
文房具のように使える端末が学びのDXを促す―姫路市の活用
堅牢なChromebookが実現する学びのデジタルシフト
-EdTech- 姫路市教育委員会
兵庫県姫路市は「ひめじe-教育プロジェクト」と銘打ち、全国に先駆けた学校教育の情報化を推進してきた。電子黒板やプログラミング教材、そして学習者用PCの整備などにより、主体的・対話的で深い学びの実現に取り組んでいる。
使いやすさを重視した端末選び
教育現場の情報化整備の中で、姫路市が2019年度から導入したのが、デル・テクノロジーズ(以下、デル)が提供する2in1タイプのChromebook「Chromebook 3100 2-in-1」だ。導入の経緯について、姫路市教育委員会 総合教育センター 教育研修課 主任 藪上憲二氏は次のように語る。「もともと2013年度にWindowsタブレットを導入していましたが、バッテリーの持ちや起動速度、また落下した際に壊れやすいといった堅牢性の面で課題を感じていました。端末更新のタイミングでほかのWindows端末やiPadなどを検討しましたが、デルのChromebookを導入していた京都の聖母女学院さまの授業風景を視察し、その運用のしやすさや堅牢性の高さから導入を決めました」と語る。
実際に学校現場に導入したのは2020年1月末。3,100台を市内の小中学校に配備して活用を進めた。その中で起こったのが、新型コロナウイルスの感染拡大だった。
「2019年12月末にはG Suite for Educationの活用研修などを進めており、100人近い教員が集まってICT教育への取り組みの準備を進めていました。しかし、コロナ禍によって一斉休校となり、2019年度末から2020年度初めにかけては対面の授業ができない状態となりました」と姫路市教育委員会 総合教育センター 教育研修課 指導主事 坂田怜輝氏は振り返る。
文房具のように端末を使う
そこで学びを止めないために姫路市が実施したのが、市内の児童生徒約4万5,000人に向けたGoogleアカウントの配布だ。Chromebookの一部貸し出しも行い、Classroomで学級内の連絡をしたり、Googleサイトで課題を出したりするなどして、一斉休校期間中の学びを継続したという。
こうしたコロナ禍の利用により、学校への登校が再開された後も授業の中でのChromebook活用はスムーズに進められた。「従来のタブレット活用では、この授業の中でこの機能を使ってこう学ぶ、といったフォーマットに沿った活用が多くありました。しかし、現在姫路市で意識しているのは“文房具のようにChromebookを使う”というのものです。授業だけではなく、朝に児童生徒が登校してきたら端末を渡すといったように、日常的な端末活用が学びの可能性を広げます」と藪上氏は指摘する。
その文房具のような使い方を実現しているのが、デル製Chromebookの堅牢性だ。17項目の試験に合格したMIL-STD規格とは別に、教育現場を想定した過酷な五つのテストをクリアした堅牢性を備えており、屋外での利用や落下による衝撃などから端末が保護されている。
姫路市では今後、端末共有型の1人1台環境ではなく、市内の児童生徒約4万5,000人分のChromebook整備を進め、教育環境のデジタルシフトを進めていく。
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