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業種ごとのガイドライン遵守を支援するIT提案がポイント

業種ごとのガイドライン遵守を支援するIT提案がポイント

2020年09月03日更新

ポストコロナ時代に合ったIT提案を

With/After コロナ

 ウィズ/アフターコロナ時代では、ユーザー企業にとって適切なIT活用提案に取り組んでいくことが重要だ。ユーザー企業の適切なIT活用に向けてIT投資の動向や提案ポイントを調査した「2020年版With/Afterコロナ時代の中堅・中小IT投資動向レポート」をノークリサーチが発表している。

 2020年1~12月の新型コロナウイルスに起因する年間売上・年間IT支出の年商別増減予測のうち、年間売上の増減予測調査で「減少」と回答した企業は全体の6割前後に及んだ。また、年商300億円以上~500億円未満の企業で減少したと回答している割合は7割超に達している。背景として、特に年商帯の高い企業においては海外展開を進めているケースもあり、世界的な感染拡大の影響を強く受けやすい点があると指摘している。

 一方、年間IT支出の増減予測では「変化なし」という回答が全体的に4~6割程度に達しており、「減少」も2割台にとどまっている。理由には、2020年1月にWindows 7のサポートが終了したことによるリプレース需要や、同年4月に適用された中小企業に対する時間外労働規制に伴うIT支出も予想され、以前から予算を確保していた企業が多いことがあるという。ただし、Windows 7のサポート終了や時間外労働規制が数カ月前に適用されてから少し時間が経過した後の結果である点を踏まえると「企業の売上は減少するが、ウィズ/アフターコロナ時代に向けたITによる対策が必要」と考える中堅・中小企業が多いことを示している。

業務ごとのガイドラインを遵守する支援が重要

 同調査では、「新型コロナに起因する経営視点の取り組み」と「新型コロナに起因するIT活用方針(全業種共通の項目)」という二つの観点でのIT活用状況も分析している。

 新型コロナに起因する経営視点の取り組みのうち、在宅勤務に関する「部門/職種を限定した在宅勤務」「可能な限り全社的な在宅勤務」「業界団体別のガイドライン遵守」の2項目の集計結果では「臨時で取り組み済み」と「継続して取り組み済み」が同じ程度の割合を示している。上記を踏まえ、臨時対策で取り組む割合が多いことから、取り組み済みの企業の半数がコロナウイルス収束後に元の体制に戻るとノークリサーチは予想している。

 一方、「業界団体別のガイドライン遵守」の項目では「継続して取り組み済み」の割合が3割に達することから、IT企業がユーザー企業を継続的に支援する上では「業種ごとのガイドライン遵守をサポートするIT活用提案」を推進していくことも重要なポイントだと指摘した。

2023年度の国内電子契約サービス市場は約200億円

Electronic Contract Service

 新型コロナウイルス感染拡大状況において、テレワーク環境を整えるために書面・印鑑での契約フローを廃止し、電子契約サービスを利用する企業が増加している。そうした国内の電子契約サービスの利用動向についての市場調査をアイ・ティ・アールが発表している。

 国内電子契約サービス市場の2018年度の売上金額は36億7,000万円で、前年度比83.5%と急増している。背景として、従来書面で契約をしていた際の契約書の印刷・押印・封入・郵送などの手間を削減し、業務の効率化や郵送代の削減を実現するソリューションとして注目が高まっていることが挙げられる。

 2020年6月には、内閣府・法務省・経済産業省がテレワーク推進を目的として契約書への押印を不要とする見解を示したことも市場拡大の要因の一つとして提示している。今後も電子契約サービスを導入する企業は急増することが予想され、2023年度の国内電子契約サービス市場は約200億円を見込んでいる。

 同調査を受け、アイ・ティ・アールのシニア・アナリストである三浦竜樹氏は次のように説明している。「電子契約サービスの多くは契約書の枚数ベースでの課金であるため、導入済み企業の投資拡大も見込まれます。新型コロナウイルス第2波への準備および政府の法整備が進むことで電子化される契約書はさらに拡大し、そのスピードも今まで以上に加速するでしょう」

Web会議ツールやビジネスチャットに需要

Telework Solution

 緊急事態宣言を受けて国内ではテレワークが浸透し、企業におけるITツールの利用状況や働き方が変化している。それでは、実際どのようなITツールの利用が増加したのだろうか。矢野経済研究所は、国内のテレワーク関連ソリューション市場を調査し、その中でITツールの利用動向について触れている。

 国内のテレワーク関連ソリューション市場の調査によると、2019年度のビデオ・Web会議システムの市場規模は前年度比104.7%の405億円となった。背景としては、2020年7月に開催予定だった東京オリンピック・パラリンピックに向けたテレワーク環境への投資や台風・地震など自然災害発生時のBCP対策、働き方改革の浸透などの観点で導入が進んだことが挙げられる。今後も新型コロナウイルスのBCP対策として、Web会議システムの需要が大きく拡大し、2020年度の同市場は前年度比120.4%の487億5,000万円を予測している。

 テレワーク勤務中のITツール利用状況を見てみると、Web会議システムの利用率が約8割程度で、次いでビジネスチャットが5割弱の割合だ。Web会議システムやビジネスチャットなどのオンラインツールの利用が増加している理由には、新型コロナウイルス感染拡大によるテレワーク実施を契機に、従来利用経験がなかったマネジメント層や一般社員層のワーカーに利便性が認知されたことがある。Web会議システムは、対面での会議を代替するという用途にとどまらず、セミナーなどのイベントや営業活動、採用面接など幅広い分野で利用が拡大するだろう。ビジネスチャットツールも、メールや電話を代替するツールとして広く普及するとみている。

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