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最新ノートPCの選び方を戸田覚が伝授

最新ノートPCの選び方を戸田覚が伝授

2020年10月21日更新

テレワークでの活用を想定しよう

テーマ:最新モバイルノートの選び方

テレワークが一気に普及し、PCを持ち出して使うのが普通になってきた。メーカーに聞くと、携帯できるノートPCが圧倒的に売上を伸ばしているという。アフターコロナを見据えた、新しいモバイルノートの選び方を紹介していこう。

狭額縁化が進んでいる

 今回は、NECの13.3インチ ビジネス向け最新モバイルノート「VersaPro UltraLite タイプVG」を取り上げつつ、モバイルノートの選び方を紹介していく。

 一口にモバイルノートと言っても、最近はモデルがかなり細分化されている。12インチ以下のコンパクトなモデル、スタンダードの13.3インチモデル、メインマシンとしても使いやすい14インチモデルなどが、大きなくくりだ。狭額縁化が進んでいるので、13.3インチモデルが、昔の11〜12インチモデル程度のサイズと軽さになっている。14インチモデルでさえ、13.3インチクラスのコンパクトさに進化しているのだ。

 自宅や会社で使う時間が長いなら、14インチモデルを推奨する。本体や画面が大きな方が使い勝手がいいからだ。13.3インチモデルは、持ち歩き半分、机上利用半分といったイメージの使い方に向く。もちろん、13.3インチモデルでも外付けのモニターなどを用意すれば、メインマシンとしても十分に役立ってくれる。自宅で使う場合には、外付けモニターを置く場所があるかどうかが問題になる。

VersaPro UltraLite タイプVG
狭額縁なので本体はコンパクトに設計されている。

第10世代Core i5以上だと快適

 最近は、PCの性能はホドホドでいいと考えるユーザーが少なくなかった。確かに、インテル Core i3プロセッサー辺りの低価格モデルでも、Microsoft Officeなどは普通に使える。ところが、一気にテレワークが進んで状況が変わってきている。特に影響が大きいのはWeb会議の増加だ。

 Web会議はPCへの負荷がかなり重い。映像を投映しながら、PowerPointやExcelなどのファイルを同時に開いて利用していくことになる。その際、ファイルがなかなか開かなくて相手を待たせてしまうようでは、仕事では大きなマイナスになる。

 お薦めは、最新モデルとなる第10世代のインテル Core i5プロセッサー以上だ。なお、第8世代のCPUでもCore i7なら満足して使えるだろう。CPUだけでなく、メモリーにも注意して欲しい。今後、Web会議アプリをはじめ、複数のアプリを同時利用する機会が増えると予想されるので、最低でも8GB、できれば16GBあると快適だ。多少オーバースペックだと思う製品も、数年間快適に使おうと考えれば、実は妥当なのだ。

 持ち歩く時間が長いなら、バッテリー駆動時間も重要だ。現実的には、使い方によってカタログ値の5〜7割程度になる。カタログ値で20時間駆動でも実際には、10〜14時間程度しか使えない場合が多いのだ。しかも、バッテリーは使い続けるとへたってくる。一日中外で使う可能性があるなら、20時間以上は駆動して欲しい。

 さらに、USB PowerDeliveryに対応しているモデルがお薦めだ。充電器が安いので、自宅と会社それぞれに置いたり、移動用にコンパクトなタイプを買っても負担が少ない。

キーボードと拡張性もチェック

 僕は、常々PCで最も大事なのはキーボードだと書いてきた。どれほど性能が高い製品でも、タイピングしづらいために作業が遅くなっては本末転倒だ。自宅や会社では、外付けのキーボードを使う手もあるが、外出先ではそうもいかない。

 キーピッチはフルサイズ相当の19mmが確保され、周辺のキーもあまり小さくなっていない機種を選びたい。もちろん、キーストロークも深いほうが打ちやすい。13.3インチモデルなら、本体の横幅ギリギリまでキーが配置されている製品は、だいたいキーピッチに余裕があるものだ。

