応に取り組んでおり、写真編集の「Lightroom」をM1チップに対応させた。「Photoshop」のM1チップ対応も予定されている。

M1チップはArmベースで開発されているため、ネイティブで動かせるのはArmに最適化されたアプリケーションとなる。x86系用に開発されているアプリケーションは、「Rosetta 2」というソフトを介して動かせるようになっている。ネイティブで動かせるアプリケーションが速いのはもちろんだが、Rosetta 2経由で使うアプリケーションでも、例えばMicrosoft 365なども快適に利用できる。

なお、M1チップを搭載したMacでアプリケーションの情報を見ると、Rosetta 2が必要なアプリケーション(Intel)と、ネイティブで動かせるアプリケーション(Universal)に分類されている。

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