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インテルが発表した第11世代モバイルプロセッサーとは?

インテルが発表した第11世代モバイルプロセッサーとは?

2020年10月16日更新

Intel Press Seminar Report
第11世代インテル Coreプロセッサー/インテル Evo プラットフォーム

インテル新プロセッサーの詳細が明らかに!
Project Athenaセカンド・エディションも始動

9月3日、報道関係者向けにインテル・プレスセミナー Q3’20が開催された。薄型軽量ノートPC向けの「第11世代インテル Coreプロセッサー」やノートPCのモダン化を図る「インテル Evo プラットフォーム」の発表、企業ロゴの刷新など盛り沢山の内容となった。インテル 執行役員 パートナー事業本部 本部長 兼 クライアントコンピューティング事業統括 井田晶也氏に新プロセッサーの詳細を伺った。

第10世代からグラフィックス性能が最大2倍向上

 コロナ禍において、リモートワークが必須となり、ビジネスパーソンの働き方はニューノーマルへと大きく変化している。今回発表された「第11世代インテル Coreプロセッサー」(開発コードネーム:Tiger Lake)には、テレワークによって実施する機会の増えたWeb会議の会話を快適にするAI機能やThunderbolt 4ポートの内蔵といった次世代を見据えた機能が搭載されている。

 第11世代インテル CoreプロセッサーのCPUアーキテクチャは、第10世代インテル Coreプロセッサー(開発コードネーム:Ice Lake)から10nm SuperFin FETの採用、実行ユニットの改善とキャッシュメモリーの強化による最適化が行われた。これにより、動作周波数を上げつつも消費電力は削減することに成功したという。グラフィックス性能も大幅に向上させた。内蔵グラフィックスの「インテル Iris Xeグラフィックス」は、Ice Lakeでは64EUだった実行ユニット数を最大で96EUに再設計した。グラフィックス性能が最大2倍向上し、動画などの映像表示処理がさらにスムーズになる。

「GNA 2.0」(Gaussian & Neural Accelerator)というAIアクセラレーターを搭載したことでAIによる推論の処理も向上している。ノイズキャンセリングや雑音を抑圧するノイズサプレッションなどの音声処理を簡単に実行できるようになった。「Web会議で発生しやすいトラブルとして、子どもの声やペットの鳴き声、工事の音などが原因で会議の音声が聞こえづらいことが挙げられます。GNA 2.0によりユーザーの声とノイズを仕分けて音声を処理できるため、騒音がひどい環境下でもノイズを気にすることなく、スムーズな会議を実現します」と井田氏は話す。

 加えて、次世代規格のThunderbolt 4や暗号化技術の向上やサイドチャネル攻撃へのさらなる対策を組み込んだCSME 4.0を採用するなどCPUのパフォーマンスだけではなく、さまざまなテクノロジーを提供することで、PC全体の能力を引き上げられる。第11世代インテル Coreプロセッサーを搭載したPCは10月1日以降から順次発売される予定だ。

第11世代インテル Coreプロセッサーの特長

1.CPUアーキテクチャ
2.インテル Iris Xeグラフィックス
3.AI機能
4.メディア&ディスプレイ・エンジン
5.ハードウェアによるセキュリティ強化
6.内蔵されたThunderbolt 4
7.PCle Gen4インターフェース
8.統合 インテル Wi-Fi6(Gig+)
9.スケーラブルなパフォーマンス:7〜28W(ワット) 

Project Athenaがブランド化

 プレスセミナーでは、「Project Athena」のセカンド・エディションとなるインテル Evo プラットフォームが発表された。Project Athenaは、2018年から推進されてきたプログラムだ。ユーザーに最高のノートPCの使用体験を提供することを目的に、素早い応答性があるか、バッテリー駆動時間などのモビリティ性があるかといったさまざまな基準を設けてベンダー企業と共同開発や実証実験などが行われている。「Project Athenaのセカンド・エディションとなる新しいプラットフォームブランドがインテル Evo プラットフォームです。新たな名称でブランディングを行うことで、プラットフォームを広めていきたいと考えています」と井田氏は説明する。

 場所や時間にとらわれない柔軟な働き方が求められる中で、PCのパフォーマンスは非常に重要だ。外出先、電車やタクシーでの移動中などノートPCをバッテリー駆動で使用するケースも多い。ACアダプターを利用した電源供給をやめた途端に、バッテリーセーブモードが起動してモニターが暗くなったり、バッテリーの消費スピードが早くなったりしてしまうようではユーザーの利便性やノートPCとしてのモビリティの役割が失われてしまう。バッテリー駆動でも、電源供給をしている状態と変わらないパフォーマンスを達成し、長時間のバッテリー駆動との両立を目指す。

 インテル Evo プラットフォームでは、Project Athenaで設けられていた検証要素に、場所を問わず高い応答性を持っていること、フルHDで9時間以上のバッテリー駆動時間を実現すること、スリープからの1秒未満の復帰に対応していることなどの項目がさらに追加されている。

「新型コロナウイルスの感染の拡大によって、企業は働き方を改革せざるを得ない状況になりました。それに伴って当社は、CPUだけではなくCPUの周辺テクノロジーを全て集約したプラットフォームを提供することが大きなミッションであると考えています」(井田氏)

 現在、インテル Evo プラットフォームの要件を満たした製品は約20機種。今後、各ベンダーから発売される予定となっている。

インテル Evo プラットフォームで追加された検証ポイント

・ 場所を選ばない応答性
・ 高速充電(30分以下の充電で、フルHDで4時間の使用が可能)
・ より長いバッテリー駆動時間(フルHDで9時間以上)
・ インテル Wi-Fi6(Gig+)およびThunderbolt 4を搭載したクラス最高の接続性
・ 瞬時の起動(1秒未満)

コーポレートロゴの変更で気持ちを新たに

 1968年、1991年、2006年と変更されてきた企業ロゴが新たに刷新される。1991年と2006年のロゴに描かれていたブルーオーバルと呼ばれる企業名が円で囲まれたデザインが特徴的だったが、シンプルかつモダンなデザインへと変更される。併せて“インテル入ってる”でお馴染みのサウンドロゴも新しいバージョンになるという。

 背景には、現在の市場がデータ中心となり、30兆円規模に拡大していることが挙げられる。

「ロゴの刷新には、PCカンパニーからデータカンパニーとして生まれ変わるという意味が込められています。デジタル化が進み、年々莫大なデータが生み出されている今、最大のビジネス機会だと捉えています。データを企業間で共有し、それぞれのビジネスにどのように生かし、どのように成功させていくかを考えることが重要であると考えています。当社はデータカンパニーとして、未来に目を向けたテクノロジーリーダーとして、さらに輝き続けるという宣言を象徴するものでもあります」(井田氏)

インテル 井田氏から販売パートナーの皆さまにメッセージ

新型コロナウイルスにより経済が落ち込む昨今の状況を、ピンチではなく、チャンスに変えてビジネスの生産性を上げていただきたいと考えています。そのためには最新のデバイスやテクノロジーの利活用が重要です。新たに発表した第11世代インテル Coreプロセッサーは働き方を変革し、ビジネスの生産性を向上させるための大きな要素の一つと言えます。第11世代インテル Coreプロセッサーを搭載した製品は、働くスタイルが変わっても、パフォーマンスは変わらず、快適なユーザー体験を提供できるでしょう。そうした製品を販売パートナーの皆さまとともにエンドユーザーに向けて訴求していくことでビジネスをより豊かにできると考えています。

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