 本体の角度にも注意して欲しい。薄型のPCは、薄さを優先するために使い勝手をスポイルしているケースがある。薄い板のようなキーボードでは、タイピングが快適なはずがない。快適にタイピングするためには、後端側が少しせり上がっているモデルが使いやすいのだ。最近はディスプレイを開くと、後ろがせり上がる構造の製品が増えている。

 本体が極薄のPCは、見るからにスタイリッシュで格好がいい。また、書類と一緒にかばんに収める際にも負担が少ない。いいことづくめなのだが、拡張性にしわ寄せがくる。USB-C端子のみしか付いていないPCは、仕事で使いづらい面もでてくるので注意したい。

 付いていて欲しいのはHDMI端子だ。プレゼンの際など、多くの場面でプロジェクターやモニターに接続するときに使われるからだ。もちろん、アダプターがあれば対応できるが、アダプターは持ち出すのを忘れがちで、なくしてしまうこともある。また、相性が悪くて映像が出力できず、プレゼンの機会を失うリスクもある。僕は、HDMI端子のないPCでプレゼンはしない。

 自宅でモニターに接続する際にも、HDMI端子が便利だ。ただ、最近はUSB-Cケーブル1本でつなげるモニターも増えてきており、欲を言うなら、HDMI端子とUSB-C端子の両方で映像を出力できればベストだ。

 なお、LTEを内蔵できるモデルもお薦めだが、タイミング的にちょっと買いづらい。5Gがスタートしたが、まだPC側の対応が少ない。利用できるエリアも少ないのが実情だ。LTEを内蔵するPCを買うか、1〜2年後に利用エリアが広がった時点で5Gをスマホのテザリングで使うか、悩ましいところだ。

▶キー入力
キーボードは、本体のフチギリギリまで使える設計が望ましい。周辺のキーが小さくなっていないことも重要だ。
 
入力時に本体の後ろ部分がせり上がる形の設計だとキーが打ちやすい。
▶インターフェース
HDMI端子があればプレゼンやモニターの接続で役に立つ。
 
USB PD対応で、USB-C端子で充電できる製品がベスト。

Web会議をストレスフリーに

 モバイルノートは、どんどん軽くなっており、13.3インチモデルで1kg程度は普通になった。理想的には800g以下をお薦めしたい。持ち歩きの負担が極めて少ないからだ。その上で、ガンガン使っても壊れにくいことが重要だ。天板や底面がペコペコな製品は、ぶつかったときに壊れる可能性が高い。

 仕事の道具なのだから、腫れ物に触るように使わなければならないのは無意味だ。多少ラフに扱っても長期間故障しないモデルをお薦めする。堅牢性が高い製品は、日々の移動などで壊れる心配が少ないだけでなく、長い年月使っても故障しにくいものだ。

 ここへ来て、各メーカーが力を入れているのがWeb会議への対応だ。スピーカーの音質、音量を向上させるとともに、360度の音が取れるマイクがトレンドになってきている。そもそも、参加メンバーそれぞれがPCのマイクを使うとハウリングが起こるので、相手が聞くに堪えない状況になる。ところが、従来のPCは、目の前にいる人の声を中心に拾うので、多人数で使うのは難しかった。360度の声をしっかり拾えるノートPCなら、複数名が参加するWeb会議でも、1台で全員の声を拾えるわけだ。

▶Web会議
Web会議向きに設計されているのが最新モデルのポイントだ。VersaPro UltraLite タイプVGでは、スピーカーは底面に、マイクはモニターの上部に配置されている。
 

Profile
Toda Satoru
1963年生まれのビジネス書作家。株式会社アバンギャルド/戸田覚事務所代表取締役。著書累計100冊以上。企画やプレゼンに関する著書も多数。連載もついに40本を超えてさらに活躍中。

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