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需要高まるモバイルワークステーションやペンタブレット

需要高まるモバイルワークステーションやペンタブレット

2020年10月07日更新

WORKSTATION

テレワークの普及でノートタイプのワークステーションの需要が増加。
各社が新製品攻勢をかけている。

新しいターゲットを想定

 日本HPは、モバイルワークステーションとして「HP ZBook Mobile Workstation」シリーズを提供してきた。この夏には新製品も市場に投入している。

HP ZBook 15/17 G6
製造、医療、航空産業、メディア&エンターテインメント、
OEM、オイル&ガス

HP ZBook Firefly 14/15 G7 NEW
建設、教育、金融

HP ZBook Create G7、HP ZBook Studio G7 NEW
プロクリエイター、VR、ゲーミング、データサイエンス

「新しい訴求セグメントとして、プロクリエイターなどの領域を加えました。この領域向けに提供するのが、HP ZBook Create G7とHP ZBook Studio G7です。両製品の違いは、搭載できるグラフィックスカードにあり、ターゲットが明確に異なります。HP ZBook Create G7は、NVIDIA GeForce RTX2070/RTX2070 Superの搭載が可能で、プロフェッショナルなクリエイターやVR体験に最適です。一方、HP ZBook Studio G7は、NVIDIA Quadro RTX4000/3000/T2000/T1000を搭載でき、設計者やプロダクトデザインに対して快適な環境を提供できます」(日本HP パーソナルシステムズ事業統括 ワークステーションビジネス本部 本部長 大橋秀樹氏)

 いずれも強度と耐久性を備えたCNCアルミニウムを筐体に採用しており、高級感も醸し出している。また、カスタムベイパーチャンバーや強化されたファンによって冷却システムも高性能化している。

「この冷却システムによって、CPUとGPUの性能は2.7倍以上、システムの性能は60~70%向上させています。さらに、電力の配分をインテリジェントに変化させられるシステムの採用で、バッテリー駆動時の性能も高めているのです」(日本HP パーソナルシステムズ事業統括 ワークステーションビジネス本部 プロダクトマネージャー 中山智之氏)

 オーディオには、最大音量が79dBのBang&Olufsenのスピーカーを搭載している。150Hzの低音も再現でき、本体のスピーカーだけで音の編集がしやすくなっている。

 HP ZBook Firefly 14 G7、HP ZBook Firefly 15 G7は、小型軽量のモバイルワークステーションだ。14インチのHP ZBook Firefly 14 G7は本体重量が1.4kgと軽く、15.6インチのHP ZBook Firefly 15 G7は、キーボードにテンキーが付いている。いずれもグラフィックス性能やマルチコアCPUの処理性能を大幅に引き上げた。

HP ZBook Studio G7は、Quadro RTX4000などを搭載でき、設計者やプロダクトデザイン向け。HP ZBook Create G7はGeForce RTX2070などを搭載でき、プロフェッショナルなクリエイターに最適。HP ZBook Firefly 15 G7は、キーボードにテンキーが付いている。

狭額縁でスタイリッシュ

 デル・テクノロジーズは、「Precisionモバイルワークステーション」シリーズを提供している。3000、5000、7000のラインアップがあり、数字が高くなるほど性能が上がる。これらの製品もこの6月から刷新された。

 フラッグシップモデルは17インチの「Precision 7750」で最も性能が高く、15インチの「Precision 7550」はグラフィックスカードにNVIDIA Quadro RTX3000/4000/5000が選択できる。17インチ、15インチいずれもより薄く軽くなった新デザインで、17インチモデルはシャーシが約17%小型化し、フットプリントは約8%削減している。15インチモデルはシャーシが約19%小型化し、フットプリントは約9%削減している。M.2 SSDの取り外しを可能にする「SSD クイック・アクセス・ドア」というオプションも選択できる。

「7000、5000、3000シリーズの中で最も尖っているのは5000シリーズです。狭額縁の4辺InfinityEdgeディスプレイ(16:10)の採用で、17インチのPrecision 5750は画面占有率が94%、Precision 5550は89.3%を達成しています。5550は、前モデルの5540と比較して、画面サイズは6%大きくなったにもかかわらず、シャーシは6%小さくなっているのです。非常にスタイリッシュな見た目で、どこに持っていっても映える製品です」(デル・テクノロジーズ クライアント・ソリューションズ統括本部 ビジネスディベロップメント事業部 クライアントテクノロジストマネージャー 馬場勇輔氏)

 3000シリーズはエントリーモデルの位置付けだ。第10世代のインテル Core i プロセッサー(Uシリーズ)の採用が可能で、モバイルワークステーションの導入の最初の一歩としても提案がしやすい。

 Precisionモバイルワークステーションに共通して付属するのが、「Dell Optimizer for Precision」。ユーザーの作業を学習して最適化させるAIベースのソフトウェアだ。以下の四つのポイントで性能を最適化できる。

エクスプレスレスポンス
アプリケーションのレスポンスと
パフォーマンスを向上

エクスプレスチャージ
バッテリー駆動時間の延命、充電時間ポリシーの適用

エクスプレスサイン イン
ユーザーの存在を感知、迅速なログインと
セキュリティの強化が可能

インテリジェントオーディオ
自動でマイク音声のチューニング、
バックグラウンドノイズ低減

「Precisionモバイルワークステーションは、ワークステーションに必要な機能を備えつつ、ワークフローに応じたラインアップをそろえています。クリエイティブ向けのモニターなど周辺機器も一緒に提案できるのが当社製品の強みです」(デル・テクノロジーズ クライアント・ソリューションズ統括本部 クライアント製品本部フィールドマーケティング シニアアドバイザー 湊 真吾氏)

