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国内ネットワーク仮想化市場はヴイエムウェアが76.9%で首位

国内ネットワーク仮想化市場はヴイエムウェアが76.9%で首位

2020年11月05日更新

ネットワーク仮想化市場は拡大傾向

Network Virtualization Overlay

 ソフトウェア技術によりネットワークを仮想化し、ネットワークの構築や制御を動的に行えるようにする「Software-Defined Network」(SDN)製品を導入する企業が増えている。こうした状況の中、IDC JapanはSDNを代表とする国内ネットワーク仮想化/自動化プラットフォーム市場に関する調査を実施した。

 2019年の国内ネットワーク仮想化/自動化プラットフォーム市場のうち、Network Virtualization Overlay(NVO)ソフトウェア市場ではヴイエムウェアが76.9%で首位を獲得した。首位獲得の理由には、同社のネットワーク仮想化プラットフォーム「VMware NSX Data Center」をすでに導入している顧客がこれまでの実績と導入効果を評価していることがある。IDC Japanは、VMware NSX Data Centerの導入客が新たなデータセンターを展開したりプラットフォームの更新をしたりしていることが市場を拡大させていると分析している。

 コントローラーアプライアンス市場においては、シスコシステムズのデータセンターネットワーク向けSDN製品「Cisco Application Centric Infrastructure」(Cisco ACI)や企業向けSDN管理プラットフォーム「Cisco DNA Center」などが売上を伸ばしたことで首位を獲得し、シェア拡大に寄与した。特にCisco DNA Centerは、ネットワークの接続先を指示することでソフトウェアがネットワーク機器と連携して接続/監視/構成の最適化/修復を自動的に行う「インテントベースネットワーキング」に対して顧客からの信頼を得ており、より身近な課題解決、ネットワーク運用管理効率化を目的に導入する企業が増加している。

クラウド化とリモートワークの常態化が必須

新型コロナウイルス感染拡大に伴って起こった企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)需要は、ネットワーク仮想化/自動化プラットフォーム市場にも影響を及ぼし始めている。IDC Japan コミュニケーションズのグループマネージャーである草野賢一氏は、ポストコロナ時代におけるネットワーク仮想化/自動化ソリューションの訴求のポイントを以下のように述べる。「ネットワーク仮想化/自動化ベンダーは、ポストコロナで見込まれるクラウドシフトの加速やリモートワークの常態化に適合したネットワークの姿を描き出すべきである。そして、『クラウド中心』『リモートワークとオフィスに同等のセキュリティと快適性』を、ネットワーク仮想化/自動化ソリューションがどのように実現できるのかをいち早く市場に打ち出すことが求められている」

2019年のERPパッケージ市場はDXを追い風に前年比7.0%増

Enterprise Resource Planning

 企業内のレガシーシステムを刷新するDXの推進により、企業が持つ資源を統合管理して業務効率化に活用する「Enterprise Resource Planning」(ERP)製品の需要が増加している。矢野経済研究所は、国内のERPパッケージ市場の参入企業・ユーザー企業の動向や将来展望などを調査した。

 2019年のERPパッケージ市場は、前年比7.0%増の1,198億3,000万円で、2018年の伸び率である4.4%増を上回る成長を遂げた。市場拡大の理由には、「レガシーな情報システムを刷新する」「ビジネスの変革やデジタル化の推進に伴い経営基盤を見直す」という二つの要素によりDXが推進したことを挙げている。

 新型コロナウイルス感染症は、未だに終息の見通しが立たない状況にある。それ故にユーザー企業のERPへの投資減退も見込まれており、2021年のERPパッケージ市場は前年比マイナスに転じる予測だ。

 しかし、2019年までの市場をけん引した基幹システムの見直し需要は大きく、ウィズコロナ時代のニューノーマルへの対応として企業のDXは引き続き推進するという。これを踏まえ、ERP製品の需要は高い水準を維持し、2021年のERPパッケージ市場は前年比2.7%減の1,208億円にとどまると予測している。

2024年度のタスクマイニング市場は75億円の見込み

Task Mining

 PCの操作ログを収集し、各従業員が実行するタスクを可視化/分析して業務量を均一化することを目的に活用されてきたタスクマイニングツール。このタスクマイニングツールを在宅勤務時の業務実態を把握する手段として導入する企業が増加している。アイ・ティ・アールは、こうした国内のタスクマイニング市場動向を調査した。

 2020年度のタスクマイニング市場の売上金額は15億円と、2019年度の売上金額4億円と比較して275.0%増と急速な伸びを予測している。同市場は2019年度に形成されたばかりでまだ規模は小さいものの、在宅勤務状況での業務実態の把握を目的に注目されており、市場認知度が急速に広まっている。

 タスクマイニングツールは、業務プロセスを記録するイベントログデータを分析して業務プロセス改善に活用するプロセスマイニングツールと組み合わせることで、企業のさまざまな部門の業務プロセスの可視化/最適化を実現すると期待されている。上記を踏まえ、タスクマイニング市場の売上金額は2024年度に75億円、年間平均成長率は79.7%と非常に高い伸びを見込んでいる。

 アイ・ティ・アールのシニア・アナリストである舘野真人氏は、タスクマイニングツールの提案に関して次のように提言している。「タスクマイニングは、PC業務に潜む無駄や非効率性を可視化することを目的に登場しましたが、コロナ禍によるテレワーク拡大により、遠隔における従業員の働きぶり全般を把握するためのツールとしても注目されるようになっています。迅速に業務分析を行う手段として有効であるだけに、ユーザー企業には、タスクマイニングを単なる監視ツールと捉えるのではなく、得られた分析データを業務改善につなげるという前向きな活用を重視することが求められます」

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