「働きやすくなった実感ない」78.3%〜働く主婦が振り返る2016年
主婦に特化した人材サービスがアンケート調査
文/陣武雅文
2016年は、女性にとって飛躍の年になったのか?
主婦に特化した人材サービス「しゅふJOB」の調査機関「JOB総研」が、「働く女性の2016年」をテーマに、女性活躍推進法が施工された2016年について主婦会員に向けたアンケート調査を実施。その結果が発表された。
調査は「女性の働きやすさ」「2016年がどのような年であったか」「夫の意識の変化」など、6項目について行われている。2016年、最も期待された「女性の働きやすさ」については「働きやすくなった実感がない」が78.3%となり、前年に比べて6.9%増加。法律の施行の効果はまだ現れていないという結果となった。

「女性が働きやすくなった」実感の有無についてのアンケート結果。
この設問に対し「働きやすくなった」と答えた人の実感では、「周囲の社員の理解が進んできた」「女性マネジメント層の数が増加した」が前年から大きく伸びている。

「働きやすくなった」と感じる点についてのアンケート結果。
主婦たちは2017年に女性の躍進を期待している
女性が働きやすい社会になったという実感が薄かったという2016年について、総合的に捉えた場合、「女性が働く」ことについてどのような年であったかという設問に対しても、「働き続けることがこれまでより難しくなった年」と感じている主婦が38.7%もおり、女性の社会進出がむしろ厳しさを増している状況がこのアンケートによって語られている。

2016年がどのような年だったと思うかについてのアンケート結果
しかし、その後退感とは逆に、2017年への展望は「企業が女性の働くことの価値をさらに認める年」「自由にキャリアを選べるようになる年」といった意見が30%弱となっており、来年以降、女性の活躍できる環境がますます整っていくことが期待されている結果となった。

2017年がどのような年になると思うかについてのアンケート結果
このアンケート調査の結果について、しゅふJOB総研の川上所長は、「2016年は、社会の中に変化の兆しが見えてきている」と分析し、2017年はその実効性を高めていく年になることを願っていると結んでいる。
詳細は「『働きやすくなった実感ない78.3%』〜働く主婦が振り返る2016年:ゆく年くる年アンケート〜」を参照のこと。