アイ・ティ・アール(以下、ITR)は、国内のユニファイド・エンドポイント管理(UEM)市場規模推移および予測を発表した。2025年度の同市場の売上金額は、前年度比10.7%増の565億3,000万円となった。
この市場成長をけん引したのが、トップベンダーの伸びである。ベンダー各社が、PC向け機能の実装や強化を進めている状況だ。これを踏まえ、2026年度も同市場が2桁成長を維持するとITRは予測している。
中長期的にみると、モバイルデバイスが未導入であることが多い中堅・中小企業では、新規需要の拡大が期待される。一方、UEM製品・サービスの導入がすでに進んでいる大企業では、新規の導入が減少する見込みだ。また、モバイルデバイスメーカーによる類似機能の提供に加え、円安や物価高によるモバイルデバイスの新規・大量導入の抑制、PC資産管理製品・サービスとの競合などにより、市場成長が抑制される懸念がある。こうした状況を受けて、同市場の2025〜2030年度の年平均成長率は6.6%、市場規模は2028年度に700億円に達するとITRは予測している。
ITRのプリンシパル・アナリストである舘野真人氏は、次のようにコメントしている。「市場は引き続き成長しているものの、マイクロソフトがMicrosoft 365やWindowsライセンスとのバンドルを強みにシェアを拡大しており、単体のUEM製品・サービスの機能だけでは評価されにくくなっています。今後、独立系ベンダーが競争力を維持・強化するには、セキュリティやゼロトラスト運用と一体で独自の価値を提供できるかが、重要な分岐点になるでしょう」


