FCNT
arrows Alpha

「大丈夫。強いから。」というキャッチコピーで、落としても、踏まれても、水没しても壊れない堅牢さをアピールするFCNTのスマートフォン「arrows Alpha」。スマートフォンは大切に扱うものという常識を覆す、安心して長く使えるハイエンドの最新モデルだ。AI機能を搭載し、米国国防総省の調達基準「MIL-STD-810H」に23項目で合格したarrows Alphaの開発背景とビジネスニーズを探っていく。
text by 田中 亘

手が届くハイエンドを目指す

(左から)
FCNT
R&Dビジネス本部
プロダクト事業部
第二開発部
部長 久保 洋

統合マーケティング戦略本部
マーケティング統括部
副統括部長 正能由紀

統合マーケティング戦略本部
マーケティング統括部
担当部長 高橋知彦

「arrows Alpha」の開発背景について、FCNT 統合マーケティング戦略本部 マーケティング統括部 副統括部長 正能由紀氏は次のように切り出す。「長らくハイエンドモデルから遠ざかっていた当社が、満を持して投入したスマートフォンがarrows Alphaです。スマートフォン市場を見渡すと、ハイエンドモデルの価格はここ数年で高騰しています。これに対してarrows Alphaは、ハイエンドモデルの体験価値を享受できる、手に届きやすいスマートフォンとして企画したことが始まりです」

 FCNTの調査によると、スマートフォンの価格が10万円を超えると、多くの消費者は購入意欲が急激に下がるという。そこで同社は9万円を閾値と捉え、9万円を下回る価格で手に入るハイエンドモデルの開発を目指した。

 安価なハイエンドモデルを市場に提供するに当たり、FCNT 統合マーケティング戦略本部 マーケティング統括部 担当部長 高橋知彦氏は、同社が提唱するハイエンドの基準を以下のように整理する。「ユーザーの希望を調べた結果、ROM容量に対するニーズが非常に高いことが分かりました。そこでarrows Alphaでは、ROM容量を512GBにしています。それでも容量が足りないユーザーのために、ハイエンドモデルでは採用例が少ない、SDカードによる最大2TBまでの増設にも対応します。加えてCPUには『Dimensity 8350 Extreme』を採用し、RAMも12GBの大容量になっています」

堅牢性と利便性を備えた本体設計

Teamsをはじめとしたアプリの通知を要約してくれる。複数のメッセージが来ていた場合でも、その内容をぱっとつかめる。

 手の届くハイエンドモデルを手頃な価格に凝縮したarrows Alphaだが、さらに注目すべきポイントが、1.5mの高さからコンクリートへ落下させても画面が割れにくい堅牢性だ。FCNT R&Dビジネス本部 プロダクト事業部 第二開発部 部長 久保 洋氏は、「arrows」シリーズの堅牢性に関する取り組みをこう説明する。「arrowsシリーズは2016年に発表した『arrows NX』のころから、コンクリートに落下させても平気な堅牢性をアピールしてきました。約10年に及ぶ実績の中で、安心して長く使えるスマートフォンを追求しています」

 もちろん、堅牢性以外にも優れた点が多くある。その一つがカメラだ。約5,030万画素のメインカメラは、1/1.56インチのセンサーサイズを誇るソニー・LYTIAの「LYT-700C(IMX896)」を採用している。さらにはAIが被写体を検出し、状況に合わせた機能を提供するのだ。例えば、人物を撮影する際は一眼レフのような自然なボケを再現してくれたり、遠くの対象物を撮影する際は微細な構造や陰影を補完してくれたりする。

 また、ビジネスでの使い勝手を上げる特長として、本体左側面に備えた「アクションキー」がある。アクションキーは「1回押す」「2回押す」「長押しする」といった操作ごとに立ち上げるアプリを選べるものだ。標準では、1回押すとGoogleのAIアシスタント「Gemini」、長押しでFCNTのAIアシスタント「arrows AI」が起動するようになっている。もちろん、ユーザーごとに好きなアプリを割り当てることも可能だ。高橋氏は「海外へ行くときは、アクションキーに翻訳アプリや通貨換算アプリを割り当てておくと便利です」と使い方を提案する。

 そのほかにも、arrows Alphaは90Wの充電器とケーブルを同梱しており、最短約35分で100%充電が行える。また、5年間の電池劣化を抑制する独自技術により、長期間バッテリーの実用性を確保できるのだ。バッテリー自体も5,000mAhと大容量なので、ビジネスシーンならば2日間は余裕で使えるだろう。

通知を要約するAIで連絡を即確認

 arrows Alphaで利用可能なarrows AIは、2025年11月に機能強化のアップデートを実施し、課題解決型AIとしての性能が向上した。中でも通知を要約する機能は、ビジネスシーンでも重宝する。

 通知の要約機能は、LINE、Teams、Slack、NTTドコモのメッセージサービス「+メッセージ」などのアプリに対応し、たまった通知の概要を教えてくれる。正能氏は「私たちはこの機能を一番よく使っています。Teamsの通知が膨大になりがちなので、届いたチャットの内容をなんとなくつかめるだけでも、業務の効率が変わります」と本機能の利便性を語る。ほかにも最新のarrows AIは、録音した音声の文字起こしと要約、スケッチからの画像生成、音声/テキストによる質問と検索など、利便性向上につながる多様な機能を提供する。

 メールやTeamsといった連絡手段のほか、カメラとしての活用など、ビジネスでもスマートフォンは欠かせない存在だ。長い間業務で安心して使える、堅牢かつハイエンドな端末として、arrows Alphaは魅力的な一台といえる。