いずれも17インチサイズのモバイルワークステーション。Precision 5750は、4辺InfinityEdgeディスプレイ(縦横比 16:10)を採用し、画面占有率は94%。Precision 7750は、前モデルと比較して17%小型化しフットプリントは約8%削減している。

HIGH-PERFORMANCE PC

クリエイター向けのハイパフォーマンスPCでも、
いつでも作業が行えるノートタイプのニーズが増えている。

クリエイター向けのハイパフォーマンスPC「DAIVシリーズ」をラインアップしているのがマウスコンピューターだ。“クリエイターによるクリエイターのためのPC”として、400名以上のクリエイターが所属するアマナグループの人間が開発に携わった。プロユースからクリエイターを目指すユーザーへのエントリーモデルまでがラインアップされている。主な特長は以下の四つ。

ビジュアル処理能力
NVIDIA GeForce/Quadroを搭載したモデルを用意

高いカスタマイズ性
用途に合わせたグラフィックスカードが選択可能

多様なシーンに最適なコンセプトモデル
Adobe Creative Cloud推奨スペックモデルや
RAW現像向けモデルなどを用意

安心設計

「DAIVシリーズの発売開始からデスクトップの売上が多かったのですが、新型コロナウイルスの感染が拡大してからはノートタイプのニーズが高まっています。そこで、この夏からノートタイプのラインアップをさらに強化しました」(マウスコンピューター マーケティング本部 販売促進部 DAIVブランド担当 譜久島 基氏)

いつでもクリエイティブ作業を

 DAIVシリーズのノートタイプには、17.3インチ4K-UHD、15.6インチフルHD、14インチフルHD、13.3インチフルHDの四つのモニターサイズが用意されており、グラフィックスカードには、AMD Radeon RXからNVIDIA GeForce MX、GTX、RTXの搭載モデルがある。

 今年の8月20日には15.6インチフルHD「DAIV 5D-R7」がリリースされた。CPUはAMD Ryzen 7 3700X、グラフィックスカードはNVIDIA GeForce GTX 1660 Ti、メモリーは16GB PC4-21300。RAW現像や写真編集用途に適している。さらに9月3日には、15.6インチフルHD「DAIV 5P」が発売された。CPUはインテル Core i7-10750Hプロセッサー、グラフィックスカードはNVIDIA GeForce GTX 1650、メモリーは16GB PC4-2130だ。いつでもどこでもクリエイティブ作業に没頭できるクリエイターのためのPCだという。

「国内生産、1年間無償保証、24時間365日の電話サポートで、クリエイターの業務をサポートします」(譜久島氏)

DAIV 5D-R7はRAW現像や写真編集向けのハイパフォーマンスノートPC。DAIV 5Pはいつでもクリエイティブ作業を可能にする薄型デザイン&狭額縁。いずれもカスタマイズでさらに最適化が可能だ。

PEN TABLET

イラストや写真の加工など細かい作業に欠かせないのがペンタブレット。
液晶の搭載で活用範囲が拡大。

ペンタブレット市場で多くのシェアを有するワコムは、クリエイター向けに板型のペンタブレットや液晶ペンタブレットを提供している。

板型のペンタブレット

Wacom Intuos
使いやすさを重視したエントリーモデル。
Small、Mediumの2サイズ。

Wacom Intuos Pro
マルチタッチ機能搭載のプロフェッショナル向け。
Small、Medium、Largeの3サイズ。

 プロ向けのWacom Intuos Proは、アイデアスケッチから仕上げまで、作品の制作フロー全体に活用できるペンタブレットだ。ターゲット市場はイラスト、マンガ、グラフィックスデザイン、建築デザイン、3D CAD、写真、映像編集など。筆圧レベルが8,192の「Wacom Pro Pen 2」が付属する。コンパクトな設計で持ち運び用のペンタブレットとしても最適なSmallサイズが昨年5月に加わっている。

Wacom MobileStudio Proはハイエンド向け、Wacom Oneはエントリー向けの液晶ペンタブレット。Wacom Intuos Proは板型のペンタブレット。いずれも国内サポートの充実度が売りでもある。
液晶ペンタブレット

Wacom MobileStudio Pro
高いPC性能とグラフィックス性能で、外出先でもスタジオと同様にシームレスに創作が行える。
13.3インチと15.6インチを用意。

Wacom Cintiq Pro
高精度な色表現と4K表示(16、24、32インチ)に対応する液晶ペンタブレット。13インチもある。

Wacom One
デジタル制作やデジタルメモを始めるためのエントリーモデル。13.3インチ。クリエイティブ制作から資料への書き込みといった一般業務でも利用できる。

「いずれも紙とペンにいかに近づけるかを目標にして開発しています。その取り組みの一つとして、鉛筆メーカーの三菱鉛筆とコラボレーションしたWacom One向けのデジタル鉛筆『Hi-uniDIGITAL for Wacom』を開発しました。Hi-uni特有の温かみのある持ち心地を実現しており、Hi-uniと同じ木材を使用した鉛筆軸は、特有の柔らかな木の香りがします。Wacom OneとHi-uniDIGITAL for Wacomは、アナログとデジタルの架け橋となるでしょう」(ワコム エンタープライズ/デザイン教育Gr. グループ統括マネージャー 角井健一氏)

三菱鉛筆とコラボレーションしたデジタル鉛筆「Hi-uniDIGITAL for Wacom」が今年の8月から発売されている。デジタルでも鉛筆を使いたい人や細い鉛筆スタイルのペンが好きなWacom Oneユーザー向け。

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