つかみにくい地元のワクチン接種情報
コロナ禍から2年が過ぎ、新型コロナウイルス感染症やワクチンの情報はメディアにあふれています。しかし地元の情報はつかみにくいのが現実です。自治体のワクチン接種はどこで打てば早いのか、職域接種に参加できるのかなどは地域や職種によって変わってくるからです。
公的なWebサイトでの情報をチェックするだけでなく、SNSの情報が役立つこともあります。たとえば「●●の大規模接種会場は今日空いていたよ」という情報からワクチン接種ができることもあるでしょう。
Webサイトやニュースサイト・SNSにあふれる情報から、自分に役立つ情報をつかむ方法を改めてまとめます。
基本は「Googleアラート」の活用
まずWebサイト・ニュースサイトの情報チェックに欠かせないツールは「Googleアラート」でしょう。Googleアラートは特定のキーワード検索でみつかる新着サイトを、メールで知らせてくれる無料サービスで、ネットでの情報活用の基本と言えます。
・Googleアラート https://www.google.co.jp/alerts
たとえば「ワクチン 荒川区(自治体名)」を設定しておくと、このキーワードが含まれた新着記事・サイトをメールで知らせてくれます。届くメールには記事のタイトル名・冒頭の文章・リンクが貼られていますから、情報のストックとしても便利です。
またGoogleアラートは複数設定できますから、仕事に関連するキーワード、興味のあるジャンル、好きなアーティストの名前などの情報収集にも役立ちます。
Googleアラートには以下のような設定があります。たとえばメールの配信タイミングは「1日1回」「その都度」などから選択できます。毎日通勤時間に見るのであれば「1日1回」、いち早く情報を掴みたいのであれば「その都度」にするといいでしょう。その他の設定とおすすめの設定を表にまとめているので参考にしてください。
筆者のおすすめ活用法は、アラート専用の別メールアドレスを使うこと。Gmailのアドレスをもう一つ取得し、それをGoogleアラート受信専用にするのです。こうすると自分が得たい情報を受信メールにストックできるので便利です。検索も一発で済みますし、時系列でストックしているのであとで振り返るときにも役立ちます。
SNSの情報なら「Yahoo!リアルタイム検索」で
TwitterなどSNSの情報をいち早くつかむには「Yahoo!リアルタイム検索」がいいでしょう。Yahoo!リアルタイム検索では、主にTwitterでの対象キーワードの最新投稿・人気投稿をチェックできます。
・Yahoo!リアルタイム検索 https://search.yahoo.co.jp/realtime
・iOS版 https://apps.apple.com/jp/app/yahoo-%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%A0%E6%A4%9C%E7%B4%A2/id552858779
・Android版 https://play.google.com/store/apps/details?id=jp.co.yahoo.android.ybuzzdetection&hl=ja&gl=US
検索結果では直近でリツイートなどの反応が多い「ベストツイート」が上部に表示されますが、注目はその下にある「分析グラフを見る」というリンクです。ここをクリックすると下記のようにグラフで最近のツイート数グラフが表示されます(PC向けのブラウザ版では右側に表示される)。
このグラフは6時間/24時間/7日/30日で切り替えでき、いつその話題の投稿が多かったかをグラフで見ることができて便利です。筆者は迷惑メールなどの調査をするときによく使っています(その迷惑メールがいつ頃から増えたのかがおおまかにわかるため)。
またその下にはAIによる感情判定もあり、「ポジティブ」「ネガティブ」という2つに分けてどちらが多いのかを表示します。ただしこれはあくまで文面だけによる判定であり、新型コロナウイルス感染症やワクチンの話題では参考にしないほうがいいでしょう。
Yahoo!リアルタイム検索はPC向けのWeb版もありますが、おすすめはスマホアプリで見ること。「Yahoo!リアルタイム検索」のスマホアプリは、トレンドやランキング、特定のテーマの投稿を見る「ウォッチ」などがあり、ワンタッチで最新のSNS投稿の傾向がつかめるのが特徴です。
面白いのは「電車遅延」というタブがあること。あらかじめ自分がよく使う電車を登録しておくと、プッシュ通知で知らせてくれます。電車通勤の人にぜひおすすめしたい機能です。
新型コロナウイルス感染症やワクチン関連での活用では、アプリ下部の右にあるベルマーク(通知)で、見たいキーワードを登録して置くと便利です。ここに「ワクチン 自治体名」などを登録しておくと、アプリの通知で表示されます。重要な話題はこのように通知に登録しておくと便利です。
信頼できる情報源を確かめておく
ただしYahoo!リアルタイム検索などで見るSNS投稿は、疑いの目で見ることも大切です。特に新型コロナウイルス感染症やワクチンに関する投稿では、その情報の出所はどこか、信頼できるのかというチェックが不可欠です。疑わしい情報や出所が怪しい噂も多数あるので、信頼できるウェブページも合わせてチェックするべきです。
では最新の情報で信頼できるのはどこなのでしょうか。まずはYahoo!Japanによるまとめページをおすすめします。
・新型コロナウイルス感染症まとめ(Yahoo!ニュース) https://news.yahoo.co.jp/pages/article/20200207
このページでは最新のニュース記事に加えて、感染者数・ワクチン接種状況・変異ウイルスやワクチンの効果などの基本知識もまとまっています。信頼できる情報がまとまっていますので、ぜひ目を通してください。
画像や動画で全体像を見るには、NHKの「特設サイト 新型コロナウイルス」がおすすめです。
・新型コロナ ワクチン情報一覧(NHK) https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/
NHKのサイトは「ニュースを見る」「データで見る」「知っておきたい」の3つのタブで情報を分類しています。最新のニュースを見るだけでなく、各都道府県別のデータがビジュアルでわかるほか、基礎知識もまとめられています。
NHKは各都道府県に支局を持っていることもあり、各地域での情報が充実しています。地元のワクチン情報、発熱外来や検査の体制などを知るには、このサイトで調べるのがいいでしょう。
本来、地元の情報は自治体ウェブサイトを見るのがベストです。しかし自治体ウェブサイトの更新頻度は自治体によってまちまちであり、情報の充実度にも違いがあります。ですので自治体ウェブサイトをチェックしつつ、加えてNHKやYahoo!のまとめページも見ることをおすすめします。
フェイクニュースに踊らされない心得
新型コロナウイルス感染症やワクチンの情報では、フェイクニュースやデマも出回っています。友人や親戚がフェイクニュースを信じてしまい困っている人もいるでしょう。
フェイクニュースの対策としては、当たり前のことですが情報の出どころを確かめるのが最重要です。どこの誰が言っているのか、その情報源は信頼できるのかという2点をチェックしましょう。
もう一つのポイントは「感情が揺さぶられたときがもっとも危険」ということ。フェイクニュースやデマの多くは、「怖い」「ひどい」「メディアで報道されていない!」といった感情を揺さぶる形で出回ります。感情が動く投稿や記事を見たら危険信号だと思って、立ち止まって調べることを心がけましょう。
特に「友人に知らせなきゃ」と思わせるような内容が一番危険です。そんな内容の投稿や記事を見たら、深呼吸して調べ直すことを勧めます。ここで紹介したYahoo!やNHKのページをじっくり見て本当なのか調べること。判断がつかない場合は、拡散や友人へのメッセージはやめておくのが無難です。